放射線被曝と先天性障害をめぐる差別のレイヤー
- hashimoto_tokyo
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@chronekotei はい。「ほかならない、この障害を内包しているこの自分が、障害とは切り離されないところでは、いないほうがいいという判断になるのか」という疑問がつねにつきまといますから。
2011-10-04 16:29:17@geppeeee そこは価値観の問題なのですから、社会的コンセンサスの問題になるのが厄介なところですね。整理して謂えば、障碍児とその庇護者の生の価値がそうでない親子のそれと等価であることを保証する価値観がコンセンサスになれば、後は社会的リソースの問題に一本化されるのですが。
2011-10-04 16:31:21非当事者の立場だからズケズケと言えないことなのだけれど、障碍児童の親になることによるコストの増大って多分何とか受容出来るのだろうと思う。問題になるのはやっぱり価値的な不公平感なんだろうな。
2011-10-04 16:33:19@chronekotei コストの増大にはたいがいの親が耐えますね。時折親子心中や子殺しになったりもしますが。あまり報道では詳述されませんが、「子育てに悩んで」という子殺しは、障害児家庭が多いらしいのです。
2011-10-04 16:35:44@geppeeee おそらく、コストはコストで贖うことが或る程度可能なのではないかと考えているんです。ですから、社会がそれに相応のリソースを割けば或る程度救済可能だろう、と。ただ、生の価値やその公平性の観点ではカネや労力だけでは解決されない矛盾がまだ残っているのではないか、と。
2011-10-04 16:37:50@chronekotei 「障害児は生まれない方がいい」という言葉には、二通りの解釈があって、「生まれてくる子に障害がないほうが良い」と「障害を持っている、すでにここにいるこの人は生まれてこないほうが良い存在だったのか」なのですが、この二つが混在しているのがまずいのです。
2011-10-04 16:41:55@geppeeee そこが最初の問題に戻るのですよね。「先天異常をなくす営為」は先天異常は不幸である=価値的に劣ると謂う認識を前提に置いているように「見える」と謂う問題と謂ってもいいのかな?
2011-10-04 16:43:34@chronekotei @geppeeee これが、「交通事故に遭い、後遺症に悩むナントカさん」であれば、「彼がそんな事故に遭わなければ」という言い方は充分に通るのですが、先天性だとなかなかうまくそこの部分が整理できない。
2011-10-04 16:44:30先天異常はなくしたほうがいい、と謂う考え方は、先天異常のある生は価値的に劣る、と謂う考え方と分離するのが難しい。だから価値的概念を整合させることが難しい。
2011-10-04 16:45:21@geppeeee 本来は、先天異常にしろ交通事故にしろ、「偶然に選ばれる」と謂う観点では同じことなのですけどね。障碍には因果的必然はない。
2011-10-04 16:46:14@chronekotei やはり、障害があれば、QOLは下がりますし、それを克服するためのコストはかかるし、そもそも克服できない場合だってあります。それはやはり、無視できない事実でしょう。
2011-10-04 16:47:12@geppeeee 仰る通りなんですが、QOLの観点でもやっぱり生得的なハンディを負った生の価値をそうでない場合と等価にすることが出来ないと謂うのが難しいところです。
2011-10-04 16:48:38@chronekotei 後天性障害だと「障害がないのが本来の状態」であると考えることができますが、先天性だと障害とパーソナリティーが分かちがたくなっているというのはありますね。
2011-10-04 16:51:18@geppeeee ですね。そうすると当人の視点では幸不幸は相対的な問題になってしまうし、生の価値が貶められてしまうと人格が丸ごと否定されたような形になってしまう。
2011-10-04 16:52:51@geppeeee そうですね、そして「自分の子供が障碍児だったら厭だ」とソボクに言ってはいけない理由でもあります。それは現在そのような状況に置かれている人々を自分の世界から切り捨てて自分とは無関係な領域に弾き出す考え方に直結しやすいからです。
2011-10-04 17:00:51文芸のフィクションは生の価値を扱う領域でもあるのだけれど、でも今まで障碍者を扱って成功したフィクションはそんなに存在しない。何故なら、物語が語る想定される生の価値に都合の好い条件の障碍者を主人公に設定しないと成立しない場合が多いから。
2011-10-04 17:02:54@chronekotei しかし、妊婦が体調や食事に気をつけるのは、子に健康で丈夫であれと願うからです。それを非難する人はいないでしょう。ここらへんもやはり整合性の点で難しい。
2011-10-04 17:04:10だから、フィクションで扱われる障碍は大概「現実の障碍とは違う」「物語で描かれたような形ばかりではない」と謂う批判を受けてしまう。そこは虚構では解決出来ない問題になっちゃうのよな。
2011-10-04 17:04:51@geppeeee 単独で切り出せば誰も直観的におかしいと思わない命題が、二つ並べると整合しない、そんな種類の問題だろうと思います。
2011-10-04 17:05:48理念と謂うのは現実を整合的に解釈する為の方便なので、現実のほうは理念に整合するように出来ているわけではない。だからどうしても辺縁の条件では整合しない局面が出てくる。そこは難しい問題で、簡単な答えを出しても意味はないんだよなぁ。
2011-10-04 17:07:54