【痛快ファンタジー活劇 ご存知！エルフ三人娘～元祖va本家！？ポテサラ農場の決闘！！～】

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AIがバンブーエルフを理解した記念とくべつ読み切り【痛快ファンタジー活劇　ご存知！エルフ三人娘～元祖va本家！？ポテサラ農場の決闘！！～】 （実況感想ハッシュタグは #エルフ三人娘 だと後で拾えるので嬉しいです）

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「畑が見えてきたってことは、そろそろ町につくな」 街道を歩く三人のエルフ達。先頭を歩くのは、バンブーアーマーに身を包み、胸にサラシを巻いたバンブーエルフのメンマだ。 pic.twitter.com/GcVzLMpdtO

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「そうだねー」 呑気にニコニコ歩くのは、簡素な貫頭衣を着た、金髪のクソバカエルフ、ハカセ。クソバカエルフなんて種族名だが、"森の賢者"の異名を持つずば抜けた知能の持ち主だ。 pic.twitter.com/0pl3cw5sUe

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「ここらへんはモンスターも少ないし、平和だゆ」 最後尾を歩く、ずんぐりとしたエルフは、ポテサラエルフのポテチ。ミスリル銀の保存箱を背負っており、魔法によって、中には見た目以上の荷物がぎっしり詰まっている。 pic.twitter.com/Vn6NPz6NcO

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「んでも、ちょっとおかしいゆね」 畑を見渡すポテチが疑問を感じる。 「ん？なにがおかしいんだ？」 「この畑、聞いてた話と違ゆ。もうすぐ収穫なのに、ポテトの葉っぱが少なすぎゆ」 ポテサラエルフは顎の力が弱く、ポテトサラダを主食とする農耕エルフだ。そのため、畑の異変にはいち早く気がつく。

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「そしたら、届け物のついでに、調査でもしてみるか」 「さんせーい」 メンマの提案にハカセが二つ返事で答える。彼女たち三人は、ヒューマンならざる旅エルフである。旅エルフは閉鎖的なエルフの集落を出て、他の旅エルフと協力しながら世界の見聞を広める。

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そして、旅エルフには、もう一つ、大きな目的がある。それは、ヒューマンを助け、自分たちが有効的なエルフ族だと知ってもらうことだ。旅エルフの文化が広まって以降、エルフの村焼き事件はほとんど発生していない。

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「ポテチも早く話を聞きたいゆ」 「ああ、そうだな」 三人は町に急ごうとした。だが、その時だ。 「うわー！！助けてくれー！！」 右畑の奥の森から男の悲鳴！！ 「やべえ！！行くぞ！！」 三人は森に急ごうとした。だが、その時だ。 「キャー！！助けてー！！」 左畑の奥の森から女の悲鳴！！

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「ええい！アタイは男の方に行く！ハカセは女の方を！ポテチは町に行って報告だ！」 とっさの状況でもメンマは冷静に判断し、指示を出す。 「ほいほーい！」 「わかったゆ！」 三人はそれぞれの方向に急ぐ！

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「うおおー！誰かー！」 メンマの向かった森では、男が巨大イノシシに追われていた。 「モンスターか！だが、アタイの敵じゃねえな！」 メンマは腰のバンブーを手に取ると魔力で強化！竹光となりイノシシを切り裂く！ 「ボアアアアアッ！」 pic.twitter.com/vBDSl3t07e

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一方その頃！ 「助けてー！」 ハカセの向かった森では、女が巨大イノシシに追われていた。 「助けるよー！」 メンマは全身に魔力を込めてイノシシに突っ込む。クソバカエルフと呼ばれる理由はいくつかあるが、彼らはとにかく魔力の扱いが下手で、単純な放出や強化くらいしかできない。 pic.twitter.com/Ro2wehH0mf

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しかし、魔力の扱いの下手さを補うほどの膨大な魔力がある。それこそ、魔力を込めたパンチが、一撃必殺の打撃になるほどの。 「おりゃー！」 メンマの右魔力アッパーが炸裂！ 「ボアアアアア！」 巨大イノシシは宙を舞って墜落！ pic.twitter.com/E2Lw6OXVju

