ハーヴィ・サックス「社会学的記述」についてのメモ
夭折の天才、ハーヴィ・サックスの論文「社会学的記述」について語ります。
■Sacks, Harvey (1963) `Sociological Description', Berkeley Journal of Sociology8: 1-16.
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KOMIYA Tomone
@frroots
人間のふるまいについての「あらゆる記述は抽象的で一般的な記述とみなせる」ということから、「抽象的で一般的な記述に頼って理論を組み立てようとする営みには正当性がない」という主張を導くには、もう少しステップが必要に思える。
2010-05-15 02:12:58
KOMIYA Tomone
@frroots
物理法則は物質についての抽象的な記述間の必然的関係を述べたものだ。現実に法則どおりのことが観察されなかった場合、法則が正しいならば、問題は実験や観察の条件だということになる。
2010-05-15 02:24:47
KOMIYA Tomone
@frroots
他方、たとえば合理性と特定の行為に抽象的記述を与えて両者を結びつけるとき、そこで述べられているのは必然的関係だろうか。これは少し難しい。
2010-05-15 02:25:18
KOMIYA Tomone
@frroots
むしろ、現実の行為者がモデルどおりに行為しなかった場合、(モデルは正しいとして)純粋な条件が整わなかったせいだ、と言えるかどうかという問題のような気がする。
2010-05-15 02:26:03
KOMIYA Tomone
@frroots
現実の行為者はいろんな要素を考慮に入れて行為しているから、モデルどおりには行為しない。当然だ。そのとき現実の行為者が考慮に入れていることは、純粋な条件に対する夾雑物なのか。違う。
2010-05-15 02:34:53
KOMIYA Tomone
@frroots
行為者がその行為をしたのには理由があり、その理由は行為者自身が理解している行為記述とともにあり、そしてその記述は抽象的で一般的なものとみなしうるのだから、別の抽象的かつ一般的な記述を与えてモデルを作るならば、それはもう「その行為の」モデルと呼ばれる資格を失っているのではないか。
2010-05-15 02:35:14
KOMIYA Tomone
@frroots
行為のモデルを作るなら、それは行為者たち自身が使っていると言えるようなモデルでなくてはならない。順番交代システム。
2010-05-15 02:38:02