FE聖戦・ヨハン考察

ファイアーエムブレム聖戦の系譜のキャラ、ヨハンについての考察。ネタキャラ扱いされがち(本人の台詞のセンスが原因だけど…)な彼の背景を掘り下げていたら思いのほか長文に…結果ヨハルヴァとの関係についての部分が薄くなってしまったのが多少心残り。
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C.K.アキヲ @CK_akiwo

よし、ではヨハンという人物について、私がその人物像をどう捉えてるか、あと余力があればそれに基づきCP的にはどんな組み合わせが考えついたかTLに垂れ流してみようと思います。いつものごとくクソ長文連投なので邪魔でしたらミュートやリムブロなどで 今回はこのタグ使ってみる #FE考察

2012-01-21 16:23:00
C.K.アキヲ @CK_akiwo

いつものごとく大回りの回り道で参る まず基本中の基本キャラ設定から確認 ヨハンはグランベル六公爵家の一つ、斧の聖戦士ネールの末裔であるドズル家の次男。当主でありイザーク王国の現国王たる父ダナンの下で、弟ヨハルヴァらとともにイザーク地方の統治・鎮撫にあたっている。 #FE考察

2012-01-21 16:29:39
C.K.アキヲ @CK_akiwo

家督と神器スワンチカは本国ドズル公家領を守る長兄ブリアンが継承する事が確定しており、既にスワンチカは兄の手に渡っている。イザーク王国は元は剣の聖戦士オードの一族が治める国だったが、約20年前の戦争でグランベル王国に滅ぼされ、ドズル公家が占領地の統治にあたっている #FE考察

2012-01-21 16:41:17
C.K.アキヲ @CK_akiwo

しかし旧イザーク王家は直系嫡男シャナン王子らを中心に長きに渡りグランベルの支配に抵抗しており、十数年前のシアルフィ公子シグルドの反乱軍の残党も勢力に加え力を増し、ドズル軍はろくに彼らを捕捉できていない。端的に言って統治に失敗している状況である。 #FE考察

2012-01-21 16:48:17
C.K.アキヲ @CK_akiwo

そんな状況下であろうことか、彼ヨハンと弟ヨハルヴァは、揃いも揃ってシャナン王子の反乱軍の少女剣士ラクチェ(もしくはラドネイ)に恋に落ちてしまっている。しかも両者揃ってそれを堂々と公言してはばからない、という有様である。グランベル側から見ると、何だこいつらという話である #FE考察

2012-01-21 16:55:07
C.K.アキヲ @CK_akiwo

弟ヨハルヴァはよく言えば真っ直ぐ、悪く言えば単純な男である。邪教ロプト教団が国政を壟断する本国グランベルに、そしてそれに意を唱えられぬ父ダナンに幻滅し、抑圧される現地人イザーク民衆に同情し、その正義感も手伝い、反乱軍に多分に同情的である。実にわかりやすい。 #FE考察

2012-01-21 17:00:59
C.K.アキヲ @CK_akiwo

一方彼ヨハンはどうか?彼を最も象徴するもの…それは独特の台詞のセンスである。彼ら兄弟は 先にラクチェまたはラドネイ(以降ラクチェに統一)で話しかけた方が味方に加わるが、その時のヨハンの台詞は…「おお、ラクチェ…ついに運命の時は来たれり」…頭打ったのかというレベルである #FE考察

2012-01-21 17:15:13
C.K.アキヲ @CK_akiwo

「ラクチェ…君の言葉は小鳥のさえずり 君の瞳は星のきらめき…」直ちに斧騎士など廃業して詩人になるべきである。一般に斧使いといえばガチムチの系譜なのがFE。父ダナンも祖父ランゴバルトも弟ヨハルヴァも例に漏れず脳筋の系譜である。それが彼ときたら、一体どうしてこうなった? #FE考察

2012-01-21 17:28:34
C.K.アキヲ @CK_akiwo

このズレた騎士道ぶり…恐らく、彼の言動が元としているのは…英雄譚。それも吟遊詩人が語る類の豪華絢爛装飾演出美辞麗句にまみれた英雄譚と思われる。彼は曲がりなりにも軍事政治の指導者的立場になるべき家に生まれ、そのような教育を受けているはずの人物。何故その彼が、このような #FE考察

2012-01-21 17:49:09
C.K.アキヲ @CK_akiwo

空想の世界に傾倒することとなったのか…彼の境遇・環境から読み解いてみよう。グランベル六公爵家はこの時代、乱の主導者シアルフィとそれに組したエッダ家は廃嫡、当初シアルフィ側に附いたユングウィは冷遇され、体制側の残る三公爵家の一つたるドズルはもっと隆盛を誇ってよいはず…が #FE考察

2012-01-21 17:55:18
C.K.アキヲ @CK_akiwo

…ケータイの電池的にも電車の乗車時間的にももう残り僅かなのに、ようやくここから本題という体たらくでござる…おわんだろかコレ (´・ω・`) 自分的にはノリノリなんだけど文章作成速度が追い付かない…

