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湯浅誠氏の駿河台大学での講演(2011年12月7日) @mhatta 氏による連続ツイート

湯浅誠氏の駿河台大学(飯能キャンパス)での講演。東日本大震災被災であらわになる貧困問題から、若者の非正規雇用・格差問題までを語る。 @mhatta 氏による連続ツイート。
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Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「1.8なら、人口減少のスピードも高齢化率のスピードもそんなに速くならない。1.39なら結構なスピードになる」

2011-12-07 14:16:03
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「人口ピラミッドはもうピラミッドではない。2000年は団塊の世代がふくらんだ中太り。2050年は高齢者ばかりで若者がほとんどいない釣り鐘型と予測」

2011-12-07 14:18:18
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「今私は41歳。ゆえに2050年には81歳。日本の中で最も太い人口帯。生きていたら体は相当弱っているだろう。しかしそのときの現役世代に頼るのは可能か?宮本太郎氏の言葉によれば、騎馬戦から肩車になる」

2011-12-07 14:20:27
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「ようするに現役世代が3倍がんばらなければならなくなる。まず無理。となると給付を1/3にしなければならない。現実にはその間を取ることになる。いずれにせよこのまま行くとそういうことになる」

2011-12-07 14:21:51
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「私は、これでは社会として回らなくなるだろうと考えている。できない。ただでさえ職場で病気になる人なども増えているのに。」

2011-12-07 14:22:29
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「私は、今の社会には持続可能性がないと考えている」

2011-12-07 14:22:55
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「がんばればなんとかなるはずだ、と言う人がいる。しかしそのハードルは上がり続けている。若い人たちは、だんだん耐えられなくなる。どこかで決定的に破綻する。この状態はどこかで切り替えていかなければならない」

2011-12-07 14:23:54
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「社会のあり方を考えなければならない。これは震災への対応とも密接に絡んでくる」

2011-12-07 14:24:15
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「お金をかければ立派な建物を建てるのは可能。しかしその地域の活気がその建物に見合うものになるかはかなり厳しい。人口構成だけの問題ではないが、人口構成も影響する。社会のかたちを考えなければならない」

2011-12-07 14:25:25
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「私の考える日本社会のかたち、国のあり方。今まで日本人は国の傘、企業の傘、正社員の傘で雨をしのいできた。日本社会の特徴は、この傘が三つ重なっているということ」

2011-12-07 14:27:00
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「自営業の人などもいたが、お金は基本的に傘の中に流れている。規範としても力を持っていた。地方の農家のおじさんが、子供には都会でサラリーマンになれという、そういう規範。高度成長期から1970年代後半に確立された」

2011-12-07 14:28:09
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「これが何をもたらしたか。いろいろあるが、一つには、企業と正社員の関係。かなり特殊な関係になっていた。企業は正社員に一家全員の生活給を支給。食費、住宅費、学費、すべて」

2011-12-07 14:29:25
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「しかしこれは考えてみたらおかしい。企業で働いているのは一人なのに、なぜ2人分3人分の費用を渡せるのか。よって、日本の正社員は、必然的に長時間労働になる。生活給は長時間労働とセットだった」

2011-12-07 14:30:39
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「子供が出来ると、会社から逃げられない、というような状況になる。また、妻や子供がやる労働、家計補助労働はおこづかい賃金で安い。これは、生活給の存在が前提。世界的に見ると、これはかなり特殊な関係」

2011-12-07 14:32:14
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「パートやバイトの雇用は保護もあまりない。正社員の生活給の存在が前提だから。昔から家計補助労働は無権利労働。これが、日本の非正規労働の条件が劣悪な理由」

2011-12-07 14:33:44
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「また、生活給があるから子育てと住宅の費用が自己負担ということにもなった」

2011-12-07 14:34:55
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「非正規の平均賃金は正規と違ってほとんど上がらない。しかし支出は年功型で、歳を取ると増える。なぜ支出が年功型かと言えば、子育て・教育・住居費用の自己負担が高いから」

2011-12-07 14:35:58
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「ようするに、日本の家計は、元々正規社員がいないと支えられないようになっている。しかし、正規の人は減り続けている」

2011-12-07 14:37:16
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「このため子供は育てられないので減る、高齢者は増える、という状況になる」

2011-12-07 14:38:10
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「1970年代半ばから大学の費用が上がり始めた。正規社員に稼いだお金でやってもらおうということ」

2011-12-07 14:38:57
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「このように、収入が高くて支出が高くないと日本型福祉社会システムは回らない。どうしたらよいか。正規を拡大するのは難しい。では非正規率を上げてもいいのか。これは社会全体が回らなくなる。誰が責任をとるのか」

2011-12-07 14:40:08
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「ゆえに、子育て、教育、住宅の費用をできるだけかからないようにする。ゆえに、子供手当や教育費用無償化ということになる。または地域の支え合い。低収入だったが低支出だったので回っていたという、被災地のケースを思い起こしてほしい。これを公的支援でつくっていく」

2011-12-07 14:42:55
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「結局は成長と分配の問題。現在は成長ばかり追求して、結果として成長しなくなったという状況だと思う。日本の所得再分配は、実はアメリカよりはるかに低い」

2011-12-07 14:44:28
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「稼げない家庭は教育費が出せない。よって日本では親の所得格差が子供の格差にストレートに出る。そして高い教育費が出せる家庭は減っている。この10年で新たに23万人の子供が貧困になっている。イギリスは日本と同じような負担率なのに子供の貧困率は減った。昔は日本より高かったのに」

2011-12-07 14:46:39
Masayuki Hatta @mhatta

湯浅「こうした子供たちが今後の日本を担い、おまけに3倍がんばるという話になっている。3倍がんばれるような条件を我々は作っているだろうか。貧困にしておいて3倍がんばれ、そりゃねえだろと言われても仕方が無い」

2011-12-07 14:47:22