デジタル・デビル・ストーリーの原作者、西谷史先生ご自身が語られた当時あれこれや作品に関する呟きなどをまとめました その4(2023/01〜)

RPG史に残る一大シリーズとなった「メガテン」。源流は80年代中盤に出版された一冊の小説にありました。その作者である西谷史先生がtwitterで呟いてくださった当時のあれこれをまとめてみました。「先生ご自身」のつぶやきだけを拾っているので、あえて会話形式にはしていません。気になるやりとりがあれば呟きの右肩にある青い鳥アイコンから飛んでくださいね。
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@st01_madox 当時の角川は、教科書や辞書を出してる出版社というプライドがありすぎたかもしれません。 角川書店が優位に立つのは90年代半ばからですね。メジャーな漫画雑誌なしに、ライトノベルだけで、あれだけの帝国を築きあげたのは、見事というしかありません。

2023-04-28 07:46:33
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

「転生の終焉」は、自分が書いた本で、いちばん読者の心に届いたと思う。 何週間かすると、読者からの手紙を、郵便局がダンボール箱に入れて持ってくるようになった。千人を超える人と、手紙で遣り取りした。月の切手代が1000ドルを超えたことも。 pic.twitter.com/ES61CGeXK0

2023-04-28 18:09:01
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

988年まで、僕の小説では、角川書店の「神々の血脈」のほうが人気があった。 この物語は、人の遺伝子に含まれる「神の形質」が、人の集団を作り、闘いを引き起こすという物語。学生の頃から思い描いていた物語だ。 pic.twitter.com/t4pnj6rxWy

2023-04-28 18:14:01
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

1986年にソ連(ロシア)の崩壊を予測したら、本当にソ連が崩壊しそうになった。現実に負けないで、10巻の物語を完結させるのに必死になった。 pic.twitter.com/tKamL2ml4A

2023-04-28 18:15:08
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

それから二年くらいの間、僕のまわりは混乱を極めた。 僕の出資したゲームは、トラブルで発売できなかった。 いつも励ましてくれた大学の先輩がエンタテイメントの仕事から離れ、アトラスのディレクターの上田和敏さんがやめた。

2023-04-28 18:16:43
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

「女神転生」の宣伝で大きな役割を果たし、角川書店で僕の担当をしてくれていた、池田憲章さんもやめた。たぶん、生涯を通して、彼は僕といちばん気が合う編集者だった。 籠って小説を書いていた部屋から出て見ると、景色はすっかり変っていたんだ。

2023-04-28 18:17:37
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

そんなとき、親友が「アトラスさんから話がある」と僕を呼んだ。 (僕はだれも知らない、SMT誕生の話を書いているんだよ、いま。)

2023-04-28 18:18:48
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

書き洩らしているけど、この時期鈴木敏夫さんは徳間を離れてスタジオ・ジブリを立ち上げ、高橋望さんもあとに続いた。 つまり、女神転生を立ち上げたメンバーは、だれもいなくなっちゃったんだね。

2023-04-28 18:45:26
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@siitake_aji 音声収録現場では、「この作品は理解不能」という話がとびかっていました。 僕の顔は知られていなかったので、そばで聞いていたんです。 でも、小原さんの声が聞こえたとたん、すべての人が黙り込んで、あたりはシーンとなりました。 それだけ迫力があったんです。

2023-04-28 20:18:56
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@gontarou アニメ2が出ていたら、あのシナリオはなかったかもしれません。 ただ、私は古い人間で、ゲームはシステムに惹かれるタイプですので、個人的にはアニメ2があっても、名作になったと思います。 もっというと、あのゲームは、上田さんと、鈴木さんのせめぎあいが、見えない魅力になっていた感じがします。

2023-04-28 20:23:22
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@gontarou おっしゃることはよくわかります。 私は、MTのシステムに脚本をつけると、自然と同じ流れになっていくように思っていました。 システムが原始的なAIというイメージでした。だから、シナリオ以上にバランスが大事。それは、真女神Ⅱまで、続いたように見ていました。