2012-01-21 18:06:02
C.K.アキヲ @CK_akiwo

…あと、誤解されそうだけど、ここまでだと一見キャラsageにしか見えませんが、いつもの調子でこっからひねって持ち上げる予定なのでファンの方ゆるしてちょ

2012-01-21 18:08:48
C.K.アキヲ @CK_akiwo

皇帝位にのし上がったヴェルトマー、そのヴェルトマーと婚姻関係にあり、また複雑な政治環境下にある北トラキア王国を曲がりなりに掌握するフリージ家と比較し、 彼の属するドズル家はイザークの安定的統治に失敗しており、結果治安維持のためにイザーク民衆に武力による多大な抑圧を強い #FE考察

2012-01-21 18:10:21
C.K.アキヲ @CK_akiwo

勢力的にも落ち目、民衆からの人気、評判も最悪。さらにそのドズル家中にあって、彼ヨハンの立ち位置は、嫡男ブリアン公子の影たる地位。さらに任地も本国グランベルから離され、辺境イザーク王国の一地方指揮官の立場に立たされている。落陽の中にありて傍流。 #FE考察

2012-01-21 18:12:49
C.K.アキヲ @CK_akiwo

そんな中でヨハンが何故空想じみた騎士道英雄譚に傾倒したか。…きっと、彼は、本当は、弟ヨハルヴァに勝るとも劣らぬ、強い正義感の持ち主だったのではないか、そして、その正義感を真っ直ぐ発露できぬ環境にあったが故に、正義の英雄たちの物語世界にその代償を求めたのではと思うのです #FE考察

2012-01-21 18:22:02
C.K.アキヲ @CK_akiwo

ヨハンの年齢描写は特にないが、外見から20前後と仮定しよう。彼の幼少期は、ドズル家がシグルドの乱で前当主ランゴバルトと多くの軍を失いながらも、長子ダナンを新当主に立て、ドズル公家旧領に加え、新領地イザークの運営にも乗り出した時期と重なる。 #FE考察

2012-01-23 23:22:23
C.K.アキヲ @CK_akiwo

多数の人材を失い、背景たる本国グランベルの国力も大きく削がれた状況で、イード砂漠という天然の障害で距離以上に隔てられたイザークの地を治めることはドズル家にとり大変な試練であったと考えられる。しかしグランベル最大の危機シグルドの乱は収束され、結果としての世代交代もあり #FE考察

2012-01-23 23:27:24
C.K.アキヲ @CK_akiwo

また多大な困難があるとはいえ、大幅な領地拡大、それに伴う「公国」から「王国」への昇格など、家中の士気は決して低くはなかったと思われる。言わば国の成長期。ヨハン少年も長じては立派な指導者となり家の為国の為に力を尽くしたい、と真っ直ぐな希望を抱きつつ成長したのではと考える #FE考察

2012-01-23 23:38:07
C.K.アキヲ @CK_akiwo

また「辺境の賊徒」イザークや「蛮族」ヴェルダンの侵略に始まる大陸全土を巻き込んだ大戦乱、それを収束せしめた新皇帝アルヴィスと皇后ディアドラの運命的な恋など、この時期の新生グランベル帝国には英雄譚の主題に事欠かず、少年ヨハンがそれらに触れる事は自然の成り行きと言えよう #FE考察

2012-01-23 23:47:56
C.K.アキヲ @CK_akiwo

しかしこの風向きは彼が青年期に差し掛かるにつれて様相を異にしていく。イザーク・トラキア・シレジア各地への拡大が概ね段落した時、かつて意気揚々であったグランベル人たちの目前に見えてきた現実は、価値観を違える異国の地を治めるということの困難さであり #FE考察

2012-01-23 23:59:45
C.K.アキヲ @CK_akiwo

急拡大に伴い内部に蓄積された国の歪みが、膨張によって覆い隠されていた亀裂が、停滞が訪れるとともに続々と表にあらわれ始める。その最たるものは帝室中枢深くにいつの間にか入り込み、そこから国家機構内部まで「感染」していた、かつて邪教と排斥・駆逐されたはずのロプト教団であるが #FE考察

2012-01-24 00:08:47
C.K.アキヲ @CK_akiwo

恐らく、それとは別の無定形の病巣も、人々の中に、国のあちこちに、広がり始めていた。後々、栄華を誇った帝国を滅亡へと追いやった遠因、それは「グランベルの正義」への疑念、である。 #FE考察

2012-01-24 00:19:25
C.K.アキヲ @CK_akiwo

かつて無邪気にアルヴィス皇帝に万歳を送った彼らグランベル人たちに、弾圧され抑圧されるイザーク、北トラキア、シレジアの民の怨唆の声を思い描けた者はどれくらいいただろうか…それら外地の統治が長引き、必然として現地反抗への暴力的弾圧が繰り返されるにつれ、 #FE考察

2012-01-24 00:36:20
C.K.アキヲ @CK_akiwo

当初は直接手を下す立場におかれた現地駐屯軍の兵士たちの間のみに留まっていたそれらの疑念も、時が経つにつれ、負傷療養や任地交代により帰国する者が増え、帰国者自身のみならず、変わってしまった父・兄弟・友人・知人らを目にすることとなった国内の民の間に広まっていくこととなる #FE考察

2012-01-24 00:46:36