- junjacques
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色々実験してきましたが、自分の文章のなかでのカッコの使い方を再検討しようと思ってるんですよ。『括弧の意味論』を読むのがいいのかな。
2011-12-06 12:52:55カッコをどう使うかについては、表象の院生時代に、論文の書き方の授業で一回ディスカッションをしたことがありました。そのときに問題になったのは〈 〉の使い方。これ、一時期からの現代思想系で多用される。
2011-12-06 12:54:33通常の「 」は、欧文でのクオーテーション" "に相当するんだけど、〈 〉は、欧文で単語をイタリックにすることに相当するんだと思う。前者は、引用句・語または強調。後者は、強調。後者には、筆者独自の力みを入れた強調、ということになろうかと思う。どうでしょうか。
2011-12-06 12:57:02《 》は、美術・音楽作品名を示すときに使われることが多いですが、そのようにも用いるとして、他方で僕は、欧文で大文字始まりになっている語を示すときに使ってきました。たとえば、大文字の他者 Autre は、《他者》など。
2011-12-06 13:00:24今悩んでるのは、いわゆる「ちょんちょん」を使ってよいかどうか。“ ”のことですね。僕の印象では、これは主にジャーナリズムで使われる。で、どこか明確な出典のある引用(それは「 」)でも、純粋に論理的な強調(それは〈 〉)でもない、何らかの含みをもたせた引用・強調に使われる。
2011-12-06 13:10:30“ ”を使うと、何かを含ませてますよ、分かりますか、私とあなたがある共犯関係に入るならば分かってほしいところですが、というメッセージを含んでいる感じがする。。。こういう共犯関係の押しつけは、やはり中立的であるべき論文にはふさわしくないのか。しかし、廣松渉などを見ると用例がある。
2011-12-06 13:13:51そして、概して、僕の印象では、“ ”は、ちょっと肩をすくめ気味に(やや否定性を込めて、軽蔑的に、pejorativeに)している感じがある。
2011-12-06 13:17:02ただ、このpejorativeな“ ”は、しばしば「 」によっても表現できる。が、その場合、他意のない強調の「 」と区別がつかなくなる。ま、他意があるかないかをごまかしたいときには、どっちも「 」にしてしまうとカモフラージュできるのかもしれない。
2011-12-06 13:20:19訳文では、イタリック部分には、傍点を振るのが一般的かな。RT @masayachiba: ...〈 〉は、欧文で単語をイタリックにすることに相当するんだと思う。... 後者は、強調。後者には、筆者独自の力みを入れた強調、ということになろうかと思う。どうでしょうか。
2011-12-06 13:24:44@masayachiba 〈 〉は、訳文では、成句や語句の意味上のまとまりを示す場合か、大文字の語句を転記する場合に使いますね。《 》は、作品名の場合以外には、あまり使わないかな(欧文のフランス語用ギュメ « » と紛らわしいというのもあるけれど)。
2011-12-06 13:25:37@masayachiba 〈 〉について、訳文ではなく、自分の論文の場合はどうかというと、訳文と同様、通常の語句をキーワード化したいときや、成句を際立たせるために時折使います。ただ、傍点や、鍵括弧「 」で十分な場合もあるので、基本的にはなるべく使わないようにしてる。
2011-12-06 13:26:25なるほど、この言葉を文字通りに肯定しているわけじゃないですよ、っていう感じの引用符の付け方って、Scare quotesっていうんですね。
2011-12-06 13:28:02@parages ありがとうございます。〈 〉については僕も同様にしてます。欧文のイタリックは、僕も傍点にしてるんですが、イタリックを〈 〉にする、という日本語論文ガイドラインも見かけたんですよ。
2011-12-06 13:29:15@masayachiba 和文の“ ”や〝 〟も同様で、基本的には使いません。とにかく約物の多用はごちゃごちゃした印象を与え、(思想系の論文のような場合にはますます)読みにくくなるので、種類も抑えて、できるだけ控えめにしたほうがいい、というのが自分の考えです。参考までに。
2011-12-06 13:30:01@parages 大文字始まりを《 》にするというのは、一部で用例があったので、使うときがあります。そういえば昔(80-90年代前半?)は、〈 〉ではなく《 》で術語を括りまくっていたケースがありました(小林先生の古いテクストなどで確認できます)。
2011-12-06 13:33:40@parages そうですね、できるだけ地の文でそのまま書いたほうがいいですね(神経症的に言うならば、地の文でそのまま書いても平気な精神を獲得したほうがいい、ということですね、、、というのもカッコをつけるというのは、身体から言語を引き離し宙づりにしておく防衛の策なので)。
2011-12-06 13:41:34