商品デザインが決定するまでの過程をボツ案まで晒すよ形態変更編

地方のしじみ屋さんでデザインを担当しています。プロのデザイナーではないので、ボツ案もさらします。今回は既存商品が袋から箱になるということで大きな変更はないののですが、見栄えではないところで地味だけど大切なこだわりを持たせました。
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肝助のしじみちゃん本舗(公式) @shijimi4438

ひさしぶりとなりますが「商品デザインが決定するまでの過程をボツ案まで晒すよ」シリーズをツイートします。今回は「形態変更編」とでも言いましょうか…。あとでTogetterまとめにすることを想定して、初めての方向けの情報も盛り込んでいきますね。

2023-05-17 10:30:10
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これまでに ・ガラス瓶の新商品⇒ togetter.com/li/1489125 ・缶の新商品⇒ togetter.com/li/1629514 ・既存商品のリニューアル⇒ togetter.com/li/1827022 をネタにしてきました。併せてお読みいただければ幸いです。

2023-05-17 10:32:13
まとめ ラフもボツ案もさらして新商品のデザインが決定するまでの過程 商品コンセプトを煮詰めるところから、新商品のデザインが決まるまでの過程をお楽しみください。 プロのデザイナーではないので、ボツ案もさらします。そこには中小企業ならではの苦しさもありますが、広く携れるおもしろさがあると思います。 17858 pv 63 3 users 5
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最初に立ち位置といいますか…私シホンはいわゆるプロのデザイナーではなく、専門学校などでデザインを学んでもいません。お絵描きや模型作りは好きだし、写真をRAW現像するのも好き、YouTubeの編集も楽しいと、そういう感じの人でした。

2023-05-17 10:34:43

ふだんは、たとえばこんな感じの写真をツイートしてます。

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青森市、平和公園のチューリップです。天気が良くて太陽で透けてる感じ🌷 pic.twitter.com/ar1fG4ZiDv

2023-05-06 13:19:07
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で、これは大企業を就職先に選んだ場合にはありえないことだと思いますが、中小企業なのでできるひとができることをやることになります。で、社内でデザイン的な仕事を担当するようになった、と。そういう経緯なのですが、まず一般的に地方の中小企業の新商品のデザインがどうやって出来上がるか?

2023-05-17 10:36:20
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地方の中小企業だと、県からの助成金事業に引っ掛かるとか取得した特許を活かして社運を賭けた商品を出すとかでもない限、りプロのデザイナーさんに依頼することはあまりないのではないかと思います。包装資材のメーカーさんにお願いして2パターンくらい出してもらってそこから選ぶことが多いですね。

2023-05-17 10:38:38
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べつにそれでもいいデザインが生まれることはあるとは思うのですが、包装資材メーカーのデザイナーさんに直接お話をするわけではなくて営業マンを通してこちらの意図を伝えてもらう、出てきた案を社長にみせて意見を伺ってまた営業マンを通してデザイナーさんへフィードバック…って、、、たいへん…。

2023-05-17 10:42:05
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なので、社内で案を作って社長の了解をもらったうえで「このままデザイン起こして」とお願いできるレベルまで作り込んだものを包装資材メーカーさんに渡せば、意図を伝えるのが簡単になるかなあと思ったりしたのです。

2023-05-17 10:43:51

じっさいには「もう少し余白が無いと印刷がズレたときにみっともなくなる」とか「複数枚切り出す前提だと上下が同じ色の方が安全」とか製造上の都合もありますので、印刷会社のひとに最終調整はしてもらう必要があります。

肝助のしじみちゃん本舗(公式) @shijimi4438

そうしてデザイン案を作ったもので、これまでにクラムチャウダーが『あおもりKAWAIIギフト』認証商品になったり、美容ドリンクで『ジャパンメイド・ビューティーアワード』審査員賞を受賞できたりしました。 pic.twitter.com/h9mAb3WnWL

