盗作の一形態である生成AIコンテンツはコミケに限らず出版できるか

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かんざきひろ @kanzakihiro

コミケにサークル参加する人は毎回イベントの感想や要望を書く欄があるのでイラスト生成AIなどを使ったサークルが参加するのをやめて欲しかったら理由と共にそこに書きましょう、書く人が多ければ検討課題にはなるんじゃないですかね…🤔

2023-11-23 08:50:53

三大学術誌の見解

『Nature』誌

153年の歴史を持つ科学誌の「Nature」がAIが生成した画像の掲載を禁止すると発表
NatureはジェネレーティブAIが生成したコンテンツの利用を禁止する理由について、「結局のところ、それは誠実さの問題です。出版プロセスは科学と芸術の両方に関する限り、誠実さへの共通の取り組みによって支えられています。これには透明性も含まれます。研究者・編集者・出版社として、我々はデータと画像のソースを知り、それらが正確かつ真実であることを検証できるようにする必要があります。既存のジェネレーティブAIツールではそのような検証を行うためのソースへのアクセスが提供されていません」と言及。 さらに、既存の著作物が使用または引用される場合には帰属表示する必要があります。これは科学と芸術における中枢原則であるのに対して、「ジェネレーティブAIツールはこの原則に適合しない」とNatureは指摘しました。

『Science』誌

科学誌は論文の共著者としてChatGPTを認めない方針 | TEXAL
Science誌の編集長であるHolden Thorp氏は、すべての論文の投稿は著者のオリジナル作品でなければならず、AIによって作られたコンテンツは盗作の一形態であると述べている。著者は、完全に開示し、Scienceが承認した場合のみ、このツールを使用することができる。ChatGPTのような大規模な言語モデルは、インターネットから収集した膨大な量のテキストで学習するため、学習データにある文章と非常に類似した文章を再生することができる
(中略)
科学者は、論文で結果をごまかしたいという誘惑に駆られ、あらゆる方法を駆使して偽の研究成果を発表しようとする。生成型AIの最新の開発により、ニセのコンテンツを生成する新しい簡単な方法が提供されているのだ。
(中略)
Thorp氏は、研究者に対し、自分自身で考え、この技術に頼ることを控えるよう促した。
「科学に対する信頼が失われつつある今、科学者は慎重かつ細心の注意を払うことを心がけることが重要です」

オープンソース運動を担うITエンジニア達の見解

【Infostand海外ITトピックス】GitHub Copilotに集団訴訟 AI訓練データで初 - クラウド Watch
GitHubは訓練データの個々の詳細は公表していないが、GitHubリポジトリなどを含む公開されたコードで学習していると説明してきた。これらの多くはMIT License、GPL、Apache Licenseなどの一般的なオープンソースライセンスで提供されているものだ。それぞれのライセンスに従って作者名と著作権帰属の表示が必要で、利用や改変の際にも引き継いで明示する義務がある
ところが、Copilotの出力には、それらが表示されておらず、このことがライセンス違反にあたるというのだ。
(中略)
元のコードから著作権表示を消すことを「オープンソース・ロンダリング」と呼ぶ者もいた。
(中略)
テキサスA&M大学のTim Davis教授(コンピュータサイエンス・エンジニアリング)が「私が著作権を持つ大きなコードチャンク(塊)を、Copilotが帰属もLGPLもなしに出力している」とツイート。議論が再燃していた。今回の提訴はこのタイミングで行われたものとなる。
(中略)
40年以上オープンソース運動にかかわってきたという原告のButterick氏は、開発者の立場からこれを、オープンソースの根本を揺るがす問題だと言う。
提訴後のThe Vergeのインタビューで同氏は「開発者はライセンスを信じてコードを公開しているのに、企業が尊重しないのならライセンスの意味がなくなる」と言い、「ライセンス表記なしでコードを利用させると、オープンソース運動そのものを殺してしまう」と語っている。また、コードに作者を明記することで仕事の獲得につなげている開発者の生活の道を奪うことになるとも述べている。