「参政党・松田学」氏の「松田プラン」とは? 「国の借金をお金に変える」!? ――フリーランチはあるか、出口戦略としてのデジタル通貨、金利は何のためにある
常識的に考えて、借金を消す方法があれば、政府が5千兆円借金して、国民に1千万円、2千万円でも配れば、みんな金持ちになれる……が、現実はそんなに甘くない。
2022-07-22 22:18:50「政府の借金が消えた」という前例が、歴史上あるだろうか? ない! 「政府が借金を踏み倒した」とか「政府が借金を返せず、破綻した」といった状態ならあるが。
2022-07-22 22:19:58もし、借金が消せるなら、「無税国家」が可能だろうが、「永久機関」が実現しないように、(産油国など資源国以外での)無税国家は、歴史上成立していない。
2022-07-22 22:21:53「フリーランチ」はないとか、「無税国家」は成立しないとか、経済学の常識なので、それらが可能かのように語る経済理論はすべて、詐欺、デマ、カルトの類なので、信用するに値しない。
2022-07-22 22:24:23もし、まったく何のコストやリスクもなく、「借金を消せる」などというなら、それはフリーランチや無税国家が可能になるということなので、人類の歴史に反する。
2022-07-22 22:27:12たとえば、広義の「リフレ」に分類されるだろう、シムズ教授が提唱した理論「FTPL」は、「インフレ税」で返す、というだけのことなので、フリーランチではない。よって「まとも」だと、私は判断する。
2022-07-22 22:29:26ここでの「まとも」とは、全肯定とか、必ず成功する、といった意味ではない。少なくとも、検討するに値する選択肢、という意味だ。まともでないなら、検討するに値しない。
2022-07-22 22:30:23ほかの分野でも、都合が良すぎる話は、検討に値しないだろう。「永久機関でフリーエネルギー」だとか、「放ったらかしで、月収100万円!」とか、「五次元波動水で、癌が治る!」とか……。「借金が消える」もそう。
2022-07-22 22:32:55「(無利子)永久国債」なら「借金は消せる」のか?
まず、「永久国債」から見てみよう。普通の国債を、永久国債にすると、政府の得になるのだろうか? しかし、必ずしも、そうではない。なぜか?
2022-07-22 22:44:40普通、預金や借金は、返済期間が長くなるほど、金利が高くなるだろう。1年より10年とか。ただ、「逆イールドカーブ(長短金利の逆転)」という現象もあって、絶対ではないが。
2022-07-22 22:47:31そのように、永久国債にするのには、メリットとデメリットがある。別に政府が採用するのは、可能ではあるが、なにかフリーランチになるわけではまったくない。
2022-07-22 22:56:15jp.reuters.com/article/suzuki… 日銀保有国債の一部永久化、財政ファイナンスとのそしり受ける懸念=財務相(2022年3月 ロイター)
2022-07-22 22:56:57永久国債には、バリエーションとして、「無利子永久国債」がある。これは、返済不要のうえ、利子もつかない。というと、いかにもお得そうな雰囲気が漂うが……?
2022-07-22 23:00:47しかしじつは、「無利子永久国債」は、「政府紙幣」と同じようなものであり、それをバンバン発行すれば、たんにインフレになる。結局、「インフレ税」で回収されるので、やはりフリーランチではない。
2022-07-22 23:02:01dlri.co.jp/report/macro/1… コロナ債務の徳政令 ~日銀経由の錬金術を整理する~(2021.04 熊野英生/第一生命 経済研究所)
2022-07-22 23:03:30より詳しいメカニズムは、上記事を参照して頂きたいが、要するに、無利子永久国債だろうと政府紙幣だろうと、安直な「徳政令」のような「国債帳消し」論には無理がある、といった趣旨のことが書かれている。
2022-07-22 23:06:58