第7回病院可視化ネットワーク研究会〜実況中継〜

日本医療・病院管理学会 第299回 例会(第7回病院可視化ネットワーク研究会)をまとめてみました。 日時:平成23年11月6日(日)10:00~16:40 会場:東京医科歯科大学 テーマ 病院マネジメントの可視化ー医療の質の向上と効率化の同時達成を目指してー 続きを読む
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医療の未来を考える会 @MasatoTKO

変動費は大きな違いはない。固定費や変動費を動かす要素をみていくと、売り上げは入院と外来などと細かく構成要素を分解していくと、収入は在院日数と病床利用率だし、コストは人件費と材料費(薬と医療材料)の4つが収益改善のドライバー #iryo #IM2011

2011-11-06 11:26:34
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

この4つの因子を赤字に持っていくには、どのくらい改善が必要か?400床未満の場合、在院日数だけを改善させようとすると、18%短縮が必要。病床利用率なら9%改善が必要。人件費なら8%。材料費となると30%-50%安くしなければ赤字改善にはつながらない。 #iryo #IM2011

2011-11-06 11:28:49
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

変動費の改善だけでは医療経営改善というのは難しい。むしろ在院日数や病床利用率が簡単である。人件費圧縮も有効だが、抜本的削減は短期的にはハードルが高い(しかも医師不足の折、人件費圧縮は・・・汗) #iryo #IM2011

2011-11-06 11:30:27
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

在院日数と病床利用率はトレードオフ? 在院日数短縮をすると利用率はおちるんじゃないかという指摘があるので、再度検証してみた。日赤のデータを検討してみたが、相関はどうもなさそう。同じ在院日数でも75-95%と幅がある。また病院のおかれている環境で異なる。#iryo #IM2011

2011-11-06 11:32:45
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

慢性黒字の日赤病院の院長に聞いてみたところ、ダメな病院の言い訳にすぎない。在院日数を調整弁にするのは不適切であり、在院日数を短縮化しつつ、新患受け入れを徹底的にすることで経営は改善するはず。#iryo #IM2011

2011-11-06 11:34:00
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

3つの問題が浮かび上がった。①医療行為の標準化が不十分②診療科や病棟間のタコツボ化③総合病院化による尖りの不在(どの病院も総合病院をめざしすぎて、施設独自の強みがなくなっている)さらに④医療スタッフに経営視点が未浸透、⑤マネジメント人材の不足 #iryo #IM2011

2011-11-06 11:36:35
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

①医療行為の標準化:在院日数の長い施設はバラツキが大きい(狭心症すてんと留置術)平均3.2日の病院は均一だが、平均6から13.7日となると標準偏差が激しい。これらの解析にはボストンコンサルティングに勤める医師が細部も検討し合併症症例などを取り除いているのでかなり信憑性が高い

2011-11-06 11:40:51
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

600例の病院と70例の病院では平均的な在院日数の変化にも大きく異なるのはパスなどが未整備では。ほとんどの疾患で「最適在院日数」が存在する。180疾患について調べたところ、7-8割がカバーできる。3つパターンがある。存在する・しない疾患があり、6割は手技で売り上げのピークがくる

2011-11-06 11:43:38
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

15%くらいが薬剤治療で行う、肺炎、脳梗塞、ウィルス性腸炎のように在院日数を少なくできる薬剤治療が重要。のこり25%がDPCシステムの問題で、初期の赤字を回収するのが極めて困難なため、最適日数がないものがある<がん>。診療報酬の設定ミスがある。 #iryo #IM2011

2011-11-06 11:45:21
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

在院日数最適化は、DPCごとの栗に駆るパス策定が必要。経営がいい病院では180くらいパスを運用していた。悪い病院でも100くらい用意しているというが、同一のDPCコードに複数のパスがあったりして、実際は58しかなかった。少なくともDPCコードごとに作成を。

2011-11-06 11:47:25
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

PCIの在院日数の短い施設では、在院日数目標を明確に定義。院内スタッフが家族に説明し、平均在院日数を短く達成している 3.2日、長期化率7.6%。 在院日数が6.5日だと長期化率61.5%だったりする。入院初日から退院まで標準化が必要。逆にいうと優秀な施設は入院前の検査も標準化

2011-11-06 11:49:52
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

優秀施設は、入退院前後(地域連携)を含めたプロセスを標準化している。さらに優秀な施設では、バリアンス発生時の要因を蓄積・分析し、パスを常に改善している。つど策定した「バリアンスシート」を使っている。#iryo #IM2011

