高橋けんじさんと藤田直哉さん +

昨年末の高橋けんじさんと藤田直哉さんのおはなしをまとめさせて頂きました。 前半は藤田直哉さんのひとり語りから始まり、 中盤は高橋けんじさんを交えてお二人のやりとり。 後半はいつにも増してうま味(うまあじ)のある藤田直哉さんをご堪能下さい。
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藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

キャリアや将来を考えて公開するな、と言われて公開していないこういうものが大量にあるんだが、そこで公開しないことにフラストレーションが異様に溜まってきている。公開してもなんもならんし数人が笑ってあとは怒られるだけなのはわかってるんだが、それをやらないで何をやるんだ、っていう

2011-12-28 02:53:04
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

来年は「倫理的」であるという縛りを外そうかと思う。「負い目」や「罪悪感」は逆に良くない。昔から書いている通り、「反倫理の倫理」の可能性を探っていこうかと思う。

2011-12-28 02:57:02
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

「倫理」や「正義」の問題点は、それが硬直してくると、この世の中に存在したり、人間存在が根本的に持っている邪悪さやだらしなさ、不道徳さ、悪辣さ、卑怯さ、惨めさ、カッコ悪さが「ない」かのように思わせてしまうという点にあって、そうなってしまうともう「悪」じゃないかという場合すらあって

2011-12-28 03:33:42
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

しかし、真の邪悪は、自分が「正義」をただ看板に出して己の邪悪さによって快楽を貪っていることを自覚しているので、そういう「真の邪悪」が「真に真の邪悪か」「偽の真の邪悪か」というところは難しいところで。

2011-12-28 03:35:41
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

「邪悪さ」の「快楽」、「邪悪さ」の「自由」というものも擁護しておかなければいけないのだけれど、「邪悪な邪悪」と「善なる邪悪」がある。それは「正義」がどれだけ「悪」に近付いているのかとの対抗関係の中で鑑みられるものだと思うけど。

2011-12-28 03:37:42
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

「正義=悪」の状態においては「善なる邪悪」が必要であり、しかしその「善なる邪悪」を悪用して「邪悪な邪悪」に転化させる人間には「正義」が必要なのだろう。しかし、その正義も「真面目な正義」か「邪悪な正義」か二種類ある。

2011-12-28 03:39:29
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

「不真面目な悪」が「善」であり「正義」になる局面があるというトリックスター的な逆説を踏まえた上で、そのような道化的な「不真面目な悪」が「善」であり「正義」であるかもしれない逆説を利用する「邪悪な邪悪」とは対抗しなくてはいけない。が、「邪悪な邪悪」に対抗する「正義」には快楽が存する

2011-12-28 03:44:06
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

問題は、「倫理」や「正義」や「悪」を相対化して用いているこの図式の中で、何が「よい」か何が「悪い」か、判断している「何か」の審級が(少なくとも僕には)存在しているということで、それがなんなのかがよくわからない。

2011-12-28 03:52:28
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

結局、僕は「面白いか面白くないか」しか最終審級に持っていないのかもしれない…… 「退屈こそ死に至る病である」とすれば、「面白い」ことこそが「究極善」であるという大前提の下に、「面白い」ことをするために「どれだけの酷いことをするのが可か」という倫理的次元が来る。

2011-12-28 03:57:58
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

「面白さ」の中には「硬直した倫理を破壊する」というのも含まれているから話がまた循環してくる(美学的にもそういう美学はある)。「面白さ」と「倫理」のどっちをどう取るか、ってのは、バランス、なんだろうが、このバランスの判断ってどう行うんだろうねぇ。

2011-12-28 04:03:58
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

しかし「退屈」というのは「邪悪」なものだから、その邪悪で無責任な「退屈さ」の食欲を満たす刺激を、如何に倫理的にアウトのラインにならないギリギリで、低い犠牲によって提供するかという「技法」こそが重要だ、と考えている。

2011-12-28 04:16:36
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita 藤田さんの中での認識では「正義は自分の存続のために常に邪悪を必要とする(時には自己証明のために求めさえする)」、「往々にして正義は、絶対的な邪悪と、存在意義のある悪を識別しない、出来ない」という事でよろしいのでしょうか?

