アニメ映画とテレビアニメってどう違うんだろう?

劇場でアニメ映画を見ると、「映画っぽい!」と思うことと、「これは映画じゃない」と思うことがある。じゃあ、映画だと思えるアニメって、テレビアニメとどう違うんだろう?というお話。
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eldenka @eldenka

@manaboo2009 押井守が映画的と評価する「エースをねらえ」劇場版は、風景や小物のカットを増やしてキャラの代わりに芝居をさせていると聞きました。それも画面のディテールに拘っていることと同義ですかね?

2011-12-05 23:48:56
富崎学 @manaboo2009

@eldenka どうでしょうかね?「エースをねらえ」劇場版は観てないのでわかりません。

2011-12-05 23:50:05
eldenka @eldenka

@manaboo2009 manaboo2009さんのおっしゃる画面のディテールという言葉が、一見静止画上での情報密度の話と誤解してしまいそうだったので、こういう意味かな?と思った話を引用させてもらいました。失礼しました。

2011-12-06 00:00:19
富崎学 @manaboo2009

@eldenka いや、情報密度の話でいいと思います。問題は何のための情報なのかってことなんですけどね。

2011-12-06 00:05:44
eldenka @eldenka

@manaboo2009 あ、そうなのですね。失礼しました!情報はやはり画面をリッチにするためではなく、シーンや世界に奥行きを与えるためであってほしいものです。

2011-12-06 00:14:23
七篠@ダイエット戦死 @CrowNanashino

@manaboo2009 大きなスクリーン上で見劣りしないよう、ディテールが必要になるのはもちろんですが、それだけじゃないかなと。たとえば実写ならディテールの差がアニメほど出ないと思うのですが、実写のテレビドラマをスクリーンにかけたら、はたしてそれは映画に見えるか?という。

2011-12-05 23:14:13
富崎学 @manaboo2009

@CrowNanashino 見劣りしないためにディテールを描くわけじゃないよね。そうじゃなかったって最初の頃に『消失』を引き合いに出して言わなかったっけ?ディテールを描く=実写に近づくということでもないよね?アニメがディテールを描くことで見えてくるものってもっと違うものでしょ?

2011-12-05 23:22:20
七篠@ダイエット戦死 @CrowNanashino

@manaboo2009 むしろ先日リプライでいただいた、「アングルを変えればいい」というお話の方が重要っぽく思えるのです。

2011-12-05 23:21:01
富崎学 @manaboo2009

@CrowNanashino アングルを変えて何を見せるのかってことでしょ?僕はそれには具体的には触れてないけど、むしろそういうのはディテールやアングルに宿るわけですよ。そして、思うわけ。「ああ、平沢家のあの居間は本当はもっとこんな感じだったんだあ」これでもう映画ですw

2011-12-05 23:26:31
七篠@ダイエット戦死 @CrowNanashino

@manaboo2009 アニメのディテールが実写を目指すためのものじゃないというのはそうですね。まだぼんやりとして理解できないのですが、TVアニメ/アニメ映画の場合とTVドラマ/実写映画の場合では、TVと映画を分かつ条件が異なるということでしょうか?んな話じゃありませんよね?

2011-12-05 23:36:31
富崎学 @manaboo2009

@CrowNanashino TVドラマと実写映画の場合がどうなのかというのは実感としてはわかりません。でも、似てると思いますよ。だからディテールを描くというのはリアルであるということじゃないのですよ。

2011-12-05 23:41:47
七篠@ダイエット戦死 @CrowNanashino

@manaboo2009 一応アニメの場合に限定したお話と考えた方がよいということですね。TVと映画が地続きかと思ったけど、システムが違った。この「システム」にディテールの問題も含まれるよ、ということでしょうか。あ、ディテール=写実的、ではないという前提は承知してるつもりです。

