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熊本地震と能登半島地震
❝ また熊本地震との比較も「フェアな観点ではない」と自衛隊関係者は指摘する。熊本市には陸上自衛隊の第8師団が駐屯しているからだ。
「言ってみれば、第8師団の“庭先”が被災地になったようなものです。師団本部は物品も資材も備蓄していますし、熊本県内は平野も多く、様々な道路が使えました。能登半島のように補給路を構築する必要はなく、本部から迅速に救援物資を届けることができたのです。また第8師団の人員は6100人で、(略)これだけの人数が最初から被災地にいたというのは大きいでしょう。金沢市には第14普通科連隊が駐屯していますが、こちらは1200人です」(同・関係者)❞
『「初動が遅すぎ」「逐次投入」と自衛隊の災害派遣に批判殺到 自衛隊関係者が「逐次投入がベスト」と言う根拠』
デイリー新潮,p3,2024年1月11日 より引用
1月14日
◯ 石川県災害危機管理アドバイザー・室崎益輝さん「初動の遅れには人災の要素」
神戸大学名誉教授
<主な社会活動>
内閣府中央防災会議専門委員会委員
ひょうご震災記念21世紀研究機構参与
大阪市阿倍野防災センター名誉館長
海外災害援助市民センター副代表
日本災害復興学会会長
※ "主な社会活動" は、室崎益輝ウェブサイトより引用。ここに記載はありませんが、室崎益輝さんは「石川県災害危機管理アドバイザー」を務めています。
【要約】
朝日新聞デジタル,2024年1月8日掲載『「初動に人災」「阪神の教訓ゼロ」 能登入りした防災学者の告白』を要約させていただきました。
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指摘は、石川県の災害危機管理アドバイザーを務めてきた私の責任でもある。
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自衛隊・警察・消防を大量に投入するべきだった。「小出し」で救命ニーズに追い付いていない。
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国や県のトップが震災を過小評価したのではないか。初動の遅れには人災の要素を感じる。
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自衛隊、警察、消防の活動の邪魔になるからと、民間の支援者やボランティアが駆けつけることを制限したため、マンパワー不足と専門的ノウハウの欠如で、後手後手の対応が続いた。
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「道路が渋滞するから控えて」ではなく、「公の活動を補完するために万難を排して来て下さい」と言うべきだった。
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交通渋滞の問題は、緊急援助の迷惑にならないボランティアライン(道路)を示す方法もあったのではないか。
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防災計画はきれいに描けていたがマネジメントがうまくいっていない。
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避難所への援助物資等の搬入が遅れたのは道路寸断などの地理的要因もあるが、被災地の状況を把握するシステムが機能せずトップの判断を誤らせた。
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迅速な初動体制は阪神淡路大震災から教訓として蓄積されてきたが、今回はゼロになった印象。
@a 2291711_doc.17 「阪神淡路大震災における市民の初期対応行動に関する研究」 室崎益輝 🔗dl.ndl.go.jp/view/prepareDo… pic.twitter.com/tqog6taIrK
2024-01-19 05:21:451月18日
◯ 馬の眼さん「石川県災害危機管理アドバイザーに全力で反論する」
※ 馬の眼さんの『石川県の危機管理アドバイザー・室崎益輝は煉獄コロアキを量産したいのか。あるいは「早期一斉投入」が致命的選択であった戦慄すべき理由。』から、目次を引用させていただきました。
目次
はじめに
石川県災害危機管理アドバイザーに対して、全力で反論する
室崎益輝とは何者か
朝日新聞の室崎インタビューの要約
政府は災害を過小評価したのか?
自衛隊の逐次投入は最善の戦略だったのか
能登へのアクセスルートは、片道1車線の一本しか存在しなかった
「緊急援助の迷惑にならない道」など存在しない
能登の大動脈・国道249号線の復旧は遅れているのか。
想定外だった海岸線の隆起
ライフライン完全断絶:「早期一斉投入」が産みかねなかったこの世の地獄について
能登半島の震災対応で、「早期一斉投入」を決して行うべきではなかった理由
ライフライン完全断絶の、底知れぬ恐ろしさを噛み締めろ
室崎益輝は煉獄コロアキを量産したいのか
戦力逐次投入は、政府の隠れたファインプレー
情報を確認しない人たちが、陰謀論のエコーチェンバーを産みだした
室崎益輝は煉獄コロアキを量産するのか
石川県の地域防災計画の根本的な欠陥について
牟田口廉也の過ちを二度と繰り返させないために
👨🏻🏫 室崎益輝さん「道路などの事情もあることは承知していなかった」
松本剛明 総務大臣
「…消防庁のほうからお話をさせていただいて、事実関係を御説明させていただきましたところ ❝ 発災当初から、十分な規模の部隊が出動していたことは理解した。被災地に現に到着できた部隊数を見て「小出し」と発言したが、道路などの事情もあることは承知していなかった ❞ との話を頂いており、当初からの出動については御理解をいただいたかと思っております。」
