腐敗した遺体を手で洗う、弥生時代以前の「洗骨再葬」の習慣から生まれた驚きの日本神話を解き明かす

日本の文化と大嘗祭の起源を、先史時代に遡る
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

天皇が皇位継承に際して挙行する大嘗祭は、折口信夫の天皇霊継承の解釈が最新の研究では否定されてしまい、天照大神を大嘗宮に迎えて天皇と同じ「床」で天皇が饗応する契約の場だとされますが、竈(かまど)の火の起源にあたるヒョウトク(日落子)を別の世界(天体か海底、井戸)から迎える継承の儀式でした pic.twitter.com/5UT9lTcMe5

2023-12-18 19:24:56
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「天照大神を大嘗宮に迎えて天皇と同じ「床」で天皇が饗応する契約の場だとされる」とされ、代替わりに際して行われる大嘗祭は、天武・持統朝に創出されたもので実は新しいものだとされます。ただ、そうした近年の研究だと比較神話学の成果が捨てられてしまうので、何故か?と考えました

巫俊(ふしゅん) @fushunia

東北地方に伝わっていた、大黒柱に仮面を取り付けて竈(かまど)の神として祭る「地獄穴から来た火種の子どもヒョウトク」は、柳田国男と『遠野物語』の佐々木喜善が発見したものですが、大嘗祭の天皇や斎宮の斎王は、童男童女に「忌火」(竈に使う種火)を預けていて、種火=子どもの共通点がありました。

2023-12-18 19:26:09
巫俊(ふしゅん) @fushunia

天皇の大嘗祭のルーツの、ヒョウトクと共通起源の部分は、火を迎える神事のフクマルコッコー(伊賀・奈良に分布)等とも共通のものでしたが、清浄さを保つために童男童女に「火」を預けて分離し、その上でヒョウトクと起源が同じ天照大神を上位互換の「日」の神として迎え、饗応するものに変化した訳です

2023-12-18 19:27:02
巫俊(ふしゅん) @fushunia

種火を海の中から求める神話が、沖縄と古代出雲にありまして、専門家の論文によると、古代の「出雲」では(実は『古事記』にはっきり書かれてる)、海藻で臼と杵を作って、摩擦して火種を作ってたとされます。 生命=火なので、これは男女の交合によって海に沈んだ太陽の子=種火が生まれてくる話です。

2023-12-18 19:27:40
巫俊(ふしゅん) @fushunia

これが種火=子どものヒョウトクと完全に一致し、大嘗祭の本来の姿を浮かび上がらせるという訳です。

2023-12-18 19:28:42
巫俊(ふしゅん) @fushunia

大嘗祭には、童女が預かる種火の忌火が出てきて、明らかに儀式全体と関係があるんだけど、肝心の部分がよく分からないんですよね。出雲国造の場合は、代替わりに火を継承する明確な記述があるので、出雲とヤマトに本質的な違いが無かった(国譲りは虚構)と気付けば、大嘗祭の意図ははっきりします。 pic.twitter.com/M6RkyxnFVj

2023-12-18 19:30:01
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

歴史時代には、出雲とヤマトが同じで違いが無かったことが認識できなくなり、『出雲国風土記』では太陽の神の子を産む洞窟の女神の記述が、天照大神に対する不遜な態度だとなり、王権の逆鱗にさわる怖れがあったことから、かなり抑えた表現になってますが、もしかすると火の神話もそんな関係かもです。

2023-12-18 19:31:14
巫俊(ふしゅん) @fushunia

出雲大社では堂々と新嘗の火継(ひつぎ)をしてたようですが、そうすると、天皇家が出雲国造と同じだと気付かれては大変なことになるため、大嘗祭では火継が研究者の目に触れるほどの中心的儀式として意識されなくなってたことになります。火の上位互換として日の天照大神と天皇が大嘗宮で共住する訳です

2023-12-18 19:32:01
巫俊(ふしゅん) @fushunia

火や虹、雷、太陽の光、夜の天体や海の光などは、いずれも印欧語族の神話と接触してた渡来系弥生人の祖先の「光の神話」に由来してて、生命=光は、海の底(に沈んだ太陽)や地底の熱から生まれてきて、鏡を介して生まれたりしてました。この人類古層の「水中の火」に由来するのが大嘗祭だった訳です。 pic.twitter.com/iZQmUHnXVA

2023-12-18 19:32:43
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巫俊(ふしゅん) @fushunia

沖縄の宮古島の言語は、弥生から古墳時代にかけての時期に、本土日本語から分岐した琉球祖語に由来します。沖縄と古代出雲には「海中から火を採取する」共通の神話があり、九州の海の民だった沖縄人は平安時代になってから沖縄に南下したとされ、弥生時代に遡る日本語の発音や習俗が宮古島に残ってます

2023-03-12 04:52:25