『幸福なXXXを』

第三話『慕情』
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幸福なXXXを。 @XXX2022_

「わぁ、今日はとってもいい天気ですね!さてと…」

2023-05-29 20:01:57
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「今日も一日よろしくお願いします!アースィーくん!」 肩にかけたバックを持ち直し彼は笑う。カンカンと晴れている空の下で笑っている彼はとても楽しそうな笑顔だ。

2023-05-29 20:02:26
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「こちらこそ、今日もよろしくね。エメットさん」 褐色肌の青年はニコリと人懐っこい笑顔を浮かべると歩き出す。

2023-05-29 20:03:26
幸福なXXXを。 @XXX2022_

配達の時間らしい"それではまた!"と言うと物凄い速さで一人は去っていった。 毎回のことながら風のように早い彼には少し驚きいてしまう。そうしてもう一人の彼も感化されたように走り出した。

2023-05-29 20:04:53
幸福なXXXを。 @XXX2022_

"今日"も変わらない一日の始まりだ。

2023-05-29 20:06:28
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「こっちのはずなのですが…ん?あぁ、間違えてしまったんですね…」 一度立ちどまり住所を見ると少し道から外れていたようでまずいまずいと彼は来た道へと1度戻る。

2023-05-29 20:09:26
幸福なXXXを。 @XXX2022_

戻った矢先にちょうど良く、自身の大切で恋い慕う人の姿。 彼女の姿にきらりと目を輝かせ、嬉しくなって頬を緩めてしまう。

2023-05-29 20:10:45
幸福なXXXを。 @XXX2022_

早足で駆け寄ろうとしたその時にギィと言う音と共に看板が落ちできそうになっていることにエメットは気づいた。

2023-05-29 20:12:21
幸福なXXXを。 @XXX2022_

ガチャンと鈍い音と共に看板が落下する。

2023-05-29 20:13:21
幸福なXXXを。 @XXX2022_

言うのが先か駆け抜けるのが先か、彼は彼女を抱き抱えて走り抜けた。 ガシャンと落ちる看板を尻目に安全な場所に彼女を降ろす。

2023-05-29 20:15:54
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「怪我はありませんか?」 「だ、大丈夫です」

2023-05-29 20:16:59
幸福なXXXを。 @XXX2022_

彼女は頬が熱くなる、ゆっくりと立たせてもらうとありがとうございますと小さい声で言う。頭のてっぺんからつま先まで、じっくりと見つめれば怪我も何も無く一安心とほっと息を吐く。

2023-05-29 20:18:05
幸福なXXXを。 @XXX2022_

見られていたのが恥ずかしかったのか彼女は顔を真っ赤に染める。二人きりの空間、甘い時間が漂った。

2023-05-29 20:19:16
幸福なXXXを。 @XXX2022_

看板が倒れた音にわらわらと人が集まり始めた。 離れるのは名残惜しいが仕事は仕事だと彼は向き直る。

2023-05-29 20:20:16
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「それじゃあ…時間なので!行きますね」 「あ、っ…はい!分かりました!また、お店で待ってますから!お仕事、頑張ってください。」 彼女は柔らかく微笑むと彼は自分の中に湧き上がるなんとも言えない、暖かな感情を振り払うようにお辞儀をして走り出した。

2023-05-29 20:22:25
幸福なXXXを。 @XXX2022_

離れたばかりなのにまた会いたいと思ってしまった。 いや、今は仕事だと切り替え彼は街の中をかけて行く。

2023-05-29 20:23:39
幸福なXXXを。 @XXX2022_

ころん、ころん、戸の開く音。

2023-05-29 20:26:42
幸福なXXXを。 @XXX2022_

「いらっしゃい、てこ」 「こんにちわ!…すみません…お邪魔でした、か?」

2023-05-29 20:28:15
幸福なXXXを。 @XXX2022_

ふっと青年はほんの少しだけ表情を柔らかくする。 「邪魔じゃない、大丈夫だから入るといい。」

2023-05-29 20:28:58
幸福なXXXを。 @XXX2022_

彼女はほんの少し申し訳なさそうに用意されていた椅子、彼の隣に腰を降ろす。 静かな店内、時折子供の笑声や誰かの談笑する声が外から聞こえる。

2023-05-29 20:29:56
幸福なXXXを。 @XXX2022_

彼女は少し、いや…だいぶ緊張した面持ちで前髪を整えたり、辺りをキョロキョロと見渡したりと落ち着かない雰囲気だった。

2023-05-29 20:30:56
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