2011/09/01~09/31 ②全twnovel@s_shumu

2011/09/01から 2011/09/30まで
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9/01

愁夢 @s_shumu

君は優しいから、沢山の不幸に気付いた。子供の泣き声、植物の嘆き、僕の淋しさ。「もっと自由になればいいよ」無関心に、残酷に。君は笑って首を振る。「私は沢山の不幸を知ったけど、沢山の幸せも知ってるの」泣き止んだ子供の笑顔、植物の生命力、僕の君への、「かなわないなぁ」 #twnovel

2011-09-01 22:15:53
愁夢 @s_shumu

s_shumuへのお題は「何処にもいけないよ」「きみが、キミが、君が、」「ゆめうつつ」です。 http://t.co/B5UCeAp

2011-09-01 22:24:58
愁夢 @s_shumu

繋がれた手は振り解かれて。キミはそのまま行ってしまった。「何処にもいけないよ」もう僕は歩けない。「きみが、キミが、君が、」行ってしまう、変わってしまう、届かなくなってしまう。それでも、僕は行けない、変われない、届かない。もう君がいないから。 #twnovel

2011-09-01 22:40:32
愁夢 @s_shumu

ゆめうつつに君の夢を見る。その背中に頬を涙が滑る。「どうしたの?」振り返った君の優しい声も、夢なのか現なのか。「置いていかないで」嘆く僕の手に柔らかな感触。繋がれた手にほうっと息を吐いた。「置いていかないよ」ゆめうつつ、そこに君がいるなら僕は幾千もの夢を越える。 #twnovel

2011-09-01 22:57:53
愁夢 @s_shumu

s_shumuは「川」というお題で、5個のストーリーの違うTwitter小説を書きます! http://t.co/ZxPNLSF 残り一時間。いけるかな?

2011-09-01 23:03:26
愁夢 @s_shumu

君に届かない唄を歌ってる。君は今頃川を渡っているんだろう。近くに花畑はあった?綺麗なところなのかな。いつか確かめに行くつもりだけど、まだ無理みたいだ。君が一人でその川を渡ってしまうのは悲しくて口惜しいけど、しょうがないね。もうしばらく僕は君に届かない唄を歌うよ。 #twnovel

2011-09-01 23:13:25
愁夢 @s_shumu

間に挟んだ川がそのまま彼と彼女の距離だった。それを遠いと言ったのは彼で、近いと言ったのは彼女だった。この距離は決して触れられないと嘆く彼と、触れられないけれど語り合うことは出来ると喜ぶ彼女。彼女はその距離を大切に思っていた。近づくことがすべてじゃないから。 #twnovel

2011-09-01 23:19:54
愁夢 @s_shumu

『ゆく河の流れは絶えずして、……』「おや、方丈記かい」「えぇ。川を見て、ああいう『淀みに浮かぶ泡沫』を見るとどうにもね」彼は私が指差した方へ視線を巡らせた。「川というよりどぶに近いね。なに、君もこの世の儚さを謳うのかい」「どうでしょう。でも、嫌いじゃないですよ」 #twnovel

2011-09-01 23:34:39
愁夢 @s_shumu

川を辿ろうと言い出した後輩。「辿ってどうするの?」「なんか見たくありません?川の始まる場所」「そんなの湧水に決まってるじゃないか」「ですけど」渋々付き合ってみると、行きついたのは有名な湖だった。「これ以上辿れないですね」得意顔の彼女。「楽しかったですよ、デート」 #twnovel

2011-09-01 23:52:39
愁夢 @s_shumu

天を流れる川に船を浮かべて、君に会いに行くよ。星屑の粒が泡沫のように弾けて移り変わっていくこの宇宙で、たった一人出逢えた君だから。何度だって巡りあえるよ。どんなに君が変わっても、どんなに僕が変わっても。君もこの川に船を浮かべていつか帰ってくるんだろう。 #twnovel