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「だいじょうぶだいじょぶ？」 ハカセはニコニコして、女に声をかける。 「は、はい。ありがとうございます」 「じー……」 女の無事を確認したハカセは、彼女の顔をじっと見る。 「なにか、わけあり？」 「えっ……！」 クソバカエルフの叡智によって何かを見抜かれた女が驚く。 「実は……」

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一方その頃。 「すごい、あのイノシシを一撃で……」 「なあに、あれくらい。バンブー林の巨大パンダにくらべりゃあ、大したことねえよ」 メンマはそう言うが、どこか得意げにも見える。 pic.twitter.com/6bj2m7tfAe

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「あの、あなたはもしや、旅エルフの方では」 「ああ、先に町に行ってる仲間もいるぜ」 その言葉を聞いた男は、申し訳無さそうに言葉を返す。 「助けていただいてありがたいのですが、皆さんを満足におもてなしするのは難しいかもしれません」 「ん？何か訳ありって感じか？」 「実は……」

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それから少し経過して、三人は無事に町についたのだが……。 「で、なんだこの状況は……」 「ポテチも困ってゆ……」 「元祖と本家、だって！おもしろそう！」 三人はテーブルに座らせられており、目の前には二種類のポテサラが置かれていた。

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「私のポテサラこそ、ポテサラエルフがこの地にもたらした、元祖ポテサラ。元祖の方が美味しいにきまっているでしょう」 シェフ帽子をかぶった男が胸を張る。 「てやんでい！俺っちのポテサラこそ本家ポテサラよ！旅エルフの方々だって、こっちの方が気に入るに決まってらぁ！」 鉢巻の男が張り合う。

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「（聞いてた話より厄介なことになってねえか……）」 「（んゆ……）」 「（どうしよっかー……）」 三人はヒソヒソ声で会話する。ハカセとメンマは事の成り行きを、助けた人からそれぞれ聞いており、ポテチにも軽く話していた。なんでも、元は二軒のポテサラ屋は仲が良かったらしい。

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メンマとハカセが助けた二人は、それぞれポテサラ屋の跡取りで、今年結婚する予定だった。両家もめでたく祝おうとしていた。しかし、ひと月ほど前から険悪な雰囲気になってしまった。原因は、ポテトの不作だ。

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今年はなぜかポテトが不作で、収穫前だというのに葉っぱがほとんど出ていない。こんなことは初めてで、原因不明だった。そのうち、段々と相手の手入れが悪かっただの言い合いが加速し、いつの間にか、道を挟んだ二軒のポテサラ屋は完全に対立してしまっていたのだ。

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「てやんでい！旅エルフの方々！どっちが旨いか、白黒はっきり付けてくんな！」 「そう急かさずとも、私のポテサラの方が美味しいことはわかりきっているでしょう」 「なんだとお！？」 白熱する元祖店長と本家店長。

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「まあまあ！わかったよ！食えば良いんだろ！食えば！」 メンマが仲裁に入り、ハカセとポテチに目配せをする。 （とりあえずこの場は穏便にすませよう） （ほーい） （んゆ） 三人はアイコンタクトで会話し、ポテサラを食べる。

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しかし、穏便に済ませようといったメンマが、一番最初に驚いた。 「うおお！なんだこれ！」 メンマは本家ポテサラをモリモリ食べる。 「ゴロゴロとしたポテトに大切りの野菜！アタイはこのポテサラ好きだぜ！」 普段からバンブーを食べているバンブーエルフのメンマは、硬い食感に抗えなかった。 pic.twitter.com/yQOtG5eQKz

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「とくにこの、カリカリした酸っぱいやつ ！厚切りのハムとホクホクのポテトで飽きそうになった口をさっぱりとしてくれる嬉しい食感！たまんねえなァ！」 「フフフ、それこそ、ポテサラの秘密、カリカリポテトです」 「カリカリポテト……」 ポテチは聞いたことのないポテトに耳を傾ける。