2011-12-28 04:43:25
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@KENXY 「正義」が面白いためには「悪」にいて欲しい場合もあると思います。「絶対的な邪悪」と「存在意義のある悪」の区別というよりは、「正義自体が邪悪である」場合もあると考えていて、しかし「邪悪な正義」は面白いかもしれない、という認識です。

2011-12-28 16:15:28
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@KENXY 直接カオス*ラウンジの話にしてしまうと、以前chim↑pomさんとの比較で述べたことの繰り返しになるのですが、「面白さ(自由、可能性としての悪)」と「倫理」のバランスを考え、前者を最大化し後者を最小化する「技法」への配慮のなさ、稚拙さが僕の腹の立つポイントです

2011-12-28 16:18:12
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita 回答ありがとうございます。「法の正義は独善的正義に陥りやすく、一度解放されれば、少しでも悪とみなした物は、別け隔てなく清浄の炎で焼き尽くしかねない。」故に「権利者が法の場で」という言葉は最も正当な様で、実は他の二次著作物に及び滅するのが自然である。

2011-12-28 16:20:33
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita という説明を用いれば「なぜ、権利会社は簡単に動けないのか?」「法の場の争いに達する前に、最大限の制御を試みるべきか」を説明しやすいのかな、と思っていたものですから。

2011-12-28 16:22:43
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@KENXY 「法の正義」に対しては仰る通りなんですが、ネットで炎上させている側がよく揶揄される「正義の過剰」のケースも考えています。これも繰り返しですが「闇のアート勢力」(笑)は自身を「正義」と自称しないで「遊んでいる」と公言していたところが好感の持てるところだったかなと

2011-12-28 16:24:55
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@KENXY 権利会社の方々が他の二次創作の作家や創作そのものを尊重しているからこそ「法に訴える」という向こうの意見はそれ自体で暴力的である、ということですね。その辺りは、よくわかります。

2011-12-28 16:28:44
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita そうなんですよね。そこは「規約に則っている」というところが最大のポイントで。運営側等のルールの対称性を放棄した攻め方に対して、あくまでもルール内の対称性を維持して、相手の構造的欠陥を見抜きハンデ有りでも圧倒するという。

2011-12-28 16:29:51
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita 歴史的に見ても、芸術性や著作物に関する問題の救済を法に求めた結果は、より「文法を理解していない人々」の判断と介入になりますしねえ。もちろん、その介入はなければいけない要素なんですが、南極の話の主導権がシロクマに持っていかれかねないと言うか。

2011-12-28 16:33:25
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita

.@KENXY そうなんですよね。だから、「正義」「悪」の問題を仮に「どっちもどっち」だとして脇に置いたとしても、「マーケット」と「言説」の「(知的)ゲーム」が「アート」であると言ってはばからない相手を、正面から「(知的)ゲーム」でやっつけているその「試合」が面白いと言えるかなと

2011-12-28 16:35:24
高橋 けんじ @KENXY

そういった所をうまくまとめて「問題が起きたら、当人たちが法の場で決着すればいいじゃん」という正論の危険性と、簡単に発動できない無効性を説明できたらいいなあ。 うっうー!ζ(´▽`)ζ

2011-12-28 16:35:55
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita あ、私個人は最終的な落とし所として、「どっちもどっち」で共存できれば良いと思っているのです。法の清浄が全てを焼き尽くす事の無様さ同様に、異なる意見の完全排除は碌な結果になりませんから。そのあたりは藤田さんも遠からずと(勝手に)思っていますが。

2011-12-28 16:38:13
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita まあ、あまりに直球な悪口にしかならないので使わないようにしていますが、「共存しようにも、その程度の技術と言葉でリングに上がられても困るし、その挙句に対話拒否では、リング自体の存在意義が…。」という本音もありますが。(´▽`;)

2011-12-28 16:40:45
高橋 けんじ @KENXY

@naoya_fujita そんな感じで、自分の整理をするために、無礼にもまた藤田さんをシャドーボクシングの鏡にさせて頂いてしまいました。どうも、お付き合いありがとうございました。ヽ(´▽`)ノ

2011-12-28 16:44:43