2011-11-06 11:51:49
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

②タコツボ:稼動が高い施設は病棟を跨った病床の稼動調整を徹底している。各病棟の個別最適化が進むとダメになる。稼働率の高い病院では、日々の施設全体の病床稼働状況をモニタリングし、病棟/病室を調整。病棟をまたぐ対応を前提に専門外研修を実施している。ベッドコントローラーは輪番制で担当

2011-11-06 11:53:44
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

③多くの施設で「総合病院」モデルが足かせになっている。 医療資源配分の最適化も国レベルで必要。病床供給過剰が在院日数長期化を招いている。 #iryo #IM2011

2011-11-06 11:57:24
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

供給が需要を決定してしまうレーマー効果により、病院の在院日数延長という結果をうんでいる。現状でも約30万床が物理的に過剰。医療プロセスの最適化で在院日数をさらに6日間(31%)は短縮可能である。平均より長いところは改善幅がある。OECD平均の平均6日まで短くするとちょとt難しい。

2011-11-06 12:01:39
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

今後の高齢化をにらんでも、一般病床の25万床は過剰。一般病床における要入院患者数の将来予想。現状の一般病床数90万床が、今のままだと2025年にはベッドが足りなくなってしまう。在院日数を6日短くすれば、25万床少なくても大丈夫。最低でも25万床が過剰だ。

2011-11-06 12:03:12
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

25万床削減することで、約1.4~1.6兆円の医療費削減が可能。これは社会的入院の削減よりも、在院日数の間延びがなくなることが大きい。社会的入院→介護による分が2000億円程度で、残りの在院日数の節約は1.2兆円くらいは経済効果あるのでは?#iryo #IM2011

2011-11-06 12:04:52
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

まとめ:医業収支の抜本的改善には従来と異なるアプローチが必要。薬剤費&材料費カットから売り上げ成長へ。施設内外を含めた診断・治療・予後のプロセス標準化、連携強化。バリアンス分析、プロセス横比較による不断のカイゼンが必要。

2011-11-06 12:08:28
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

ボストンコンサルティンググループが提案する日本版Value Based Health Careの可能性。あうとかむデータの可視化による医療機関の改善活動で、医療の質と効率の向上が可能に。それを追求することで地域国家レベルでの病床数や診療科の最適化に #iryo #IM2011終了

2011-11-06 12:09:57
R @rosebridge

一昔前の企業の多角化戦略に類似 RT @IM2011i: ①医療行為の標準化が不十分②診療科や病棟間のタコツボ化③総合病院化による尖りの不在(どの病院も総合病院をめざしすぎて、施設独自の強みがなくなっている)さらに④医療スタッフに経営視点が未浸透、⑤マネジメント人材の不足

2011-11-06 12:33:09
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

午後は「まちなか集積医療から事例調査から学ぶ 地域医療の再編と医療の質の向上」伊藤由紀子先生(東京学芸大学)&総合研究開発機構(NIRA)研究グループ。 今後の医療機関の立地のあり方などについて #iryo #IM2011

2011-11-06 13:03:25
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

[医療の質]は立地で決まる。とにかく医療サービスの生産と消費は同時に行われる。人(供給:スタッフ、需要:患者)は同じ場所に必要、提供されるサービス(手術・治療)は保存できない。そのためには人が集まること、必要なタイミングで必要なサービスが存在すること #iryo #IM2011

2011-11-06 13:10:06
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

地域医療は一種の地場産業。需要の力と供給のミスマッチの解消が必要。 地域の活性化なくして、医療の活性化はありえない→「まちなか集積医療」 病院を中心部に集積させ、病院間の連携を強化する。 住民の転居を促進する。また住民が移動できる手段も提供する。

2011-11-06 13:10:41
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

地域医療の現状・変化するニーズ:病院の郊外移転→現在、老朽化・郊外人口の減少で岐路に。半分の病院は市街地にあるが、半分は郊外に移転している。地域医療へのニーズ 慢性的な複数の疾患のケアを近くで受ける。急病・ケガに対する迅速で質の高いケアを受けたい。

2011-11-06 13:14:03
医療の未来を考える会 @MasatoTKO

「人口増加と都市の拡散」→「人口減少と高齢化」へ。65歳以上人口比率21% 2005年。2025年は30%、2050年は50%が65歳以上。医療も高齢者向けに変換しなければ。/「高成長」から「低成長」へ:財政制約の強まり(行政サービスの”無駄”が許されなくなる)

2011-11-06 13:16:35