- Uroak_Miku
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6歳寝たきり半身不随のとき理科まんがを一日一冊ずつ読み倒していったように、今、数式でいっぱいの書物を順に読み続けている。
2022-09-02 05:32:54あったあった。1925年にハイゼンベルクが提出した論文。量子力学の第一歩となった画期的(そして途中で計算を投げ出しちゃった)アイディア。複素共役のアイディアもこれが初出と思われ。 pic.twitter.com/bMtabIvT1C
2022-09-02 15:50:10ただ原論文を追ってみたのですが「komplexe Konjugation」(複素共役)への言及は見当たらないのですね。ということはボルンによる補足的論文で初出?psiquadrat.de/downloads/heis…
2022-09-02 15:56:08ハイゼンの師匠のひとりボルンによる補足論文(の日本語訳。旧仮名遣い!)jstage.jst.go.jp/article/subuts… 「共役」が言及されてる。
2022-09-02 16:03:41ドイツ語の原論文が検索しても見つからないので英訳を紹介。neo-classical-physics.info/uploads/3/4/3/…
2022-09-02 16:16:32ボルンは今でいう線形代数にはあまり詳しくなくて、しかし共著者として名を連ねているヨルダンは学生時代から物理数学の俊英で通っていてボルンの手伝いもしていた縁からこの論文を共同執筆。複素共役を導入するアイディアもおそらく彼の発案だと思う。
2022-09-02 16:23:13「量子ネイティヴを育成せよ!」だそうです。ばかばかしい。こういう輩に限って原論文をろくに読んでいないし科学史も数学史も哲学史もわかっていない。英語教える自信がないから英語環境で子どもを育てよう論よりたちが悪い。togetter.com/li/1537649
2022-09-02 16:28:36量子力学(そして場の量子論に続いていく)の書物がわかりにくいのは読む人間が量子ネイティヴでないから、ではなくてですね、著者の皆さんが頭悪すぎるからです。例えばブラケット記法でいきなりシュレディンガー方程式を語ったりしてる。
2022-09-02 16:32:21あの記法は1938年に改訂された『量子力学』で知られるようになった。方程式の初出は1926年。しかも導出にあたってあるズルをしていたのですシュレディンガー。
2022-09-02 16:34:02ある積分方程式の解の導出にあたって行列式を駆使すればいけると数学者たちが気づき、それを無限次元まで拡張した場合どうなるかを思索するうちに解析と代数をうまく融合できることがはっきりしてきました。20世紀初頭のことです。
2022-09-02 16:38:05解析といえば微積とほぼ同義と見ていいわけですが、代数との違いを端的にいうと、前者は無限にある不等式を、後者は有限の等式を基本にしています。輸血したら死んでしまうはずの異なる血液型を、ある新薬を使うと輸血可能にしてしまう新技が、量子力学の混乱に生じて花開いたのです。
2022-09-02 16:41:05