世界が僕を否定しても、僕は僕であることをあきらめない
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仮題:「セカイが僕を否定しても、僕は僕であることを諦めない」 近未来。大国間で、技術革新の競争を原因とした核戦争が勃発している。環境の悪化に対策するために、ある国で、精神転送とクローン技術を応用した、全身と精神まですべてを再生可能とする技術が開発されていた。だが敵国に攻撃される。
2012-01-10 21:24:00ヒロインは、博士号を持つ理系女子。ポニテ眼鏡。再生技術の主任研究者だったが、攻撃に巻き込まれて意識を失う。目覚めると、他の研究者は多くが死に、彼女は元いた場所とは遠く離れたジャングルの中にいた。そして彼女は気付いた。彼女自身が、一度死に、再生技術によって「再生された」ことに・・。
2012-01-10 21:26:44この技術は、金持ちが命を汚染に耐えて生き長らえさせるためのもの。巨大な利権産業。シェルターに隠れて無事だった「社長」は彼女に言う。この技術を完成させることができるのは君だけだと。愛する同僚の研究者が攻撃で死んでいた。再生技術はコストが非常に高く、必要性のない彼は復活させない社長。
2012-01-10 21:30:15舞台背景として、環境の汚染に晒された人類の遺伝子が徐々に劣化しつつある。その現象に対抗するために、人類は「オリジナルの遺伝子」を神格化し、それを堅持する道を選んだ。多大なコストを払って環境の汚染をレジストする試み。当該技術も含まれる。貧しい人間は差別され居住区を追われるのだった。
2012-01-10 21:32:11人類は、二分化する。遺伝子という根源となる情報を、汚染から守れる富裕層。そして、汚染されるままに遺伝子を劣化させていき、富裕層からはもはや人間として見られない貧困層。このアンチテーゼに、故人である主人公は反対していた。社長が彼をあえて復活させないのは、その対峙がうざかったからだ。
2012-01-10 21:33:49悲嘆するヒロイン。自らの研究を完成させることは人類を幸せにするのだろうかと。(彼女が再生される際に、主人公がこのプロジェクトに反対していたこと、クローン身体にも「意志」があることなど、社長にとって都合が悪い情報は削除されている)再生後の彼女も同じ疑問を持ち始めたことに気付く社長。
2012-01-10 21:37:21彼女を拘束し研究を強制しようとする社長。社長に隠れて主人公用の肉体を、イレギュラーな寄せ集めの材料で生成しておいたヒロイン。見付けてあった主人公の精神コアを、肉体に精神転送する。主人公、間一髪で「再生」される。社長の魔の手が迫る。逃げるヒロイン。主人公彼女を助ける。「どちら様?」
2012-01-10 21:40:14人格も豹変し、記憶もモザイク化した、別個の存在であるようでいて、それでいて確かにかつての彼でもあるような、曖昧な状態で主人公が再生されたことに驚くヒロイン。それでも、彼が勇敢さを発揮してその場を切り抜けたことで、研究所から脱出できることになる。その道中の問答が物語の見せ場となる。
2012-01-10 21:41:58正規の手順を踏まず、強引に生成した主人公の肉体は、合成物としての色彩が強く、人間と呼べるものではなかった。だが、精神転送された彼の精神コアは、紛れもなくかつての彼のものだったのだ。そのキメラ状態が原因で、まったく新たな特質を獲得した主人公。そのあまりの豹変ぶりにとまどうヒロイン。
2012-01-10 21:44:10ここで哲学的な問答が展開される。もとの彼を返して、と主人公に詰め寄るヒロイン。だが主人公は、かっこよく研究所を脱出し彼女を守りながらこう応える。お前も再生されたのだろう。もとのお前である保証は? 証拠はあるのか。その髪型も、眼鏡も、胸も、声色も性格も、本当のお前か? 確かなのか?
