『一般意志2.0』の誤解に著者が答える
拙著『一般意志2.0』は、経済学者が書いたものでもプログラマが書いたものでもないので、経済学やプログラムについては専門家の方が考えてください。この本の専門性はそもそも別のところにあります。
2011-12-26 16:33:29一般意志2.0のスカラー和とベクトル和の比喩は、本来はテンソル場の問題として可視化されるべきところを一般読者の理解のために分かりやすく解いているものと解釈すべき。個々の意志は対立軸の空間的な方向性と量のみでなく、二つ以上の変量の方向性と関係性の変換として表れるがゆえにである。
2012-01-22 02:45:21北川:テンソル場とは何か。一般意志2.0にはベクトルの話が出てくるが、普通に読むとベクトルという概念は適さないのではないかと思った。ベクトル場のイメージは向きだが、それでは集まれば集まるほど打ち消し合ってしまう。 #contectures
2012-02-21 21:11:15東:全くおっしゃる通り。飯田泰之さんに、一般意志2.0は市場の均衡点のことではないか、と捉えられてしまった。僕の書き方が悪かった。僕の要点はむしろ後半のアレグザンダーの図にあった。北川さんの解釈は均衡点ではない、アレグザンダーの解釈に従った可視化の図法。 #contectures
2012-02-21 21:12:49北川:このような構造解析モデルの利点は、共同体に対して外力を入力すると、共同体の構造を解析してあげれば応力分布として理解できるということ。これが個人の心の動きにどのような影響を与えるのかということがひずみとして分かる。 #contectures
2012-02-21 21:20:57北川:必ずしもテンソル場である必要はなく、構造解析モデルに載せようという話。物理空間として共同体と心を載せようというのが今回の論旨。 #contectures
2012-02-21 21:25:49北川:FEM(有限要素法)解析モデルとは、解析対象をいろいろな部分に分けていくことで、個別にかかる力をモデル化する手法。例えば家のメタファーで社会の窓や社会の屋根といったいろいろな部分がある中で力を加えると、弱い部分に力が集中する、といったことが分かる。 #contectures
2012-02-21 21:30:27統計分布との違いは何か、という質問。北川「統計分布との違いは処理方法との違いに過ぎないが、それが大事。集める方法は統計的な方法にならざるを得ない。」東「いま集まる情報だけでも、こういう方法で可視化したらかなり社会的な意思決定に役立つのではないかと思う」 #contectures
2012-02-21 21:38:55北川「一般意志1.0と一般意志2.0は処理能力の違いだと思う。基本的には同じものなんだけれども、処理能力の違いで顕在化ができる」東「同意見。いまの可視化能力がまだ活かせていないというのが僕の議論。いまの技術だけでもかなりの積み上げができる」 #contectures
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