「けいおん!」論争

映画研究者 大久保清朗氏(kiyoakiokubo)のWEB上での『映画 けいおん!』批評(http://d.hatena.ne.jp/SomeCameRunning/20111203)の内容について、Twitterで映画ブロガーk.onodera(kmovie)が批判をしたことに端を発した論争と反応のまとめ。
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小野寺系 @kmovie
「けいおん!」もそうだけど、大久保清朗さんのアニメ批評は的をはずしすぎてるよ。「輪るピングドラム」を語るときに、「銀河鉄道の夜」も「南極物語」まわりの考察も無視し、最近読んだ「虚無への供物」を持ち出してきて、誰か納得する人がいるのだろうか。分からないものは書かなきゃ良いのに。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie コメントありがとうございます。正面から作品に向き合わない、横やりを入れるような印象を持たれるのも仕方のないものだと思います。ひとつの見方として読み過ごして頂ければ。逆に、『けいおん!』でも『ピンドラ」でも何か興味深い考察がありましたら、ご教示下さい。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 大変無礼な書き方をしてしまい申し訳ございません。文筆のプロであり優れた教育者だと思っておりますので、あえて批判的な表現をしてしまいました。両作品の考察については、私も寡聞にして存じておりませんが、今後自身のブログなどで書きたいと思っております。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo また「ピンドラ」に関しては、ご自身で「まとまらない」と言及しておられたので、批判するのは勇み足だったと思っております。お目汚し失礼致しました。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 例えば、「けいおん!」は所謂オタク層をターゲットにした萌えアニメで、その作劇は、オタク層の視聴者の欲求に応えたものだという視点を無視したことに違和感を覚えた次第です。個人的には、最近のクリエイターがそういう安易な作品を作ることに憤りを覚えています。
@yukaring88
大久保清朗の、批判への対応の仕方がすごくスマートでかっこいい。本当の大人はこういう風に返すんですね。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 『けいおん!』の需要層を看過しているというご指摘は他の方からも頂きました。私は『けいおん!』を現象としてではなく作品として語りたかった。アニメが作品として成立するためには必ず受け手の欲望が考慮されているのですが、そうした欲望から作品を救い出したかったのです。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 表層的アプローチをとられたというのは分かっているつもりですが、「けいおん!」の最も特異な点は、「処女性の徹底防衛」であり、それが要請するルールに従い作劇が進行する以上、それへの言及を意図して避けつつ作品の本質に迫るということが可能とは私には思えません。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 処女性の徹底防衛! たしかに『けいおん!』で異性の恋愛が排除されているのですが、それがこの作品の「最も特異な点」でしょうか。『らき☆すた』や『日常』もさほど強調されていないと思うのですが。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 幾度ものお返事感謝致します。強調されてないというより、もうすでに、処女への脅威がタブー視され、独自進化した貞操コードの適用が常態化されています。去勢されたような男しか出てきませんし、少女の恋愛感情や性欲はロボトミー切除されてます。これこそ特異でしょう。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo それはやはり、キャラクターを商品として売る手段に他ならず、自然なドラマづくりを犠牲にしてまで、コードを堅持することが優先されているのは明白だと思います。作り手は、どちらかを選べと命令されれば、迷わず「本質ではない方」のドラマ部分を切り捨てるでしょう。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 無論、「赤毛のアン」にそのような不自然な縛りはありません。もともとの志が違っているのだと思います。「けいおん!」の、購買層にひたすら都合の良いような媚の売り方が、ドラマ部分にまで影響を与えているのを鑑みると、同列に並べられる作品ではないと思っています。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie こちらこそ何度もお返事頂けて恐縮です。もっともなご意見だと思います。『けいおん!』が、キャラクタービジネスによってさまざまな制約を受けていることは確かだと思いますし、またあの「けいおん!」の物語が「自然なドラマづくり」とは言いがたいというご意見にも同意します。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie ただアニメにおいて、ハリウッドのヘイズ・コードのような「独自進化した貞操コード」なるものがあるとして、必ずしもそうした制約が『けいおん!』にマイナスに作用してはいないと思うのです。