「スーパーバブルの最終盤」が来る!? 1200億ドル(8兆円)を運用する、ジェレミー・グランサムたちが、「バブル崩壊」に警戒! ――金利と株価、リスク・プレミアム、行動ファイナンス

本文で紹介したように、「ジェレミー・グランサム」氏や「マイケル・バーリ」氏たちが、「バブル(崩壊)」について、警鐘を鳴らしています。 前半ではそれを紹介し、さらに、「金利上昇」が今の弱気相場を作り出しているので、「金利と株価」の関係を説明します。 後半では、「暴落時の買い」の有効性について、「リスク・プレミアム」概念との関連で説明します。それにより、「バフェットはなぜ、インデックスに勝てたのか?」といった謎を説明できます。
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しろうと @sirouto

そして、その問題に対して、解決の道筋をひとつ提示したのが、「行動経済学」や「行動ファイナンス」と呼ばれる分野の学問である。

2022-09-15 23:16:06
しろうと @sirouto

行動経済学の中に、「プロスペクト理論」というものがある。かんたんに言うと、人間には「損失回避傾向」が過剰にある、ということだ。つまり、「損を嫌がる」ということ。

2022-09-15 23:18:19
しろうと @sirouto

そこで、この「プロスペクト理論」によって、「リスク・プレミアム」の発生源が説明される。どういうことか?

2022-09-15 23:18:59
しろうと @sirouto

人間は、損失を過大評価するので、そこが効率的市場で説明できない、「リスク・プレミアム」につながる。つまり、「損を嫌がるあまり、得を取れない」ということだ。

2022-09-15 23:20:34
しろうと @sirouto

その逆に、ことわざの「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」とか、英語の「ノーペイン、ノーゲイン」というように、「リスクを取ることで、リターンを得られる」、という考えは、昔からあるだろう。

2022-09-15 23:22:36
しろうと @sirouto

しかしここで、注意しておくと、これは「ハイリスク・ハイリターン」とは異なる。それは、金融工学的には、たんに振れ幅が大きいことなので、「リスク・プレミアム」の発生源ではない。

2022-09-15 23:23:55
しろうと @sirouto

たんに、「変動幅が大きいから、得する可能性がある」、という話なら、損する可能性も同じだけあり、それだと「投機」になる。「投資」を志向するなら、プラスでなければならない。

2022-09-15 23:25:18
しろうと @sirouto

「リスク・プレミアム」とは、市場の非効率性があり、そこからプラスの期待リターンが得られる、ということだ。そして、行動ファイナンスは、それをプロスペクト理論で説明した。

2022-09-15 23:27:50
しろうと @sirouto

では、具体的にどうやって、そのリスク・プレミアムを得られるかといえば、「暴落時に買う」ということになる。

2022-09-15 23:28:48
しろうと @sirouto

下がったら買う、というのは「逆張り」なので、人によっては、心理的にやりにくいかもしれない。しかしまさに、心理的障壁があるからこそ、リスク・プレミアムなのだ。だから、プレミアムを得たければ、リスクを取る必要がある。

2022-09-15 23:30:13
しろうと @sirouto

business.nikkei.com/atcl/gen/19/00… 株価暴落で大損した「バフェットの師匠」が生んだバリュー投資(2021.7 日経ビジネス/玉手義朗)

2022-09-15 23:31:19
しろうと @sirouto

diamond.jp/zai/articles/-… 【米国株】伝説の投資家・バフェットが2022年に5兆 円分の米国株を買った理由は? 年初の下落で米国株の 割高感が解消され、過去最高水準の“大人買い”を実行(2022年6月 ザイ)

2022-09-15 23:32:07
しろうと @sirouto

バフェットの師匠であるグレアムは、価格ではなく価値で買う、「バリュー投資」を提唱/実践していた。

2022-09-15 23:33:21
しろうと @sirouto

その「バリュー投資」の根本的な問題として、「優良株」が「割安」にならない、というのがある。もし、市場が効率的であれば、優良株は買われるはずなので、割安で買えず、そもそも成立しないことになる。

2022-09-15 23:34:36
しろうと @sirouto

しかし、暴落時には売られすぎて、市場が非効率になり、「リスク・オフ」した分、「リスク・プレミアム」が発生する。よって、「暴落時には買い」となる。

2022-09-15 23:36:21
しろうと @sirouto

このように、行動ファイナンスの出現によって、「バフェットがなぜ、インデックス・ファンドに、大幅に勝てたのか?」、というが解き明かされている。

2022-09-15 23:37:41
しろうと @sirouto

そして、このことが理解できてしまえば、ほかにもいろいろな疑問が、いっぺんに解消していく。

2022-09-15 23:38:59
しろうと @sirouto

なぜ、「長期投資」が投資の王道なのかといえば、暴落から回復するのに、それなりの期間が必要だから、というのがひとつある。

2022-09-15 23:40:13
しろうと @sirouto

暴落時にリスク・プレミアムが発生するのだから、短期的にランダムに変動するノイズを避けて、そのプレミアムだけを抽出するには、長期で持って、売買回数を減らす必要があると。

2022-09-15 23:41:08
しろうと @sirouto

ある時、Amazon創業者ジェフ・ベゾスの質問「なぜ、あなたの投資手法を、みんなはマネしないのか?(大意)」に、バフェットが「ゆっくり、金持ちになりたい人なんて、いないさ」と答えた。

2022-09-15 23:44:32
しろうと @sirouto

この問答は、投資の本質を突いているように感じる。「急がば回れ」「急いては事を仕損じる」というように、性急さが損につながる、ということわざも、昔から多い。

2022-09-15 23:45:52
しろうと @sirouto

焦る人は、「時間割引率」が高いので、今まで説明してきた「リスク・プレミアム」を得られない。

2022-09-15 23:47:22
しろうと @sirouto

ただ、人間が非合理的、という説明は、個人的には違和感がある。人間には寿命があるし、大昔の原始時代では、食料を得るために、一日中動き回らなければ、すぐに絶滅してしまうことだろう。

2022-09-15 23:49:27
しろうと @sirouto

認知科学的な視点から見れば、急激に変化した現代の文明に、人間のがハード的に対応できてない、ということでもあると思う。

2022-09-15 23:50:26
しろうと @sirouto

ところで、今まで説明してきたことは、インデックス投資にも、部分的に含まれている。どういうことか?

2022-09-15 23:51:53