高島鈴『布団の中から蜂起せよ－－アナーカ・フェミニズムのための断章』読書メモ

かんた @0sak1_m1d0r1

「まずは、生きること。生き延びることで抵抗運動もまた潰えずに生き延びることができる。逆に言えば、抵抗の意思を維持しながら生きる営為そのものは、すでに革命への加担なのだ。だから、「革命」という言葉に「そんな過激な行為にはついていけない」と思った人も、

かんた @0sak1_m1d0r1

心配はいらない。指一本、視線ひとつ動かせずとも権力への抵抗は可能であると、私は約束する」 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p8）

かんた @0sak1_m1d0r1

「自身の生存を脅かさない範疇で」という言葉を「甘い」と思わないことが肝心だ。抵抗の意思を持って生きるのはすでに苦しいので、それをキープするのは決して「甘い」状態ではない。そして私は、あなたにマジで死んでほしくないと思っている。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p11）

かんた @0sak1_m1d0r1

違う。違うのだ。私が「病んでいる」のではなく、この世がゴミカスなのだ。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p43）

かんた @0sak1_m1d0r1

「安倍晋三の死を、私は追悼しない。そして山上氏の内面についても、私は考察しない。ただたくさんの殺意があり、そのうちの一つが確かに安倍晋三の命を貫いた。そこまで辿りってしまった人がいた。

かんた @0sak1_m1d0r1

この現実に対して、私はただただ虚無に近い気持ちを抱いている。どうにもならない。どうにもならなかったんだね。」 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p47）

かんた @0sak1_m1d0r1

シスターフッドは恒久的に利用できる概念ではない。というのも、すでにシスターフッド概念については、致命的な欠陥が指摘されているからである。それは女性同士の絆を、＜シスター＞という家と血縁の中で用いられてきた言葉で示すことに対する批判だ。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p55）

かんた @0sak1_m1d0r1

身体。身体。身体。小さくのろまで非力な我が身よ！筍みたいに伸びていく敵対者を横目に、私は黙って脇や腕の毛を剃り始めた。自分の容姿が「醜い」と意識し始めた時期と、喧嘩ができなくなっていった時期は、概ね一致している。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p76）

かんた @0sak1_m1d0r1

「「コンプレックス」に対して「あなたはありのままでかわいい」と言うとき、「コンプレックス」は「ありのままのあなた」と結ばれる。さらにそれを「かわいい」と肯定することで、「コンプレックス」と呼ばれた性質は、本人が生まれ持った動かせない要素として本質化されてしまうのだ。」

かんた @0sak1_m1d0r1

（高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p94） →「コンプレックスこそ美しい」言説の危うさ。

かんた @0sak1_m1d0r1

社会問題であるはずのルッキズムは、「コンプレックス」という個人の内面を反映した言葉によって個人の問題にすり替えられ、さらに自助努力によって克服すべきパーソナルな課題へと矮小化されていく。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p95）

かんた @0sak1_m1d0r1

これは自論だが、「共感」で繋がろうとする輪ほど警戒すべきものはない。（略）カスの権力が生み出したカスのルールが幅を利かせている状況に対して情動で連結した内輪の力で対抗するやり方は、少なくとも私の目には、別の権力の生産にしか映らない。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p98）

かんた @0sak1_m1d0r1

意味のないことをする、違法なことをする、ぼんやりする、手を抜く、何もしない。そういう一般的には「無駄」「無為」とされる状態にこそ、状況を書き換える鍵があるのではないかと思います。 （高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p136）

かんた @0sak1_m1d0r1

"Lemon"はあらゆる物語が代入可能な感情装置であった。おそらく全て戦略的に設計されているのだろう。"Lemon"に限らず、「市場」全体が抽象的な方向に流れているような気がする。 (高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p175) →米津玄師の曲はだいたいどれも抽象的やな。

かんた @0sak1_m1d0r1

つまるところ私は、あらゆるものに対して「それ本気で思ってんの？」と感じているのだと思う。本気じゃないものが嫌いなのだ。 (高島鈴『布団の中から蜂起せよ』p195)

かんた @0sak1_m1d0r1

高島鈴『布団の中から蜂起せよ』読了。自分のせいにするな、ちゃんとカス社会のせいにしろ。やるなら本気でやれ、生きてるだけでも抵抗だし、布団の中から「景観」は崩せる。ただ本気にはなっても誰かを切り捨てるマッチョにはなるな、という本だった。「全てを虚無に呑まれかけている時」再読しよう。 pic.twitter.com/VWqgciynp4

拡大