2023-05-17 10:46:12
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最初に完成形をお見せしますが、既存商品は左の袋入りでした。それが今回、右側にある再生PETを活用した「取っ手付き透明化粧箱」(クリアBOX)入りに生まれ変わったのです。 pic.twitter.com/d81WqHH3Lm

2023-05-17 10:48:09
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クリアBOXの形態が決まるまでには包装資材メーカーさんに何度か試作をお願いしたのですが、私シホンはその「透明な箱」に貼るパッケージとか、強度をもたせるための厚紙の内箱とか、その辺の見栄えの部分をお手伝いすることになりました。

2023-05-17 10:50:55
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最初はこんなの考えたりしたんですよ。展開図しか残ってませんが、1/4サイズのミニチュアを作ってました。津軽塗とか、風呂敷包の箱になるとかね(色数が多い⇒原価が上がるのでボツ)。 pic.twitter.com/RA8uLMS8ac

2023-05-17 10:52:41
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もともと「しじみ汁」「ほたて汁」「しじみスープ」の三種類がラインナップされているので、それらに共通的に使えるデザイン…貝類? 青森県産? 和風っぽいけどスープもあるので和風過ぎない感じで、、、青森県の形状を図案化しました。 pic.twitter.com/tdBKCkXsYO

2023-05-17 10:56:10
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プロのデザイナーさんならこういうボツ案を晒すのには抵抗があるでしょうが、先程も申し上げましたように自分はプロじゃないのでノーダメージです。内箱はシンプルなパターンが繰り返されるイメージを考えました。 pic.twitter.com/FRg00Cc8aS

2023-05-17 10:53:50
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営業担当からは「できるだけ中身が見えるようにしてほしい」という要望があり、かといって重ねられる強度・何度か引き出して使える強度が必要で、内箱の形状は完成形はシンプルですがノウハウが詰まってます。

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既存品のイメージを箱に落とし込む作業なのでメインのラベルのほうは苦労せずすんなりと。一応「天面だけ見ても、正面だけ見てもなんの商品かわかる」というのを意識しました。取っ手に関する注意表示を取っ手のすぐそばに配置するようにはしました。あと、一番のこだわりが写真一枚目! pic.twitter.com/Un6wFvobvN

2023-05-17 10:59:38
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「賞味期限を商品の一番目立つ部分に表示する!」これがこだわりといえばこだわりです。店頭1でお客様が「これ、いつまで保つんだろう?」と商品をぐるぐるしたり逆さにしたりしなくて済むように。18食入で家庭の常備食なので、家にあるときでもわかりやすいほうがいいですよね。 pic.twitter.com/IgXlbV5j3o

2023-05-17 11:01:47
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賞味期限表示は製造する機械の制約で印字できる場所が決まって選択の余地がないことがほとんどですが、今回の商品は自由がきいたので、明快に記載できるようになりました。

2023-05-17 11:03:40
肝助のしじみちゃん本舗(公式) @shijimi4438

というわけで、大袋からクリアBOXへのリニューアル…リニューアルといってもJANコード(いわゆるバーコード)の利用ルールに則ってコードも変わってしまうので後継商品ではあっても扱いは別商品になってしまうのですが、6月からの新商品のデザインが決定するまでの過程でした。 pic.twitter.com/9QClWPUhlY

2023-05-17 11:05:39
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商品コンセプトや、お召し上がり方についてはショート動画にまとめてありますので、そちらをご覧いただければ幸いです。 twitter.com/shijimi4438/st…

2023-05-17 11:06:36
肝助のしじみちゃん本舗(公式) @shijimi4438

大和蜆純粋エキス「肝助」でおなじみ、(株)しじみちゃん本舗公式アカウントです。しじみに関する話題にとどまらず、青森の観光・イベント情報から雑談まで幅広く発信しています。中の人ならぬ「中のしじみ」(通称シホン)の棲み処は汽水湖、淡水湖、バンド沼です。

shijimi.co.jp