- rouillewrite
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不満や憎悪、責任を、直接的原因となるもの及び人に向けるのではなく、他の対象に転嫁することでそれらの解消や収拾を図るといった場合(投影)の、その不満、憎悪、責任を転嫁された対象を指す。
2024-01-28 21:06:23そうやってぎゅっと手や唇を固く結び、動揺する様子を見せる者もいれば、そんな様子は微塵も見せず、じっと彼女の話に傾聴している者もいた。 堂々たる様子で聞いているシャールの横で、あまり心当たりの無い表情で首を傾げているギルバートがいい例だろう。
2024-01-28 21:10:45最初にスカーレット夫人にそう返したのはミアだった。 彼もさほど動じて無い様子だったが、エリザの方に少し視線を向けるなど相棒の少女を気にかけている。 彼のその言葉に、スカーレット夫人は「そうね」と軽く呟いた。
2024-01-28 21:12:59『大丈夫よ、最期に“なるかもしれない”というだけで、この船に乗り込んだから確実に帰れない…ということはないわ。』
2024-01-28 21:13:43『いくら罪人でも、すぐに殺すことは出来ない。 司法では裁判というものが用意されている。罪を明らかにし、暴き、それを事実として書き記し、法という裁きを下す────それが、この国の掟』
2024-01-28 21:13:58『その法の網を抜けて、未だに裁かれずにいる貴方たちだもの。すぐにでも私の目的のために死んでもらっても良かったのだけれど…少し事情が変わったわ。 この国の掟に則ることにしたの。 最後のチャンス、というやつよ。 許しは何にも縛られない生を、罰は死を与える最後の審判』
2024-01-28 21:15:13『───この船で許しに値すると判断されたのなら、貴方たちは晴れて自由の身よ。 大衆に罪を知られ息苦しい思いをすることも、迫害されて精神を病むことも決してない』
2024-01-28 21:16:00『許されないと判断されたのなら、迎えるのは死のみ。 それだけは認識しておいて頂戴。まぁ、この船に乗った以上は、拒否権もなにもないのだけれど』 「…っふざけんな!」
2024-01-28 21:17:33しばらくの沈黙の後、そう言って、スカーレット夫人の言葉に切り返したのはギルバートだった。 椅子から勢いよく立ち上がり、机に手をつくとキッとカメラを睨みつける。
2024-01-28 21:17:53「許されなかったら死ぬ!?そんなの納得出来るわけないだろ! だいたい、その許される許されないってのは誰がどう判断するんだよ! アンタが判断するんだったら、殺す目的だったアンタが公平な判断をするとは到底思えないぞ!」
2024-01-28 21:19:05『あら、罪人なのにまだそんなこと言う元気があるのね。 自覚のある他の賢い子羊たちは、この事実に異論はないようだけれど?』
2024-01-28 21:19:38何も言わないということは、そういうことでしょう?と、まるで一人一人の様子や表情を間近で見ているような、怪しく不気味な声でせせ笑う。
2024-01-28 21:20:14