しゃいん氏による、裁判官の給与と異動が統制(支配)の道具になっている件の説明

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しゃいん @shine_sann

TLにいいね♥を届けます。存在が法クラ流行語大賞2015動員賞受賞。法テラスは使えません。 アイコンは @haruhisky1 はるきち様よりお借りしました。 マストドン mstdn.jp/@shine_san

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しゃいん @shine_sann

国民のほとんどは、裁判官の手当とか勤務体制とか、転勤(異動)が裁判官の統制の道具として使われている事情なんて知らないと思うので、ツリーでちょっと解説しますね。 www3.nhk.or.jp/news/html/2024…

2024-04-16 19:01:58
リンク NHKニュース 現役の裁判官 異例の国を提訴へ“転勤による報酬減額は違憲” | NHK 【NHK】津地方裁判所の現役の裁判官が、地域手当の支給率に格差があるため転勤によって実質的に給与が減ったのは裁判官の報酬の減額を禁… 58 users 61
しゃいん @shine_sann

裁判官は、ひとつの場所にずーっと同じ人がいると癒着したり独立王国化してよくないことになるということで、頻繁に転勤(異動)します。裁判官は、通常、3年ごとに別の都道府県に異動になります。3年毎に強制全国転勤です。非常にハードです。裁判官同士が結婚すると基本遠距離です。

2024-04-16 19:01:59
しゃいん @shine_sann

一方、裁判官のお給料は、 ・基本給にあたる報酬 ・ボーナスにあたる期末・勤勉手当 ・初任給をよく見せるための初任給調整手当 ・扶養手当、住宅補助等 及び今回問題となっている、 ・地域手当 ・地域手当の異動保障や広域異動手当 で構成されます。

2024-04-16 19:01:59
しゃいん @shine_sann

地域手当とは、全国平均の物価や民間賃金と比べて都会は高く地方は低いので、その分を勤務地に応じて調整する手当です。 簡単に言うと、地方に飛ばされるとお賃金が減ります。 地域手当は基本給の3~20%なのでかなりの差です。3年毎に強制全国転勤の裁判官に地方勤務の悪夢度を上げる手当です。

2024-04-16 19:02:00
しゃいん @shine_sann

辞令1枚で来月から給料17%ダウンは流石に酷すぎるので、異動保障と広域異動手当というものが用意されています。端折ると、異動保障は、異動して1年間、高い方の地域手当が100%貰え、2年目は80%貰えます。広域異動手当は、60km以上遠方へ異動した場合、3年間賃金の5%、300km以上なら10%が貰えます。

2024-04-16 19:02:00
しゃいん @shine_sann

簡単に言うと、裁判官は地方に飛ばされると給料が減りますが、3年ごとの異動で都会と地方を行ったり来たりする場合は給料はそれほど下がらないわけです。ちなみに昔は3年間100%の異動保障がありました。露骨ですね。

2024-04-16 19:02:01
しゃいん @shine_sann

さて、この地域手当たちがなぜ裁判官の統制として使われているかというと、裁判官の給与は下げてはいけないと憲法で直接規定されているので、どんな無能でも減給は基本ないわけです。でも異動は裁判所当局が自由にできます。地方にも当然裁判官が必要なんであって別に減給じゃないわけです。建前上。

2024-04-16 19:02:01
しゃいん @shine_sann

なので、当局に都合のいい人間は地域手当の高い都会に、当局の気に食わない人間は地域手当の安い地方に飛ばすことで、単にドサ回りをさせたり地元から引き離すというだけでなく、賃金額に格差をつけることができるわけです。

2024-04-16 19:02:02
しゃいん @shine_sann

とはいえ裁判官というのは独立性の強い仕事なので、当局に反抗的な裁判官ばかり飛ばすと好き勝手しかねませんし、無能ばかり飛ばすと裁判が滞ります。お目付役も地方勤務する必要があります。そこで異動保障と広域異動手当で、3年ごとに都会に戻れば給料が下がりにくい仕組みを用意しているわけです。

2024-04-16 19:02:02
しゃいん @shine_sann

このように、人事と給与体系を組み合わせて、ちょっとした差で裁判官同士で出世コースとか窓際といったものを意識させて統制を図っているわけです。 せこい。 ただ、せこいばかりに、国民にこれが酷いと訴えかけてもあまり理解は得られない気がします。しょうもない話です。

2024-04-16 19:02:02