『宝石の国』カンゴーム変節“の背景”を読み直す/フォスは本当に愛されに執着しているか?

アンタークチサイトになりたいとか言ってたのを治してやったのは「親切」だったとして、世話してやってるうちにJKにガチ恋していくおっさんも作為はないとして、言いわけを無数に用意しているだけでフォスの足すくって崖っぷちに追い詰めていったのは意図的だよな
2022-06-30 11:48:55
牡丹の花の露だけが獅子身中の虫を殺すが、薔薇はあるけど牡丹はどこに生えているのかねえ。金剛の誕生日祝うとき地上にはいろいろ花咲いてたけど
2022-06-30 12:05:55
こるものさんのいう通りで、「あの作中説明は不完全であるか、何らかの前提が見落とされているか、エクメアが部分的に嘘をついた上で誘導しているか」などの疑義がありその上で変節の評価をいったん保留しなきゃいかんのでは、という話なんだがな。
2022-06-30 12:12:15
「末法の世」とは本来、御仏の教えの本質が損なわれているのに形式や規則だけ守って「やってる感」出してる状態、「獅子」は仏法そのもののたとえで「獅子身中の虫」とは敬虔な仏教徒の顔をした裏切り者、どこかで見た構図ですねえー!
2022-06-30 12:30:17
そう扱ってるのは解釈共同体(読者コミュニティ)の結構な割合。自分はフォスのことを「仲間から愛されることについては別にどうでも良いと思ってるか、そもそもそういう評価基準をもってないかもしれない」派なんですよね。
2022-06-30 12:48:57
愛されたいというかは「一廉のものになりたい」という感じがある そもそも他人にそんなに興味がなさそうなので欲してるのは愛ではないというのは同意だな……
2022-06-30 12:55:41
鍵rt: 私は宝石たちは愛したい/愛されたいという価値基準を(対金剛については一旦置いといて)持っていなかった、だからこそカンゴームの変節は作中における違和として機能してるように読んでいるので、「愛されたいフォス」という概念はどこから読めるのか分からないなと思いますね……
2022-06-30 12:56:29
「今やりたいことの正当性がいかに伝わってないか」ならわかるんだけど、正当性、月人側の野望とフォス自身の好奇心以外にないしね。好奇心で220年がかりのスイッチ押し続けてる。
2022-06-30 12:58:51
宝石は永遠に仏の世界を飾るけど真の意味で仏法そのものを救うのは儚く物も言わない花で月人が出現するときに散華(花、花びらを直接撒く儀式)をやってて、宝石たちは信仰ではなく遊びで花輪作って金剛の誕生日を花で祝う。この辺も掘ったら掘れるな
2022-06-30 14:02:03
そっちの方に読みを確定させることができないという気持ちは自分もある。カンゴームにとってむしろ良い変化かもしれない。ただそういう±の道徳的評価を付与する以前の、「何が起きたのか」が作中から読み取りづらいよね、ということを一方で考えてたんですよね。
2022-06-30 15:25:39
鍵RT: カンゴームの変節の唐突さについては、果たして「それまでのカンゴームの行動は“全て”ゴーストの残留思念的な意志による強制だった」は「真」であるのか?という点が捨て置かれており、これは作者が意図的にやってないか?と思っています。エクメアが乱暴に「呪い」と再定義してしまってないか?
2022-06-30 15:27:10
女っぽいものを「個人」として好きというより、「自由」野説得力のために今までの逆張りをしただけ、なんならエクメアの隣にいるのにふさわしいものを選んだ≒異性愛規範の強さの発露、みたいなとこがやなんだよな
2022-06-30 15:40:33
カンゴームが本当にフリフリ好きだったか? そんな描写今までゴーストの方にもなかったが? というのからけっこう疑わしくないですか? フォスを安定させるのが望みならゴーストどころか金剛ぽく振る舞ったほうがいいのだろうし……。
2022-06-30 15:43:40
「美しく荘厳されたディストピアが2つ(あるいは3つ)ある」という読みをベースにしつつ、「でもこれ絵面や見栄えだけならまるでユートピアかもな」と思えるフックがどのディストピアにもまあまあある(※効果には個人差があります)ことが、宝石の国読解が乱反射しがちな状況を産んでるかもしれない。
2022-06-30 15:46:00
カンゴームが女性的な装飾を選び最終的には妻としての座を与えられるの、あれ完全に「月の植民地としての地上」を「婚姻という形でいい感じのオブラート包んで美談にした」だし、その際に妻の肌は黒、夫の肌は白にしてるのもわざとだと思うし……。
2022-06-30 15:52:56
「女」化することは悪しき変化では本当に全然ないけど、作中の描写は搾取/非搾取の関係とロマンティックラブイデオロギーの癒着そのものだし、違和感や嫌悪感、ままごとの白々しさは必ず感じるとこなので、そこが余計に「女化」に対するあたりの強さになってるんだろうなあ……。
2022-06-30 16:00:50