殺人は悪として描写するが、性犯罪は肯定的に描写して創作物の殺人描写と創作物の性犯罪描写は同一ではないと主張する表現規制論者

しお @sodium

こういう意見には必ず「ドラマの殺人はいいのか」みたいな反応がつくけれど、こういった「モラルに反する行為」の表現が現実に及ぼす影響については、「取り扱い方・対象層・現実でのその行為の位置付け」など多数の要素が関連してくるんですよね。 ↓ x.com/miho301407/sta…

美穂 @miho301407

尾田栄一郎さんが「ルフィが女湯を覗いたのは修学旅行のノリみたいなもの」と言い、石田純一さんも「女湯を覗くのはゲームみたいなもの」と言ってたけど男に裸を見られる、盗撮されるというのはそんなに軽いものじゃないんだよ 自分達が裸を見られても平気だからって女性まで同じだと思うな性犯罪者共 x.com/livedoornews/s…

2023-06-29 18:13:19

しお @sodium

まずは取り扱い方で、「その行為を紛れもない悪として扱っているか」ということ。 作品全般を通して、軽いこと・大したことないこと・楽しいこと・又は肯定的に描いていないか。 例えばコナンでは殺人は徹底的な悪として描かれており、どんな理由があってもコナンは殺人も自殺も肯定することはない。

しお @sodium

そして対象層。年齢制限までなくとも全般に子供向けか大人向けか。 子供と大人では影響度がかなり違ってくる。大人向けならフィクションとして現実と切り分けて鑑賞できても、子供はそれができないことが多い。 そして深夜以外のアニメや少年誌漫画は基本的には子供向けの前提で作られている。

しお @sodium

あとは真似やすさ。特に子供の場合、簡単に真似られそうなことは真似てしまう。大人でもそうかもしれない。 覗きと殺人の真似やすさの違いは言うまでもない。真似やすい行為ほど、表現による現実への影響は大きくなる。

しお @sodium

あとは現実がどうなっているかの問題。 現実で被害が多い犯罪を取り扱う場合は、特に注意だし、その行為の危険性が軽視されたり矮小化されている場合には、なお慎重さが必要。 でないと、表現の影響によりその軽視や矮小化をさらに加速させ、現実での被害を増やすことにつながる。

しお @sodium

ワンピースに限らず一昔前の少年漫画では覗きを「たいしたことない・軽い・楽しい」行為として描いてきたけど、「子供向けの媒体で、現実に被害が多く、現実でも矮小化されがち、かつ子供にも真似やすい性犯罪を、軽く楽しい行為として描く」のは当然現実への悪影響はあったと思いますね。

しお @sodium

というより、呂布さんはじめ、「男は風呂くらい覗いて当然」「悪いことだけど退学にするほどじゃない」という意見が男性を中心に多い、この現状事態が、そういった影響の結果でもあると思います。もちろんそれだけではないでしょうが、影響は小さくはないでしょう。

しお @sodium

で、そもそもなぜ、「子供向け媒体でそういう表現が許されてきたか」というと、「作者も編集者も、それを悪事だと認識してないから」なんですよ。 ルフィに罪もない人を殺させないし、悪質なイジメもさせないし、ましてそれらを「楽しいこと」として描かないですよね。

しお @sodium

「悪事を大したことない・軽い・楽しいこととしてやる」のは少年漫画では悪役なんですよ。 つまり「大人が悪いことだとわかってないから、子供にもそのように伝え、そう伝えられて育った子供も、悪いことだと理解できない大人になる」という再生産が行われてるわけです。 そこが大きな問題なんですよね

しお @sodium

大人向けなら「悪の魅力」「勧善懲悪じゃない世界」「人格破綻した主人公」もフィクションエンタメでは良いでしょう。 でも子供向け媒体では、少なくとも「悪事は紛れもない悪事だとわかるように表現する」ことは大事だと思います。 あと大人が先にちゃんとしないと。

しお @sodium

この問題は、本質的には「まず表現者側が、悪事を悪事だと認識しろ」という話なんです。 認識したうえで、それをどう描くかというのは表現の問題ですが、認識しないまま、子供達にそのまま垂れ流すのは、表現というより表現者側の倫理観の問題なんです。