航空エンジンの歴史をお茶漬け感覚でさらさらと(多分完成

以前リプライで航空エンジンの歴史を見てみたいという話がありましたので 自分が理解している範囲という限定ではありますがツイートして見ました。 感想やらツッコミなんかがありましたら、何でもいいのでコメント欄に書いていただければ幸いです。
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ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

ちなみにドラゴンフライのバルブ周りはこんな感じで、冷却にはかなり無理のある設計だったようですが、ちょっと僕の理解の範疇を超えてしまうので、だれか補足して欲しいところです。 http://t.co/rZ2BBqAn

2011-11-06 15:21:58
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ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

とは言え1918年には更に洗練されたジュピターがコスモス社似よって開発され、倒産したコスモス社のジュピターを航空省が存続させるためにブリストルに引き取らさせ、ここで改良されたジュピターは最新鋭の高出力エンジンとして世界中でライセンス生産されソ連や日本の中島など大きな影響を残します

2011-11-06 15:26:09
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

このジュピターは戦間期を代表するエンジンでもあり、これでWW1の間に使われたエンジンをざっと見てきたわけですが、ここまで来ると現代的なガソリンエンジンの基礎がこの時代には既に固まってきたのが解ると思います。 http://t.co/3aB8itRy

2011-11-06 15:29:39
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飛行機とともに進化するエンジン

ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

WW1でエンジンの基礎的な構造はおおよその完成したと先ほどツイートしましたが、現在ポピュラーに使われている技術でまだ一回も出てきていないものがあります、そしてレシプロエンジンがジェットエンジンのによって終演を迎えるまで、この技術を中心に航空エンジンは開発されていくことになります。

2011-11-06 15:56:25
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

この頃にはエンジンは動けばいいというものから、小型で高出力、そして空気の薄い高空でも使えるという性能が求められるようになりました、

2011-11-06 15:57:32
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

その解決策として使われることになったのが、WW2の航空エンジンの性能を左右することになった過給器です。

2011-11-06 15:58:01
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

過給器の歴史を紐解いていくと、既にWW1の航空機には採用されており、ブレゲーⅩⅣにはインタークーラー付きのターボエンジンが採用されていたようです。 http://t.co/BJoof09g とはいえ、当時は大した効果もなかったようですが・・・

2011-11-06 15:59:39
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ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

ターボの発想そのものは結構古く1905年には排気ガスでタービンを回しクランク軸に伝え、更に軸流コンプレッサーを回すことで吸気を加給する、今で言うターボコンパウンドエンジンが考えられていたようです。

2011-11-06 16:02:07
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

しかし、構想はあっても技術が追いつかない時代であったため、このターボに注目し作り続けるのはアメリカだけであります。 画像は1929年に1万m超えを果たしたアメリカのターボ付きP-16 http://t.co/M6aIXiCd

2011-11-06 16:11:31
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ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

さて、エンジンを高出力化するにあたっての方向性として大きく3つがあります、ひとつは排気量を大きくし大型化すること、もうひとつは高圧縮比のエンジンにして燃焼効率を上げていくこと、最後に過給器を搭載し加給圧を上げることなのですが、大きな壁が立ちはだかります。

2011-11-06 16:15:17
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

軽量が求められる飛行機では大排気量化は限界があり、方法論としては過給器と圧縮比の向上になるわけですが、これを達成するためには高オクタン価ガソリンが必要不可欠でした

2011-11-06 16:16:47
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

オクタンというのは大雑把に言ってしまえばガソリンの燃えにくさを示す値で、この数値が高いほど燃えにくくなります。ではなぜ燃えにくいガソリンが必要になるのでしょうか?

2011-11-06 16:17:52
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

凄く単純に言ってしまえば、圧縮比や加給圧を上げていくと適正なタイミングでガソリンの燃焼が起きなくなってしまい、パワーがでないどころか最悪の場合エンジンが壊れてしまうため、これらの現象が起きにくくなるからということになります。(難しく言うと荒がでそうなので、このへんで

2011-11-06 16:21:59
ヘビ @_Kamishiro_

@futaba_AFB 俗に言うノッキングもそれですねー

2011-11-06 16:22:57
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

WW1前後の頃のガソリンは確かオクタン価は60前後だったと記憶していますが、今ガソリンスタンドで売っているガソリンのオクタン価は90前後だったはずなので、そのオクタン価の低さが解るのではないでしょうか?

2011-11-06 16:24:09
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

WW1の頃には低質なガソリンに起因するノッキングや墜落事故などが起きていたそうですが1921年アメリカでテトラエチル鉛を添加するとノッキングが防げることがわかり、ガソリンのオクタン価は急激に上昇することになり、WW2には150オクタン相当のガソリンが生産されることになります。

2011-11-06 16:37:31
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

@Kamishiro_asgr この頃のエンジンだと進角調整とかも全部手動だったようなのですよね~BMW801とかはそこら辺が自動化されていたようですが

2011-11-06 16:38:50
ヘビ @_Kamishiro_

@futaba_AFB 当時はまだマグネトー点火とかでしたからねー 今は車でも見なくなりましたがディストリビューター式とかなら点火時期も簡単に調節できるのですが・・・

2011-11-06 16:28:28
ヘビ @_Kamishiro_

@futaba_AFB そ言えばFw190(のBMW801)はアナログコンピュータが付いてて、スロットル操作だけで簡単だったみたいですね デスビではガバナーで自動進角をしてたりしますが・・・

2011-11-06 16:40:18
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

つまり、WW2で高性能な航空エンジンを使うにはいかに高オクタンなガソリンを手に入れて、それに合わせたエンジンを使うかということになります。

2011-11-06 16:39:53
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

具体的に高オクタンガソリンがどれくらい性能向上に影響を及ぼすかは、WW2の時P-51やスピットファイアに使われた、マーリンエンジンの出力向上を見ていくのが手っ取り早いのです。基本的にマーリンエンジンの出力向上は高オクタンガソリンに合わせた過給器の改良と加給圧の向上なので

2011-11-06 16:41:44
ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

さて、これはマーリンの主な機種とオクタン価と馬力を使って書いたグラフなのですが、燃料に大きく依存しているのが解ると思います、マーリンテストは150オクタン燃料に水メタ噴射で15分限定で出したテストデータだそうで http://t.co/E2huorh0

2011-11-06 16:58:15
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ぼろ太@C102 日曜日 東地区 “ア” ブロック 27b @futaba_AFB

つまり逆を言えば、高オクタンの燃料が手に入らない国の場合これだけの数値のハンデを背負わなければいけなかったわけで、ドイツや日本がそのエンジン開発において非常に苦しい立場にあったのが解ると思います。

2011-11-06 17:00:04

自動化もされたりします

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