2012-01-10 21:46:01身体能力に優れた新しい肉体と、それを触媒として発生した新しい人格を得た主人公は、かつての彼と同じようにヒロインを愛し、守りながら、それまでの彼では決行できなかった計画を実行する。精神転送が行われる前の、クローン身体の状態の人間をいっせいに解放、彼らとともに貧困層の勢力に合流する。
2012-01-10 21:50:32研究所をめちゃくちゃにし、抜け出す直前に、主人公は社長のそばを通り過ぎる。因縁のふたりの交錯。復活した彼に恐れおののく社長。だが、主人公は彼を殺さずに去る。人間のオリジナルの遺伝子を神格化していた社長の側のイデオロギーは、主人公という亜人類の存在を逃がしたことで、破綻してしまう。
2012-01-10 21:52:48貧困層のスラムへと逃げ込む道中で、主人公とヒロインの哲学的ないちゃラブが展開される。結局、再生された後の主人公の特性もまた魅力的であり、かつての「彼」とはまったく異なっていたが、ヒロインは惹かれていくのだった。彼女自身も、技術的限界から、元の彼女とは異なっていることが暗示される。
2012-01-10 21:55:10存在としてのかたちが変わってもお互いを愛し合う二人。主人公というキメラと、再生技術の根幹を知る主任技師のヒロインを逃がして途方に暮れる社長。結果、貧困層にも汚染レジストの機会が与えられる。オリジナルの人間に固執する姿を嗤い、たとえ変容したとしてもそこに命がある限り尊いのだと説く。
2012-01-10 21:58:39テーゼが展開できたのであとはエピローグ。主人公とヒロイン、貧困層のスラムに到着。とびきりの情報があると持ち掛けて、うまくグループに入り込む。彼らの姿は追跡不可能になることが暗示される。ここで、主人公の遺伝子を検査した下っ端が、こいつ人間じゃない! と驚く様子が小ネタ的に挟まれる。
2012-01-10 22:00:14ふー、まとめ終わった。何だか、主人公とヒロインのいちゃラブ展開がメインの物語だから、プロットで書くと超つまらないみたいだな・・。w
2012-01-10 22:00:51セカイが僕を否定しても、僕は僕であることを諦めない http://t.co/7WUp7mw1 次回作のあらすじです。少しずつ作品の全体像が見えてきました。さっと書き上げてしまうかもしれません。11月の文学フリマで新刊として頒布することを想定してます。:) #同人誌 #創作 #小説
2012-01-10 22:08:31主人公が、ヒロインもまた元のヒロインではないのではないかと問いただす、とかひと言で書いたらそりゃつまらないですよ。w ここを、ずううううん、と、押井守の長回しシーンであるかのように、筆致でもって描写していくわけですからね。:)
2012-01-10 22:09:57人体再生で甦ったとして、元の自分なんですかね、ってことです、要は。SF的に面白いって意味では。舞台背景としては、放射能汚染ってのがあって、人間はオリジナルの人間でなければならない、変異者は人間じゃない、ってアンチテーゼがあって。そんなの悲しいから否定。「どんな命」にも価値がある。
2012-01-10 22:11:55そういうテーゼこそが、セカイが僕を否定しても、僕は僕であることを諦めない、という仮題に繋がっていくわけです。クローンであっても、ましてや人工的に作られたイノチであったとしても、そこに己がある限りそれは命なのです。つまり、命が命であることに講釈はいらないという金持ち批判の物語です。
2012-01-10 22:13:20分かりますかね。言っていることが。つまりは、今の社会世相を批判してるんですよ。ぷんぷん。僕の怒りが、悲しみが、分かりますか。同じ命でしょ。それなのに、現状では、人間である命と、そうでない命という区別がまかり通っているじゃないですか。そういう不条理に対する怒りを込めての物語ですよ。
2012-01-10 22:14:31極言すれば、命は、差別してはならない。生まれたからには、すべての命が光り輝くべきであるという、博愛の思想がそこにはあるのです。人が人を殺してはならない、人が人を支配してはならない、人が人を使役してはならない。人間の命はこれだけだ、という、区別など、この世にあってはならないのです。
2012-01-10 22:15:42↑ここまでが話を膨らませたあらすじ。
↓ここまでが最初の着想段階。
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