ドクターミッチーの生命形態学から見る伝統武術の解体分析②(2024/01/19,22)

システマモスクワインストラクター、ドクターミッチーこと元島道信さんの生命形態学視点からの伝統武術、システマへの視点まとめ
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ドクターミッチー @Mitchy_dr

週末のひとコマ、柔道創成期感があって 気に入ってます笑 pic.twitter.com/MxmesuyaAr

2024-01-09 14:55:01
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ドクターミッチー @Mitchy_dr

人間の構造を研究していくと、結局は、「生命とは何か?」「宇宙とは何か?」という問いに自然に導かれて行くのですが、生命形態学という切り口はその「遊び」をとても豊かなものにしてくれています。

2024-01-19 11:06:24
ドクターミッチー @Mitchy_dr

5人分くらいの偉人の生き様を見せたゲーテの自然学者としての側面は、生命、宇宙、この世の成り立ちの探求であったように思います。

2024-01-19 11:10:20
ドクターミッチー @Mitchy_dr

あらゆる植物、動物、はたまた「光」までもが研究対象でそれを比較分類することで、真理に辿り着こうとした人でもあります。

2024-01-19 11:14:48
ドクターミッチー @Mitchy_dr

そのゲーテが遺した形態学(morphology)というのが、めちゃめちゃ面白い。一つの植物、動物の形一つの中に、38億年の生命の歴史の背景と現生物の横のつながりを見出せる、とてもエキサイティングな学問だと私は感じます。

2024-01-19 11:19:49
ドクターミッチー @Mitchy_dr

ゲーテが遺した生命(宇宙)の構造の骨子は「らせんとリズム」 生物に見られる2つの生命形態「食」と「性」 身体の中にこれを読み解いて行くのが、生命形態学的アプローチだと思っています。

2024-01-20 16:26:19
ドクターミッチー @Mitchy_dr

ゲーテは数多くの植物の観察を通じて、生き物に共通する「原型」があり、各種生物はその原型が「メタモルフォーゼ」(変形、変化)したものという考えに至りました。

2024-01-20 16:55:22
ドクターミッチー @Mitchy_dr

事実、生物の進化(変化)の流れを見て行くと、既存の器官を上手いこと変化させて色んな機能を獲得していく歴史を感じることができます。その獲得した機能の変遷の結果が形態なのです。

2024-01-21 00:24:54
ドクターミッチー @Mitchy_dr

生物の形態の変化の歴史を見ることで、我々がどこから来てどこに行くのかを理解する一助になるかと思います。

2024-01-21 00:27:24
ドクターミッチー @Mitchy_dr

またドイツの動物学者ヘッケルが唱えた反復説「個体発生は系統発生を繰り返す」というのが、ゲーテの後継者とも言える三木成夫先生の生命形態学に大きな影響を与えています

2024-01-21 00:29:47
ドクターミッチー @Mitchy_dr

「個体発生は系統発生を繰り返す」というのはどういうことかというと、発生学的に我々受精卵の胚の成長過程で魚類、爬虫類、両生類、哺乳類を思わせる変化が見られることです。

2024-01-21 00:36:11
ドクターミッチー @Mitchy_dr

我々の受精卵は一足飛びに哺乳類として発生するわけではなく、言ってみれば38億年の生命の歴史が、我々一人ひとりの身体(遺伝子)に刻み込まれてるというなんとも夢のある話です。

2024-01-21 00:37:22
ドクターミッチー @Mitchy_dr

なので、人間(ホモ・サピエンス)としての身体操法を考察するならば、38億年の歴史を振り返る必要があります。

2024-01-21 00:38:58
ドクターミッチー @Mitchy_dr

我々の遺伝子(設計図)には38億年間の変化の歴史が刻み込まれているのだから。

2024-01-21 00:40:06
ドクターミッチー @Mitchy_dr

ひとまず身体操作としての生命形態学的なアプローチとしては、脊椎動物の歴史を振り返るのが基本になるかと思います

2024-01-22 18:26:26
ドクターミッチー @Mitchy_dr

体系としては、腔腸動物からスタートを考えてるのですが、それはさておいて

2024-01-22 18:27:14
ドクターミッチー @Mitchy_dr

最初の脊椎動物である「魚」 魚は軟骨魚類→硬骨魚類という進化の流れがあります。 (サメなどは今でも軟骨魚類)

2024-01-22 18:28:56
ドクターミッチー @Mitchy_dr

なぜ軟骨魚類から硬骨魚類に変化せざるを得なかったかというと、「陸に上がるため」に他ありません。

2024-01-22 18:30:35
ドクターミッチー @Mitchy_dr

重力という重みのかからない水中では硬い骨で体を支える必要がないからで、硬骨魚類は「一度上陸を果たして海に戻ってきた魚たち」という歴史をその硬い骨が証明しています

2024-01-22 18:33:05
ドクターミッチー @Mitchy_dr

海から陸に適応するには、様々なハードルを越える必要があります。

2024-01-22 18:33:59
ドクターミッチー @Mitchy_dr

①水中からではなく、空気中から酸素を取り入れる必要がある ②重力でやわい体が潰れないように支える必要がある ③心臓を始めとする筋肉を動かすために必要なカルシウムを貯蔵しておく必要がある (他にあったっけ?)

2024-01-22 18:39:47
ドクターミッチー @Mitchy_dr

まあ、この3つとして、 ①酸素を取り込む器官として鰓とは別に、消化器官を改造して【肺】をつくった ②体を支えるために骨格を素材で【骨】を強化した ③カルシウムの貯蔵庫として【骨】の中にカルシウムを大量に取り込んだ

2024-01-22 18:43:03
ドクターミッチー @Mitchy_dr

ヒレについては後ほど言及しますが、 この動物上陸作戦(植物は遥か昔に上陸している)で形成された【肺】は、その後海に戻った硬骨魚類では再利用されて【浮袋】になりました。 なので軟骨魚類(サメなど)には浮袋がありません。

2024-01-22 18:45:27
ドクターミッチー @Mitchy_dr

硬い骨を得て強化された魚は、よりその体を泳ぐ方に適応させて行きました。

2024-01-22 18:46:54
ドクターミッチー @Mitchy_dr

ちなみに、我々の腕の元になったヒレ(鰭)は、元々は肉鰭と言って、シーラカンスのようなヒレだったのが根元の骨を変化させて伸ばしていったのに対し、海に戻った硬骨魚類はむしろ根元を退化させて行きました(泳ぎに特化するため) pic.twitter.com/9BvXV6zzo5

2024-01-22 18:56:05
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