参議院予算委員会 2024年1月24日
⏩ 13:16 ~
「批判し合うのではなく、「基本」を再確認し合い、問題があるならば直視し、責任感をもって様々な観点から議論し、打つ手に生かしていく。その一助になればと思った。」 担当記者の釈明記事。災害の最中だからこそ「基本」の再確認以前に「事実」の確認が必要だったのでは? pic.twitter.com/CTPTfW1DDT
2024-01-27 09:43:161月21日
◯ 日本大教授・小谷賢さん「 ”初動対応が遅れ"、"逐次投入" という批判は浅薄に思える。」
❝(略)三方を海に囲まれた能登半島へのアクセスは南からのルートしかなく、しかも地震で各地の道路が寸断されている状況だ。海路も津波と海底隆起の影響で接岸が難しい状況であり、そうなるとヘリ空輸か徒歩しかなく、輸送量は極めて限られる。そして熊本地震の際には、熊本市に駐屯する第8師団(約6100人)の存在があったが、今回、近隣の金沢市には第14普通科連隊(約1200人)しか存在しておらず、マンパワーも足りない。そうなると通過可能な道路を使って、少しずつ自衛隊員と物資を送るのが合理的となるが、これが「逐次投入」と批判されたのである。(以下略)❞
『能登半島地震 自衛隊「逐次投入」批判の浅薄さ 日本大教授・小谷賢』
産経新聞,2024年1月21日掲載 より引用
2月8日
◯ 元陸将・山下裕貴さん「テレビやネットで流れる映像や情報だけで、簡単に批評することは避けるべきです。」
❝ 山下氏は「逐次投入がまるで悪い言葉のように使われていますが、戦場でも逐次投入は立派な戦い方の一つとして位置付けられています。それは敵味方ともに前進中に遭遇して生起する浮動状況での遭遇戦です」と語る。戦場で敵の状況がはっきりわからない態勢で遭遇した場合、味方の部隊を到着順に次々と戦場に投入して、戦況を有利に導く戦術だ。山下氏は「能登半島地震の場合、まさに発災直後は被害状況がはっきりしておらず、遭遇戦と同じ状況にありました」と指摘する。❞
『元陸将「逐次投入がまるで悪い言葉のように使われていますが…」能登半島地震、自衛隊の対応は “批判されて当然” なのか 元陸将が語る、災害派遣のリアル』
文春オンライン,2024年2月8日配信,p1 より引用
❝ また、「陸上からの接近が困難なら、ヘリコプターを使うべきだった」という声もある。山下氏は「平野部に隣接した山間地に対する災害派遣だった熊本地震とは、状況が異なります。今回はヘリポートの数も制限されていました。学校の校庭に降りれば良いではないか、という意見もありましたが、被災地に近い場所なのか、災害派遣の拠点地にできるのかなどを検討する必要があります。降りられるから良い、というものではないのです。投入した部隊が孤立しては元も子もありません」と話す。❞
『元陸将「逐次投入がまるで悪い言葉のように使われていますが…」能登半島地震、自衛隊の対応は “批判されて当然” なのか 元陸将が語る、災害派遣のリアル』
文春オンライン,2024年2月8日配信,p3 より引用
❝ 1月24日に行われた参議院予算委員会では、自衛隊派遣の遅れや派遣規模が少数にとどまったことについて、人災の要素があるという指摘が出た。発災直後から、記者団から、自衛隊の派遣規模を尋ねる質問が繰り返された。
防衛省は2日には、陸海空自衛隊による統合任務部隊を編成し、最大1万人規模の態勢をとることを決めた。山下氏は「人命救助を急げという指摘は理解できますが、数だけを問題視するのは短絡的すぎると思います。政治家も批判を避けるため、安易に派遣の人数を約束したり、公言したりするのは控えるべきです」と語る。❞
『元陸将「逐次投入がまるで悪い言葉のように使われていますが…」能登半島地震、自衛隊の対応は “批判されて当然” なのか 元陸将が語る、災害派遣のリアル』
文春オンライン,2024年2月8日配信,p4 より引用
🟢 関連まとめ・リンク
首相官邸
『令和6年能登半島地震について』
『令和6年能登半島地震 被災者支援情報』
国土地理院
『令和6年(2024年)能登半島地震に関する情報』
防災科学技術研究所
『防災クロスビュー: 令和6年能登半島地震』
防衛省・自衛隊
『令和6年能登半島地震への対応|主な活動状況等一覧』
『記者会見|2024(令和6)年』
『災害派遣について』
防衛省統合幕僚監部
『令和6年能登半島地震に係る災害派遣』
海上自衛隊
『令和6年能登半島地震』
総務省
『令和6年能登半島地震関連情報』
総務省消防庁
『災害情報一覧』
国土交通省
『国土交通省北陸地方整備局』
『令和6年能登半島地震における被害と対応について』
『令和6年能登半島地震 緊急復旧(道路啓開)の状況』
『道路復旧見える化マップ』
『TEC-FORCE』
警察庁
『石川県能登地方を震源とする地震に伴う警察活動等について』
石川県
『令和6年(2024年)能登半島地震に関する情報』
『石川県地域防災計画(令和5年修 正)』
電気事業連合会
『能登半島地震による各原子力発電所への影響について』
TOYOTA
『通れた道マップ』
MarineTraffic.com
『マリントラフィック』
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被災地の自衛隊員「装備品ボロボロ」報道で「こういうところにお金使って」の声…元隊員も「意外に自腹は多い」と指摘 | ガールズちゃんねる - Girls Channel - dlvr.it/T1RwZB pic.twitter.com/pE5O64XJrX
2024-01-16 20:58:12