ホメロスの世界

ホメロスの土井晩翠の和訳を新字新かなにしてみよう、そのさいホメロスを原語で読もうと試みながら、ついでにホメロス関連の本を読もうという個人的な企画の途中に書き込んだツイートのまとめ。  読んだ本はフィンリー『オデュッセウスの世界』(イリアス・オデュッセイアの時代考証)、久保正彰『オデュッセイア 伝説と叙事詩』(オデュッセイアの構造分析)、和辻哲郎『ホメーロス批判』(マリーとヴィラモヴィッツによる研究の紹介)、川島重成『イーリアス ギリシア英雄叙事詩の世界』(日本語で書かれた最も詳しいイリアスの紹介本)。高津春繁著『ホメーロスの英雄叙事詩』(教科書、理解するのに苦労する)、『精神の発見』。  ホメロスをギリシア語で読むための情報のツイートも加えた。
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Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

イーリアス24-166(土井晩翠訳) 而して彼の数多き娘と嫁は一斉に、 アカイア軍の手に斃れ、地上に屍体今さらす 数多の勇士忍び出て、涙流して悲めり。 「忍び出て」(μιμνησκόμεναι)は、「こっそり出て来て」という意味ではなく、「思い出して」という意味。「思ひ出て」か。原稿は似ている。

2024-02-03 23:39:51
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

イスキュス - Wikipedia ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4… パウサニアースはイスキュスがアルテミスに射殺されたことをほのめかし[8] → コロニスがアルテミスに射殺された 出典はパウサニアース、2-5-6 白いカラスの話は英語版にある。

2024-02-06 12:02:27
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

白いカラス=密告者、の出典はギリシア神話でもイソップでもなく、オウィディウス『変身物語』二巻第六話「烏はなぜ黒くなったか」(2-632行以下、OCDオックスフォード古典学事典、CORONIS)(おみやさん)。

2024-02-06 12:48:03
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

古典ギリシア語の熟語 ἔργον ἐστί, a c. gen. pers., it is his business, his proper work φραδέος νόου ἔργα τέτυκται it is a matter (which calls) for a wary mind, Il.24.354(LSJ ἔργον)。

2024-02-06 14:51:25
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

Homeros_all hgonzaemon.g1.xrea.com/Homeros_all.ht… via @tomokazutomokaz ホメロスのイリアスとオデュッセイアのギリシア語テキストを一本にした。

2024-02-08 11:50:58
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

これ一本にすると、イリアスの24巻の作者とオデュッセイアの作者が同じ言葉を使ってることが検索ですぐに分かります。

2024-02-08 12:43:32
Tomokazu Hanafusa/花房友一 @tomokazutomokaz

イリアス24-644ではアキレスがプリアモスのために寝床をしつらえるが、その詩句「柱廊のもとに寝台を〜」はオデュッセイアの詩句をそのまま使っている。これはリーフも指摘している。トロイのキャンプに柱廊は不似合いな印象がある。

2024-02-09 10:52:34
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