ジーヴスパロ、あるいは日本的ではない言い回しの紅魔館

ハチ🐾 @hachisu716

で、調子のってドタバタ劇でなんやかんやのやらかしでレミリアが痛い目を見たあと、 咲夜「もしこのような表現をお許しくださるのなら」 って咲夜が前置きして、ちょっと薄笑って 咲夜「チェーリオ、お嬢様」 って挨拶して、 グッタリしたレミリアの前で咲夜がパタンと扉を閉めるってオチ

ハチ🐾 @hachisu716

ジーヴスって気配なく、常に必要なときにいつのまにかそこにいて、音もなく去るので、いちいち描写が面白いんですよね。 ジーヴスは音もなく漂い現れた。 とか、 そう言うと、ジーヴスはサラサラと流れ出ていった。 とか、 呼ぶとすぐにジーヴスが音もなく顕現した とか……ｗ

ハチ🐾 @hachisu716

“ある朝彼は、いつもの美味しいお茶を持って僕の部屋へさらさら流れ入ってきて” ですでに死ぬほど笑ってしまう

ハチ🐾 @hachisu716

“咲夜は音もなく漂い現れた。” “そう言うと、咲夜はサラサラと流れ出ていった。” “呼ぶとすぐに咲夜が音もなく顕現した。” “ある朝彼女は、いつものおいしいお茶を持ってわたしの部屋へさらさら流れ入ってきて”

ハチ🐾 @hachisu716

──さて、咲夜の血が冷凍されたマグロよりも冷たいことは読者諸賢もご存じかと思うが、 それがいまや凍ったままわが館の冷凍庫を脱出して大海原へと繰り出し、ワンダーランド・幻想郷のありとあらゆるものをすべてを氷漬けにせんとするまでに温度計をマイナスにしたことは言うまでもない。

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そのもっぱら最初に氷漬けにされた氷とは、わたし、レミリア・スカーレットである。 とかいうレミリア視点の書き出しを思いついた。

ハチ🐾 @hachisu716

その温度のマイナスなること、吐いた息が端から凍って星の囁きのごとく聞こえるヤクーツクのごとしだが、 それでもわたしは寛大なる春の女神の心で、この星の囁きに、あたたかな萌芽の息吹でもって囁き返したものである。 レミリア「いま、ピーマンを食べろと云ったの？　咲夜」

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咲夜「はい、お嬢様」 レミリア「アー、もう一度訊くけれど。わたしの耳が正しく機能したのならば、ピーマンを食べろと云ったように聞こえたのだけれど」 咲「まさしくあなたさまの耳は今日もご正常にわたくしの声をお聞き届けくださっております、お嬢様」 春の朝の息吹は星の囁きに凍った。

ハチ🐾 @hachisu716

レミ「ウン、だけど咲夜────わたしがこのいまいましき緑の実を食べようと勧めている、ということを意味するものではないだろう？」 咲「いいえ、お嬢様。わたくしはそれをお嬢様が、あなたさまの好まれるチキンやトマトと同じようにお召しいただけることを、強く望むものでございます」

ハチ🐾 @hachisu716

っていうもったいぶったやりとりのやつ、面白いかと思う。

ハチ🐾 @hachisu716

この氷漬けのマグロメイドは、まだわたしの心の大海原を泳ぎ回ってバチャバチャと星の囁きを大音声で響かせ回っている。こういう言い方があっていればだが。 レミ「だって咲夜──トマトは赤い、チキンだって赤い──後者はかつて存命中だった頃にはだ、A型とかＢ型とかの血が赤々と通っていた筈だ」

ハチ🐾 @hachisu716

レミ「けれど、こいつを見よだ。これはどう見ても血の通った色じゃない。腐った緑、ゾンビ肉の緑、下水に生息するスライムの緑だ。緑は悪だ。シェイクスピアも云ったろう、〈閣下、緑の眼の怪物（グリーンアイドモンスター）にご注意なされよ。それは嫉妬。あなたの心を餌にして嘲笑う〉」