2023-04-28 21:08:48
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

ぼくの発言の真意が誤解されたので、補填しています。小説もゲームも、女神転生は、マリオのように、人口の八割に喜ばれるなんてことは、あり得ない。 どんなすばらしい作品を作っても日本では上限が見える。だから海外に出て迎え入れられた。それがラブクラフトに似ているってことの意味です。 pic.twitter.com/6l0xAUiDeH

2023-04-28 22:26:27
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

ただ、心理的な影響は似ているかもしれません。 ぼくが英語でtweetしはじめたとき、「女神転生に救われた」という発言がずいぶんありました。 僕もラブクラフトに15歳のとき救われました。 天使が人を救うとは限らないんですよね。

2023-04-28 22:29:21
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@bye_bye_san SMTの誕生については、もしかしたら、ぼく以外、当のアトラスさんも事情をわかってらっしゃらなかった可能性があるので、僕が生きているうちに書こうと思いました。 「女神転生Ⅱ」については、ぼくは一言も口を出さない約束でしたから、喋るべきではないと思います。

2023-04-28 22:59:34
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@ake_yumi これ、国立市のいまはない空き地でとった写真です

2023-04-28 23:22:38
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@siitake_aji その前。キャラが変わってしまう。函館は、文化的に本州なんですよ。札幌、旭川、釧路の自由さ、根室や室蘭の田舎くささがない。あそこで育ったら、弓子はベツキャラノになってしまう。

2023-04-29 09:34:23
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

ATLUSのexecutiveに会う前に、僕の法的な代理人がこう言った。 「徳間書店は、いつになっても女神転生2を作ろうとしない。だからATLUSは、直接あなたの原作小説からゲームを作りたいと言っていますよ。どうしますか?」 pic.twitter.com/GEACnUqBcj

2023-04-29 19:37:45
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

それを聞いたとき、複雑な気持ちになった。「女神転生」がヒットしたのは、それぞれの作品に力があったからだが、徳間書店の広告力は大きかった。 そこで徳間書店を抜かして、直接契約していいものか、どうか…これは良心の問題だった。 pic.twitter.com/pH3JwPgYLH

2023-04-29 19:38:46
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

迷っている僕に代理人は、たたみかけるように言った。 「徳間書店は、女神転生の商標権を申請していない。だから、アトラスが商標権を取得したんです」と。僕は驚くと同時に、また怒りを感じてしまった。 pic.twitter.com/0BfNHxOIwC

2023-04-29 19:39:40
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

当初「女神転生」は、ぼくが原作者、アニメは二次利用、ゲームはアニメの二次利用という契約が結ばれていた。 こういう場合、日本では出版社が、作家を保護するために商標権を獲るのが普通だ。 pic.twitter.com/0LO5IxPZFw

2023-04-29 19:40:29
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

徳間書店はその普通のことをしなかったと知ったからだ。 後に、これはエンタテイメントの法律部門では、よく知られた事件になった。決して表には出なかったけど。 そして、徳間書店の担当者が無責任だった、という評判をあちこちで聴いた。

2023-04-29 19:41:11
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

だが、ぼくはその担当者を知っている。すごく真面目な人で、決してそんなミスを犯す人じゃない。 結局、Executive produser は「女神転生」が嫌いだ。もうアニメを展開するつもりがない、と聞いた担当者が、商標権の取得をやめた。僕にはそう感じられた。

2023-04-29 19:42:20
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

ふと気がついたら、僕は代理人の前で、喋らずに考え込んでいたようだ。 彼は「どうします。やめますか?」と訊いた。 ぼくは「いいえ、やりましょう。これで女神転生は真・女神転生として大きくなれる」と言った。 この時点で、僕の小説は真・女神転生の原作といっていいと思うが、あなたはどう思う? pic.twitter.com/hi5k2W8vel

2023-04-29 19:46:51
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Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@mizusuku いいえ。真・女神転生を考えたのは、アトラスさんです。そこまででしゃばりません。 ただし、日本で初めて「真」の名前をつけたのは、徳間書店だと思います。他社に「幻魔大戦」というタイトルがあったのを「真・幻魔大戦」としたのは徳間書店。「真・女神転生」決定時に、参考にしたはずです。

2023-04-29 21:18:14
Aya Nishitani 西谷史 @ayanakajima3

@seiziito 登録するための調査と、登録費用をコストカットしようとするところがありました。

2023-04-29 21:25:45
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