おはなしのもと・3

酔宵堂 @Swishwood

幻像は現出させるよりも対象の視界のみに浸蝕させた方が効果的ですね　むしろ相手の力を喰らって対象の眼を媒体に幻像を投影させるとか（うわあそれ悪辣だな

酔宵堂 @Swishwood

知り得よう訳がない。それは視界に灼き付いた、赫い影。払って、拭って消え去るような生易しいものである筈がない。いかなる攻撃も無力。でありながらその一撃は、寸分違わぬ紅蓮の魔槍の再現——その身に喰らえば、ただの幻想でなどないと容易に知れる。変幻自在に増減する写し身と、いつまで保つか。

酔宵堂 @Swishwood

外見的な効果は地味になった分威力と悪辣さに輪がかかりました、的な。つまり対象は以降常に襲撃者の可能性を抱えて過ごすことになる訳で、かつそれは周囲には見えないが対象自身の感覚上は確かにそこに存在すると云う厄介な代物。（ロッソ・ファンタズマ”改”）

酔宵堂 @Swishwood

本来例の一件で封印した筈のRFが、片目を奪われることが結果として呪術的機能増幅となり強化再生したもの。発動条件は眼窩に新生した”炉”を視認させることだが、前駆段階として暗示による行動強制（『視ろ』）を伴うためほぼ回避不能。対象の視界に敵意の鏡像としての幻影を投影する。

酔宵堂 @Swishwood

「ソラにふたつの魂の座がかかる頃、ヤツらは現れる。我らに似た、虚ろのスガタ。苦しみと嘆きより出てヒトを啖うモノ。狩るべきモノ。我が権能（ちから）はその為に、白き導きの獣との誓約（うけひ）はこの身に。魔たる虚人を狩り得るはただ、魔を弁えたる我らのみにて」

酔宵堂 @Swishwood

（心にある思いを伝えるモノが欲しい）「わかったよ。キミは言語と云うコミュニケーション手段を求めるんだね……むろん、その願いは容易にエントロピーを凌駕する。いいだろう、キミはこの星最初の”魔法少女”だ——さあ、受けとるといい、キミの魂とチカラ、そしてその運命を」双つの月が、眩い。

酔宵堂 @Swishwood

願いは確かに叶えられた。だが、それは新たな不和を引き込むだけではなかったか。その絶望が彼女を覆っていた。だからその槍の切っ先は僅かに鈍く、空を切って隙間ほどに開いた脇を、容赦なく光条は貫いた。「ああ、わたし、もう……ダメなんだ」首筋の宝珠が、黒く軋み砕けようとした刹那に。

酔宵堂 @Swishwood

白い光に充ちた世界に、桜色に煌めく髪を漂わせて。その姿は私達とは違う——耳は尖っていないし、鼻面だって随分と平べったい。けれど、その金色の瞳はわたしを見据えて、頷くように数度瞑られた。「もう、いいんだよ。あなたはあなたの世界を、大きく前に進ませた。あなたの願いが、世界を築くの」

酔宵堂 @Swishwood

暖かい闇に包まれるわたしの前に、闇より濃い黒を纏うそれは異形の——女神。その耳は小さく丸く、その貌も私達とは異なる。それはわたしを見つめてこう云う。「あなたは絶望なんてしなくていい、消えなくていいの。だから、ヒトとして生きて。ヒトの身に余るこの力は、あなたの絶望ごと預かるわ」

酔宵堂 @Swishwood

「またキミは時間を遡り新たな可能性に賭けるつもりなんだね。だが、一つ気になるんだ。キミがそうして渡り歩いてきた無数の暁美ほむらの、”元々の魂”はいったいどこに行ったんだろうね？　キミは云ってみれば遡った先々のキミ自身の、肉体を乗っ取ってきた訳だろう。元の魂はどうしたのかな」

酔宵堂 @Swishwood

車椅子の魔法少女、と云うのも思いつきとしてはあるのだが

酔宵堂 @Swishwood

ごろつき同然の屈強な野郎どもに囲まれて、その歳でそいつらに”マム”呼ばわりされるような……

酔宵堂 @Swishwood

「サーカス」の魔法少女。固有武器は笏（或いは采配）。能力は結界の展開。範囲内に捕捉した魔獣を形而下に固定、あらゆる通常、近代物理兵器による攻撃を有効化させる。このため、その物理火力として傭兵団が随行し、彼女自身がその頭目でもある。その一名を——”ヴァルプルギス傭兵団”、と云う。

酔宵堂 @Swishwood

それは自ら狩る刃を持たぬ。なれど、それは支配する——世界の、一隅を。無力ゆえに、世界の真実を詳らかにする結界と、母の祖母の代より付き従い護りまた刃となる屈強の兵達。戦輪の魔女を戴く彼らの真実を知るものはこう呼ぶ——”ヴァルプルギス傭兵団（サーカス）”と。

酔宵堂 @Swishwood

自説推しで行くと旧世界ワルプルが「結界を必要としない」と云われていたのを承けて、逆に「結界を能力とする」のが改変後のそれに当たる感じで。何の為の結界かと云えば「そこに取り込んだ魔獣を誰にでも見えて、かつ打撃を与えられるようにする」もの。ひつぜん、大火力を随伴することになるとか

酔宵堂 @Swishwood

「そうですね、だいたい……半径100mくらいでしょうか。頑張れば多分250mくらいまではなんとかなるかも」「彼女の能力はちょっと特殊でね。領域内の魔獣を強制的に形而下に定着させる……”結界”だ」「つまり、魔獣を物理的に打倒出来る……それであの人達なのね」「はい。その通りです」

酔宵堂 @Swishwood

わたしがあの螺旋に囚われていたその時何より忌むべき名であった”それ”は、今や最後の切り札のように頼もしくさえ聞こえる。そう、片時たりとも忘れた訳ではないけれど、改めて思い起こす——世界は確かに書き換わったのだ、と。

酔宵堂 @Swishwood

「さあ幕を開けようじゃないか、我が愉快な楽団員たち！　鉄風雷火のBullet Opera、題して”WalpurgisNacht”——只今開演だよ！！」

酔宵堂 @Swishwood

ちゅー訳で最近アツいのは改変後ワルプルギスだったりする。傭兵団従えた魔法少女、魔獣を実体化させる結界を使う（弾が当たるようになったら屈強な野郎どもがフルボッコにする寸法です）、みたいなのを想像している。

酔宵堂 @Swishwood

「彼女の存在こそが、キミの質問の答えそのものだと云ってもいいのじゃないかな。その特殊な能力は彼女の血族に特異的に頻発する。だからこそ、その名は半ば称号として受継がれると云う訳だ」

酔宵堂 @Swishwood

高高度先鋭医療特区構想とは云ってみたものの。