【著者さんと】太田雅子『心のありか―心身問題の哲学入門』【語ろう】
- contractio
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何人かの方に『心のありか』お買い求めいただいており、感謝ひとしおです。もっともそのあと来るであろう非難ごうごうの嵐に備えて首を洗っているところですが。
2010-05-19 00:27:00@contractio 『心のありか』ご希望の方に著者割引20%OFFでお譲りいたしております。ご希望の方はDMで送付先住所とお名前、メールアドレスをつぶやいてくださいませ。なお、「もう定価で買っちゃったよっ」という方々、対応が遅れまして誠に申し訳ございませぬ。
2010-05-19 00:38:03『心のありか』読了。類書に比べてかなり細かな内容まで踏み込んでいる印象。そして、最後に大きなどんでん返しが。幾つか気になる点があったのですが、こちらかメールでお伺いしてもよろしいでしょうか>@mskota さま。
2010-05-20 11:14:53以下、『心のありか』に関するつぶやきです。最初の三点は単純に誤記かなと思われた点、後のものは内容に関わる点です。本当は細かい点についてもお尋ねしたいのですが、ここでは質問を絞ります。
2010-05-20 17:01:27第一点:p. 33の「弱いスーパーヴィーニエンス」の定義ですが、「ある可能世界〜」ではなく、「任意の〜」ではないでしょうか。「ある」だとほぼどんな二つの性質にも成り立つ自明な主張になってしまうように思われます。
2010-05-20 17:05:26実際、p.34の一段落目では「任意の」になっています。ただ、続く二つの段落では、存在量化で解釈されているようにも見えるため、やや混乱があるのではないでしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 17:16:16第二点:p. 36最終段落。「物理主義者は決して…」から始まる二文が矛盾しているように見えてしまいます。物理主義者が現実に成り立っていると考えていないのに、物理主義の最低限の条件として要請するということはありえるのでしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 17:23:30第三点:p. 38 (小前提1)の次の文。「この前提が否定されたとしても〜」は、「この前提を受け入れたとしても〜」の誤記でしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 17:25:15内容について第一点:第2章で、キムの前提のうち「過剰決定の禁止」の前提を疑う議論が提示されており、さらにその議論に対する反論は本文に登場しません。(ちなみに、非専門家としての私的な意見ですが、私もこの前提はあまり説得的でないと感じていました。) #w_o_m
2010-05-20 17:35:32しかし、本文では端的に「過剰決定の禁止」の前提を拒否してキムの議論に答えるという方針は選ばれていません。太田さんは、この前提を拒否する戦略に問題があるとお考えなのでしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 17:38:35第二点:本書の最後に擁護される「説明実践からのアプローチ」は、キムの議論とどのように関わるのでしょうか。読み方によっては、p. 38の(小前提1)、(小前提2)、あるいは、p. 145を読むと「物理的閉包性」そのものを否定しているようにも見えます。 #w_o_m
2010-05-20 17:52:03第三点:p. 145及びp. 166を読むと、「説明実践からのアプローチ」は、ある場合には「念力によって何かを引き起こす」という因果関係が成り立つことにコミットするように見えます。これはたいへん過激な立場のように見えるのですが、この理解は正しいでしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 18:00:24とりあえず、質問は以上です。もし誤解に満ちた感想でしたらすみません。もしお時間があり、また気が向かれましたら、簡単にお考えをお聞かせいただければ幸いです>@mskota さま #w_o_m
2010-05-20 18:06:17@iklog 有益なご指摘どうもありがとうございます。ハッシュタグはおちゃめな#w_o_m でOKです(ほかの方も割り込み歓迎)。まず第一点ですが、これは単純に用語のばらつきで、正しくは「任意の可能世界~」が正しい表現になります。 #w_o_m
2010-05-20 19:44:33@iklog >第二点:p. 36最終段落。「物理主義者は決して…」から始まる二文が矛盾しているように見えてしまいます。 「suvervenienceが成り立っているか否かに関係なく、物理主義はそれを条件として要請できる」という主張のつもりでした。 @#w_o_m
2010-05-20 19:48:08@iklog 正確には「この前提の前件が否定されたとしても」とすべきだったか。>p. 38 (小前提1)の次の文。「この前提が否定されたとしても〜」は、「この前提を受け入れたとしても〜」の誤記でしょうか。 #w_o_m
2010-05-20 19:57:11@iklog 内容についての第一点と第二点はちょっと考えさせてください。第三点については執筆中にちらりと頭をよぎった疑問ではありました。けれども、日常心理学の後ろ盾を科学理論に求めることで、超能力が介入する余地をなくせるのではないかと考えました。 #w_o_m
2010-05-20 20:09:44しかし、そうなると、どの理論が日常心理学的説明を支えるのかの基準がかなり恣意的なものになってしまう(念力などを排除する根拠は??)。ということになってしまうのでした。ここも再考の余地ありです。 #w_o_m
2010-05-20 20:11:42@iklog (つづき)内容の第一点、「過剰決定の禁止の前提を拒否してキムの議論に答える 」という方針は、pp.62-3で紹介したマーカスの議論を紹介することで実現していますが、「閉包性をゆるめる」ことに焦点をあてていたせいでおろそかになってしまった面があります。 #w_o_m
2010-05-20 21:58:06