茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート２０１１年２月分まとめ

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（５）日本の病気は、行きすぎた同調志向であろう。それは、日本の強みになる一方で、新卒一括採用、大学入試など、すでに維持不可能なきしみを見せている分野もある。

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病気（６）私の病気は、魂が落ち着かないこと（restlessness of soul）。どんな組織も、肩書きも、自分にとっての安住の場だとは思えない。

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病気（７）「彼の安楽椅子に腰掛けると、彼の病気を感じることができる」。ジョン・レノンは、『カム・トゥゲーザー』でそう歌った。

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病気（８）昨日最終日を迎えた二期会の『サロメ』は本当に素晴らしかった。それは、私たちみんなの「病気」を、美しく舞台上で描いてくれていたからである。

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病気（９）自分が正気であると思っている人に、実は病気だと気付かせるにはどうすればいいのか。たとえば、新卒一括採用。たとえば、大学入試。息苦しい社会からはみ出て「病気」のように見える人が、一番正気だということがある。

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以上、「病気」についての連続ツイートでした。

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入試（１）日本の大学入試には、さまざまな問題点がある。まず、受験年齢の制限がある。本来、受けたければ１５歳でも１２歳でもＯＫのはずである。ハーバードの受験資格に、年齢制限はない。そんなに急いで行かなくてもいい、という人がいても、早く大学に入りたいという人がいても良い。

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入試（２）年齢制限があるから、１８歳までは、どんなに優秀な人も、入試の問題に備えるという人工的な競争を強いられることになる。本当は、高校の数学なんて１６くらいで終わらせてとっとと先に行けばいいのに、いつまでもぐるぐると同じ範囲に留まることを強制される。

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入試（３）アメリカのＳＡＴは、日本の感覚から言えば簡単な問題であるが、これは一つの叡智である。共通して課される問題は、普通に高校生活を送っていれば解ける範囲に制約する。その上で、どんな方向に延ばすかは、個々人の自由とする。

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入試（４）高校時代からポアンカレ予想に取り組むような人がいても良い。そのような人を標準的なテストで評価することはできない。だから、共通部分のＳＡＴはあの程度にしておいて、あとはどの方向に尖るかは、自由にしてください、ということなのである。

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入試（５）日本の大学入試は、高校までの範囲で小難しい問題を出すため、受験生は受験までは一カ所にとどまって足踏みしているような状態になる。センター試験だけで十分であり、さらにどちらの方向に延ばすかは、個々人の自由にすべきである。

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入試（６）そもそも、入試で問われている「学力観」が古いのである。歴史の試験で、細かい年号や人名を聞いても、意味がない。情報はふんだんにある時代だから、それを総合して、どのように自分の見解にまとめるかという能力を見るべきなのである。

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入試（７）和文英訳、英文和訳もナンセンス。大量の文章を読み、大量の文章を書き、たくさん話す訓練だけで良い。日本の英語の大学入試は全廃して、ＴＯＥＦＬを援用すればそれで十分である。

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入試（８）無駄に小賢しい二次試験を課しているから、大学教員の採点などの負担が大きくなっている。意味のない二次試験を廃してセンター試験だけにすれば、教員の負担も軽減されて、みんながハッピーになる。

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入試（９）大学入試が大きな抑圧の構造になっている現状を変えるべき。学ぶことの大らかな喜び、それぞれが自分の好きなように尖り、突っ走ることができる青春時代を取り戻そう。

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以上、日本の大学入試についての連続ツイートでした。