2011-12-05 23:58:09
富崎学 @manaboo2009

@CrowNanashino まさしくそうですねー。このシステムを構築するためにディテールが必要であるという風に言えると思います。

2011-12-06 00:02:34
富崎学 @manaboo2009

えーと、ディテールを描くことで何が観えるのかってことなんですね。で、それは他の方法でも可能だと思います。色んな方法も可能です。でも、今ここでの話しは非常にシンプルに突き詰めると、それだけでなんとかできるんじゃないかってのが、ディテールなんじゃないかってことです。

2011-12-06 00:02:46
七篠@ダイエット戦死 @CrowNanashino

@manaboo2009 なるほど、合点がいきました。出だしから結論への筋道をたどりきれなかったもので。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。またこの問題に関する具体的な事例とかあったときは、お話うかがいたいです。

2011-12-06 00:08:38
富崎学 @manaboo2009

@CrowNanashino 明日またお話しましょう。その映画のシステムってのがなんなのかってのを話さないとらちがあかない。話はあまり難しくなくて非常にシンプルなんです。とにかく今日はもう寝ますからw

2011-12-06 00:15:53
富崎学 @manaboo2009

(昨日の『けいおん!』劇場版は映画になってないという話の続き)なぜ、ディテールを描けば映画になるのか、ディテールは結局何を描いているのか、ということを別角度から検討してみたいと思います。さて、うまくまとまるかどうかw

2011-12-06 22:16:46
富崎学 @manaboo2009

昨日はTVのシステムと映画のシステムの違いという話をしていたが、ここでいう「システム」とは何かということをまず。アニメ映画にしろTVアニメにしろ、様々な構成要素によってできてるわけだけど、その構成要素をどのように組織するか、その組織化のための体系のことをシステムと呼んでる。

2011-12-06 22:25:43
富崎学 @manaboo2009

で、このシステムというのをヒジョーに分かりやすく説明すると、以下のようになると思う。まず、映画というのは基本的に映画館でお金を払って見るものであり、複数の人間が同居する暗い空間の中で一人で座ってみるものである。家庭でDVDでみるような自由気ままさはある程度制限されている。

2011-12-06 22:53:35
富崎学 @manaboo2009

このある種の窮屈さの中で1時間から2時間ぐらいの間、スクリーンを見続けなければならない。逆に言えば、映画とは、対価を払ってわざわざ比較的心理的に窮屈な場所に座った一人の人間を1時間から2時間ぐらいスクリーンに釘付けにすることで満足を味あわせるもの、である。

2011-12-06 23:03:28
富崎学 @manaboo2009

一方、テレビは対価を払わない比較的精神的に自由な視聴者をだいたい15分間集中させ、それを2回から8回程度継続させてある程度満足させるもの、と言うことができるだろう。だが、もちろん、つまらない映画を2時間見るより、30分の良質なテレビを見る方がより満足できたということもありうる。

2011-12-06 23:15:13
富崎学 @manaboo2009

だから、このように書いたからといって一概に映画の方が優れているなどと言うことはできないわけで、それぞれがそれぞれの構成を持っていて、自ずとその目標を達成するための方法論もそれぞれ違ってくるということが言いたいわけだ。

2011-12-06 23:20:39
富崎学 @manaboo2009

だが、そうは言うものの、映画がTVよりより高い吸引力を持たなければならないことは明らかだろう。だが、これはTVより映画の方が面白くなければならないということを意味しない。というか常に面白さだけで2時間ひっぱるなんてことは少数の例外を除いて不可能。そもそもそれでは悲劇を作れない。

2011-12-06 23:33:22
富崎学 @manaboo2009

つまり、画面の中の情報量を多くしていかなければならないけれども、あまり余計なものも描くこともできない。当然、そこには意味が生まれてきてしまうからだ。余計なものがストーリーそのものを変化させてしまう恐れもある。だとすると、ディテールに凝るというのは手ごろな画面の中の関心事になりうる

2011-12-07 00:00:24