2011-09-01 23:57:23

9/02

愁夢 @s_shumu

s_shumuは「病気」というお題で、3個のストーリーの違うTwitter小説を書きます! http://t.co/ZxPNLSF 今回は3つ。なんか随分と余裕を感じるwww

2011-09-02 00:46:46
愁夢 @s_shumu

s_shumuへのお題は「何処にもいけないよ」「海の底で君を待つ」「兎が泣きました」です。 http://t.co/B5UCeAp

2011-09-02 01:57:01
愁夢 @s_shumu

何時もより気分の良かった日の夜、彼はやって来た。「さぁ、出掛けよう」病床の僕に彼は言う。「僕は何処にもいけないよ」「大丈夫、もうすぐどんな場所へもいけるようになる」にっこりと笑った彼は提げた鎌を振り下ろす。ああ、本当だ。 #twnovel

2011-09-02 02:23:29
愁夢 @s_shumu

力無い咳を繰り返す。息がもう上手く吸えない。溺れているみたいだ。全身の倦怠感も、まるで海に沈んでいくみたいで。泣いている君に告げる。「海の底で君を待つよ」きっと、きっと。この病に蝕まれた体は捨てて、暗く温かな海の底で。 #twnovel #twpoem

2011-09-02 05:06:04
愁夢 @s_shumu

「兎が泣きました」それはいつものお伽噺。優しくて優しすぎるから泣いて、寂しくて寂しすぎるから泣いて、兎の目は赤くなった。繰り返した咳で少年の目が涙で霞んだ。「ねぇママ、でも僕のおめめは赤くならないんだ」 #twnovel #twpoem

2011-09-02 23:14:49
愁夢 @s_shumu

魚を操る少女がいた。身振り手振りで、自由に魚を泳がせ、たくさんの羨望を集めていた。だが魚が忠実に従う姿を見るたびに、少女は悲しい顔をした。魚が住まうその場所で生きられない少女は想いを寄せる魚が狂おしかった。 #twnovel #twremix @1_dark

2011-09-02 23:33:25
愁夢 @s_shumu

冷蔵庫に入れて、熱々になっていた心を冷やした。解凍した時とは違って、数時間。火傷しそうだった心が冷めていく。恋なんて私には容量オーバー。ゆっくりと寝かせながら味わわなきゃ。 #twnovel #twremix @1_dark

2011-09-02 23:48:46

9/03

愁夢 @s_shumu

塞がったはずの傷がピリピリと痛む。引きつるようなその痛みに、まだ治ってはいないのだと痛感する。 #twnovel #twpoem ――それは僕の心が付けた傷だから。

2011-09-03 03:42:29
愁夢 @s_shumu

s_shumuは「扉」というお題で、4個のストーリーの違うTwitter小説を書きます! http://t.co/ZxPNLSF

2011-09-03 03:56:19
愁夢 @s_shumu

s_shumuへのお題は「なんにもない」「ナイフを振りかざした」「僕らは眠る」です。 http://t.co/B5UCeAp

2011-09-03 03:57:28
愁夢 @s_shumu

ぼうっと浮かび上がる漆黒の扉。暗闇の中なのにはっきりと見えていた。薄気味悪さを感じながら、開かねばならないという脅迫観念に捕らわれる。迷って、嫌がって、苦しんで、でもやはり手を伸ばした。それは思いの外呆気なく開いた。「なにもない」扉の向こうは空虚が広がっていた。 #twnovel

2011-09-03 04:08:03
愁夢 @s_shumu

密室は静まり返って、圧迫された空を目指す。ガタガタ、ガタガタ。飛び立つための助走の緊張感。飛べる、飛べる。僕らの期待は最高潮に達し、けれど急速に減速する。「○●駅~○●駅~」扉が開き、張り詰めていた空気が抜けていく。そして扉が閉まった。飛び立つ用意は出来ている。 #twnovel

2011-09-03 17:56:58
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