【ほうかご百物語】妖怪についてつらつらと(2、3巻)
- Bredtn_1et
- 5510
- 1
- 0
- 0
ノウマ(野馬)は島根県の邑智郡日貫地方[1](石見地方[2])に伝わる妖怪で、一つ目で人を食う怪物だという[1][2]。…記述としてはこれだけ(汗)。
2012-04-23 23:12:51後者の『○○民俗学』(1巻4号)という感じの書物に情報が載っているのだろうけど、いかんせんこの略称だと書物名が確定しづらいので、未詳。
2012-04-23 23:13:05できればこれらの本をちゃんと読みたいのだけど…どちらも一行しか記述がないことを考えると、これ以上の情報があるとも考えづらいのだよなぁ…(汗)。
2012-04-23 23:13:52※作中との比較
その後に求道が一つ目の妖怪と取っ組み合っていたという記述がある。また、他の妖怪の中で取っ組み合いができるくらいの大きさで一つ目っぽい妖怪はいなさそうなので、消去法で求道が取っ組み合っていた相手がノウマだと推測できる。
2012-04-23 23:15:38※ゲドガキのバケモンについて
※文献を基にした概説メモ
参考文献は[1]『日本怪談集 妖怪篇』(今野 円輔編著、株式会社社会思想社、1981)、[2]『妖怪事典』(村上 健司著、毎日新聞社、2000)。
2012-07-16 16:33:56久保 清、橋浦 泰雄『五島民俗図誌』で報告された妖怪。ゲドガキとは長崎県南松浦郡岐宿町二本楠と玉之浦町字荒川の間にある場所の名前[2]。つまり「ゲドガキのバケモン」とは、ゲドガキという場所に出た化け物、という意味か。
2012-07-16 16:34:07昔、玉之浦中須に丑松という子供がいて、ある夜激しく泣いたので父親が「そんなに泣くとゲドガキのバケモンに食わすぞ」と叱ったところ、外から「そんならおれに食わせろ」と応じた。父親もこれには驚いて「これが一人前になったら食わせてやるぞ」とごまかした。
2012-07-16 16:34:12その後、丑松は一人前の若者になり、ある日福江から酒樽を一つ背負って帰る途中でゲドガキを通り掛かると、このバケモンが現れ「汝の父から汝は貰ったぞ」と言って襲い掛かってきた。格闘の末、バケモンが背後から酒樽を引っ張ったところ、そのからげ縄が切れたので助かった。
2012-07-16 16:34:18しかし再度のときはからげ縄が芋(あさ)綱だったために切れず、そのうちに樽が壊れてその酒で丑松が転んだため、ついに食われてしまった。バケモンはその夜、丑松の父親の家に行き、「お前の子を貰ったぞ」と告げたという[1][2]。
2012-07-16 16:34:25以上がゲドガキのバケモンの伝承のあらすじだが、要素としては夜泣きする子供を脅すための存在(いわゆるモモンガやガコゼのような系列)という部分が大きいか。一人の子供を執拗に狙ったり、同じシチュエーションを繰り返したりしてストーリーが立てられているけれど。
2012-07-16 16:34:31※作中との比較
『ほうかご百物語』3巻では妖怪軍団の中の一体として名前が語られている。が、元の伝承で姿かたちの言及がないためか特別焦点が当てられることはなかったようだ。先輩からちゃんと子供を脅かすための妖怪、という旨の部分は言及がなされているくらいか。流石は先輩。ということで以上。
2012-07-16 16:34:38※姿形の比較
ももんがあはももんがあと特定できるから良いとして、名前への言及がないのは、『ほうかご』3巻の本編中の描写を引用すると「一つ目の怪物」と「布を被ったゴリラのような妖怪」か…。まあ、呼び出されていた名前から推測するしかないわけだけど…前者はノウマだろうなぁ。後者はおそらく元興寺。
2012-01-16 18:46:07