ハチ🐾 @hachisu716

レミ「たしかシェイクスピアだ────ハムレットかなにかだったと思うが」 咲「そのご引用であれば〈オセロー〉かと存じます、お嬢様。あるいはgreen-eyed monsterという言葉が使用されました文脈ならば、〈ヴェニスの商人〉にもございました。三幕二場でございます」

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レミ「うん、お前が云うならあるいはその話にも使われているんだろう。それも一理ある。as you like it（お気に召すまま）だ。つまりわたしが云いたいのは、緑色の物体はもちろん食えたもんじゃないってことだ。なにしろ嫉妬深い怪物に譬えられるようなシロモノだからだ。名は体を表すんだ、慣用句も」

ハチ🐾 @hachisu716

咲「しかし、お嬢様──」 レミ「〈しかし、お嬢様〉なんて言葉はお前の口から聞きたくないな、咲夜」 咲「──では、お嬢様。これをお伝えしますのは、けしてわたくしがあなたさまに抗しうる言葉ではないことはぜひご信用いただきたいのですが」 レミ「言葉にもよるな」

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咲「あなたさまのお好きなこのチキンのブランド名も、green-eyeが含まれていることをお伝え申し上げます」 レミ「うそだろ」 咲「〈グリーンアイ　ナチュラル純輝鶏〉と銘がございます」 レミ「そんな」 咲「イオンのトップバリューブランドです」 レミ「イオンで買ってたの鶏肉」 咲「はい、お嬢様」

ハチ🐾 @hachisu716

ジーヴスパロです。

ハチ🐾 @hachisu716

言い回しが日本的ではない紅魔館 怒ったパチュリー「あなたの頭のインベントリには、常識ってものが備わってないのかしら」 怒られているレミリア「いつでも頭の中にカートンでどっさりと用意している。ただちょっと、いまは開封はしていないのかもしれない」

ハチ🐾 @hachisu716

なんかいまいち日本語が覚えきれてないレミリアのパッと出てくる英語表現みたいなのが好きなんよね。 外の世界の思い出話を霊夢にするレミリア。 レミリア「わたしのそのときの驚きようといったら、うん、そうだ、東洋的に云えば」 なにかひらめいて、人差し指を立てるお嬢。

ハチ🐾 @hachisu716

レミ「あれだ、乾燥したボニートを薄く削り出して、フレークにしたものがあるだろう」 霊夢「……なにがなんだって？」 レミ「日本では、なんだっけ？　なにか、キャットとライスに関係があると記憶しているんだけど。日本古来よりのファストフードで」 霊「キャット……猫……お米……？」

ハチ🐾 @hachisu716

霊「……あ、ねこまんま？」 レミ「そうそれだ。その上に載っているやつ。ソイソース……ショウユ……をかける……ダンスを踊る……フレーク」 霊「……。……。フレーク……あー、かつお節？」 レミ「そうそれだ」 嬉しそうに微笑むレミリア。

ハチ🐾 @hachisu716

レミ「そのボニートフレークスがあたかもくしゃみで飛び上がったときのごとく、わたしが舞い上がったと表現すれば、霊夢にもご想像いただけよう」 どうだ、日本的表現だろうと言わんばかりに、腰に手を当て得意そうに胸を張るレミリア。 霊「…………っふ！」 さすがに笑ってしまう霊夢。

ハチ🐾 @hachisu716

霊「あはっ、鼻息で飛ぶカツブシみたいに、うれしくて舞い上がったって……？　あははっ、いい表現ね……うまいと思、う……っふふ！」 変なツボに入ったのか、耳を赤くして笑う霊夢。 ケラケラと屈託なく笑う霊夢に、心底嬉しそうにするレミリア。 レミ「霊夢の笑顔が見られて嬉しいよ」

ハチ🐾 @hachisu716

霊夢を笑顔にさせたいのでいちいちジョークをはさむレミリアはお茶目な紳士であれと思います。

ハチ🐾 @hachisu716

なんかこう英語表現が出てきがちなレミリアだとレミ霊思い浮かぶ。 レミリアがこれって日本ではなんていうんだっけ……？ってなって英語名で口走ってる情報から、霊夢がうーんってなって「あ、もしかして◯◯？」「そうそれだ」ってなる流れ。