続・ いまさらながら、SPEEDIについて

SPEEDIについて、私がこちらhttp://t.co/HvYhevRrのまとめで、「5000枚の想像図」「全体の傾向から」と書いている元になっている図について、情報と解釈を追記します。
2012-01-20 12:07:44まずは情報源です。
SPEEDIの計算結果は、
文部科学省
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_SPEEDI/
原子力安全委員会
http://www.nsc.go.jp/mext_speedi/index.html
原子力安全・保安院
http://www.nisa.meti.go.jp/earthquake/speedi/speedi_index.html
から、それぞれ公開されています。

SPEEDIの計算結果の情報は、文科省http://t.co/1Bz6v7n5 保安院http://t.co/VI8OanE5 委員会http://t.co/UpiTz0m3 でそれぞれ公開されています。文科省・委員会のものは計算日時で整理されているのでそれを参照します。
2012-01-20 12:13:28まずざざっとみて色んな図があることを確認します。

さて、シミュレーションとは別に、基本的な前提として、放射性物質は風下に流れること、そのため大量放出があった直後の風向きが重要であること、はまず確からしいと言えそうです。さて、公開されている予測図を「眺めて」、おおまかな傾向として言えそうなことを考えます。
2012-01-20 12:15:45
3月12日から16日までの図を見て、まず言えることは、「風向きはよく変わっている」ということです。5日間ずっと同じ方向に風が吹き続けるわけではない、というのは普通ですね。ということは、いつ(何日何時頃)大量の放出があったかによって、その後の放射性物質の分布が変わるということです。
2012-01-20 12:24:56と、いきなりですが寄り道。
ざざっとみることで、すでに、
「SPEEDIは正しく予測していた」とは言えない、
ということが分かります。

と、ここで、少し寄り道ですが、「SPEEDIは正しく予測していた」について。例えばこちらの図(PDF http://t.co/INS2yIP9) などを見ると、以後私たちが何度も見る線量地図(例 文科省 PDF http://t.co/b0hJj6x5)と似ています。
2012-01-20 12:34:39
ですが、例えばこちらの図(PDF http://t.co/1sp3eWD2)などは全然違う形です。どちらも放出量を仮定し、その時間にそれだけの放出があればどれだけの線量になったかを計算したものです。ですので、似ている形の図もある、だけでは「正しく予測していた」とは言えません。
2012-01-20 12:37:36
(さらに注釈。実際の線量分布には、放出時の風向きだけではなく、舞い上がったチリが上空を漂って最終的にいつ、どこに落ちたかで決まり、それには時間がかかることもあります。関東で21日に線量が上がったのは上空を漂っていたのが雨で落ちてきたからと考えられます)
2012-01-20 12:41:09
(とはいえ、SPEEDIの目的は「迅速」な避難指示に活かすためですから、ここでは大量放出後、直近の気象(主として風向き)が重要だということで話を進めます)
2012-01-20 12:42:36すみませんここで脱線。
元ツイートは入れませんが、、、
話を戻して。
ここからは、3月12日から行われた、
文科省のシミュレーションによる、
放射性物質の拡散の傾向を、時間軸にそってみていきます。

(ごほんごほんっ) で、あらためて12日から16日の絵をみてみましょう。文科省 http://t.co/1Bz6v7n5 12日:海向き、北向き、内陸向き と風向きが変わり、それに応じて線量分布予測も変わっています。13日:海向き、南東向き のときがあります。
2012-01-20 12:54:03
14日、3号機で爆発のあった日です。拡散のは南東向き、海向き、そして北西向き。注目すべきはこの日最後の図、14日11時~14時の「吸入による甲状腺被ばく等価線量」です。http://t.co/CQUnCWWD 放出量を「仮定」した計算ですが、後に実測された線量とよく似ています。
2012-01-20 13:02:42ここで補足。
すぐ上のツイートで「よく似ています」と書いたのは、
図の等線量線の形です。線量そのものではありません。

この図が重要だと思うのは、この日11時1分に3号機で爆発があったからです。その後の3時間の予測を示したこの図、そして同じファイルのその後12時間までの計算が、3号機爆発で放出された放射性物質の、爆発直後の分布に参考になります。
2012-01-20 13:29:40
しかし、繰り返しますが、この計算がされた時点(資料には書かれていません)では放出量が分からなかったので、放出核種・放出率を仮定して計算しています。そのため、これを爆発時点での予測として見ると、分布の傾向は参考になっても線量の大きさは実際とは大きく(何桁も)違う可能性があります。
2012-01-20 13:33:18
(注 計算がされた時点は資料には書かれていない、と書きましたが、同サイトの整理の仕方からみて、3月14日に計算されたものではあるようです。ですが3月14日の何時かは分かりません)
2012-01-20 13:34:52
3月15日。WSPEEDI-IIによる予測の計算結果(より広域です)も出ていますが、ここではSPEEDIに話を搾ります。朝に4号機の爆発があった日。この日の計算では、3月15日の午前は前日に続いて北西へ拡散。しかし午後には西、翌16日には海側に拡散の方向が変わります。
2012-01-20 13:40:17
3月16日。この日の計算では、3月15日朝~3月18日朝までの数字が出ています。16日以降は海向きに拡散の向きが変わっていることが分かります。
2012-01-20 13:43:39このあたりを書きながら、
あの数日間のことを思い出してドキドキしました。