鏡の国の王子さま(仮)・現在進行形共同作品(非公式)古い順2
そして、目に入ったのは遥か上空に浮かぶリクームだった。 「今、助けてやるからソコ動くんじゃないよ~!」 どうやら私は木々の枝や葉の中に突っ込んだらしい。 こちらに向かって来るリクームの姿にホッとしたせいか、私は自分の置かれている状況にやっと気が付いた。 #sarass2
2011-10-02 22:09:27服が樹の枝にひっかかってあちこち破けている上に絡まっている。 (はぁ・・・お気に入りの服だったのにな・・・今日は散々だな・・・) それにあちこち傷が出来たようでヒリヒリと痛む。 私はリクームが来るまで大人しくしているのが無難だと判断した。 #sarass2
2011-10-02 22:59:33「ん??」 横で何かが動くのが見えた私は、必然的にそちらに目をやった。 「・・・・・・・。」 (え・・・。く、蜘蛛・・・!!!) 私が見たものは・・・大きい蜘蛛がこちらに向かってやって来るところだった。 私は蜘蛛が大の苦手なのだ。 #sarass2
2011-10-02 22:59:44それもかなり大きく、下手したら、私の顔の大きさくらいはあると思う。 じりじりと近寄ってくる『ソイツ』。 「ぎゃあぁぁぁぁーーー!!!こっちに来るんじゃない!!!」 #sarass2
2011-10-02 22:59:56《リクームが助けに来てくれるまで大人しくしている》 などすっかり忘れ、私はどうにかここから脱出しなければといけないと必死に大暴れをした。 バキッ! 「え・・・?」 #sarass2
2011-10-02 23:00:06明らかに、太い枝が折れた音がハッキリと耳に入った。 その瞬間、驚く間もなく私は地面に向かって落下した。 ドスーン!!! そして、私の意識はそこで途切れた。 #sarass2
2011-10-02 23:00:15リクームが浮かんでいるもう少し上空を大きな鳥が過ぎていく。 「なあ、あれリクームじゃないのか?」 バータは見慣れない風景をキョロキョロを見渡していると、下の方にリクームらしき人物の姿をその目に認めた。 #sarass2
2011-10-08 10:58:53ふわふわと心地のよい鳥の背中に乗るバータとグルド。 バータが話しかけたことには気付かず、グルドは今にも眠りに落ちそうになっていた。 #sarass2
2011-10-08 10:59:22「なんだ・・・うたた寝かよ。おーい!リクームーー!!」 リクームと思われる人物に大声で呼びかけるも、その者は地上の森へと向かって降りて行ってしまった。 #sarass2
2011-10-08 16:25:39「しかし・・・鳥の背中に乗ったはいいが、これからどうするかなぁ・・・。俺も寝ちゃおう。」 鳥は速くもなく遅くもないスピードで、居眠りをするグルドとバータを乗せてそのまま真っ直ぐ飛び続けるのであった。 #sarass2
2011-10-08 16:25:58ドスン! 「いってぇ!」 軽い痛みに目が覚めたバータ。 起き上がり、真っ先に目に入ったのは大きな建造物だった。 「な、なんだ?ここは・・・」 #sarass2
2011-10-08 16:26:19「なーに驚いてるんだよぉ!まだ目が醒めねぇのかぁ?」 ケタケタと笑い声と共に話し掛けてきたのは、先ほど一緒に大きな鳥の背中に乗っていたグルドであった。 「前によく来たじゃんかよぉ。王子の別荘だろ。お前、もう忘れちまったのかぁ?」 #sarass2
2011-10-08 16:26:38「別荘~?」 その建造物を見上げると、全体的に上品な白さで、材質はよく分からないがとにかく丈夫そうであった。 「じゃあ、中に入ろうぜ!」 グルドに促され、バータは後に続いた。 #sarass2
2011-10-08 16:28:17