むしろそうした制約を逆手にとって、きわめて洗練した表現に行き着いたように思います。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 一例を挙げるなら、アニメオリジナルシナリオである第1期番外編の「冬の日!」の律ちゃんです。澪がポストに入れた歌詞をラブレターと勘違いして、こっそり前髪をおろして恥じらう姿は「萌え」を想定してるでしょうが、同時に「少女の恋愛感情」を見事に表現していると思うのです。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 『赤毛のアン』について付け足すと、そもそも女の子のおしゃべりがえんえん続き、アニメらしい飛躍や運動にとぼしく、実写向きの題材をアニメ化することそのものが「不自然な縛り」だと思います。一部のファンを意識して作品作りをする点はどちらも変わらないのではないかと思います。
永瀬恭一 @nagasek
あと @kiyoakiokubo 氏が展開してる @maeda_yoshitaka 氏とのピングドラム論争、 @kmovie 氏とのけいおん!論争は面白い。対立する立場間でこれだけ喚起的な議論がされるのはtwitterでは珍しいのではないか。
永瀬恭一 @nagasek
僕はピングドラムについては比較的 @kiyoakiokubo 氏よりの見方、けいおん!に関してはやや @kmovie 氏的な感想なのだが、いずれにせよ両方の作品を再見したくなる意見交換で、興味ある人は是非議論を追ってみてほしい。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo 作品の中で、世界や人間の本質・真実を描こうとする作り手の姿勢に私は共感します。「赤毛のアン」の慎ましさは、他から要請された縛りでなく意図された結果だと思いますし、一部ファンを相手にしてる印象も受けません。普遍的価値観が作品に息づいていると思っています。
小野寺系 @kmovie
@kiyoakiokubo かつてヘイズ・コードやロマンポルノの制約がありながら本質を描き得た作品というのは、制約を反動、または逆手に利用する姿勢が可能にしたと思います。ご指摘の律っちゃんの描写に私は胸を打たれないのですが、「けいおん!」にはそこまでの覚悟や意思を感じないのです。
@yukaring88
@kmovie 意見が違うことばかりを主張しても仕方ないのでは?何か新しい作品のみかた、気付けなかった細部を提示する評論文を、大久保さんと同じように発表してみてはいかかがですか。
小野寺系 @kmovie
@yukaring88 はじめまして。ご存知ないかと思いますが、私もブログをやっておりまして、個人的な優先事項を片付けたら、早いうちに「けいおん!」については書くつもりです。そのことは大久保さんにもすでにお伝えしております。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 「一部ファンを相手にしてる印象」を受けるかどうか、「覚悟や意志」がある(という印象を持つ)かどうか、という印象論となると、どうしても議論が抽象的になってしまい、このままだと、たとえば「冬の日!」に胸を打たれた/打たれない、とお互いの立場の固持になってしまいます。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie ご理解頂きたいのですが『けいおん!』と『赤毛のアン!』では時代と場所から主人公の性格までさまざまな相違があり、それゆえ見たときの印象も違うことは承知しております。
大久保清朗 Kiyoaki Okubo @kiyoakiokubo
@kmovie 当たり前だと思われるでしょうが、批評でなすべきは、「印象」を単純になぞることではなく、ときに多少強引な操作をしてでも、その作品の見過ごされがちな細部から思いがけないものを発見し、それを提示することです。「隠すこと」を通し『けいおん!』を論じたのもそのためです。
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コメント

間を埋める子 @Iiboshi3 2012年1月25日
RT @yukaring88: 大久保清朗の、批判への対応の仕方がすごくスマートでかっこいい。本当の大人はこういう風に返すんですね。
だこば壱郎 @dkv01 2012年1月26日
これって論争と言えるのかな。
いかれるまぐろうさぎ @miruna 2012年1月26日
セルフまとめは例外なく残念ですね!
過ごし砦の三住人 @uasi 2012年2月2日
@kmovie 氏の批評読んだ。乱暴にまとめると「恋愛感情を除去した女子高生を描いたオタク向け作品に真の芸術性はない」という主張。 @kiyoakiokubo 氏はオタク向けのルールを受け入れたうえで作品を評価している。土俵が違うというか、論争ではなく交通事故のような。
過ごし砦の三住人 @uasi 2012年2月2日
日常の中に「秘密の花園」を埋め込むことのグロテスクさは理解できる。が、それをもって花園の花を愛でることそのものを否定するのは乱暴。花の愛で方を知らない人が言うのなら尚更。
Ignition @tori_555 2012年2月2日
自分で喧嘩ふっかけてきて、その様子を自分でまとめるとかどんだけ自己顕示欲の塊なんだこのまとめ人は
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月3日
恋愛がらみがメインキャラで描かれてない(いや、百合クラスタの人は違う解釈してそうだけど、オフィシャルの設定上は恋愛感情では無いと俺は思ってる)事を「処女性の徹底防衛」の為と読むのがよく分からないんだよなあ。何度も目にするけど。日常ネタを楽しむ作品なら恋愛要素とかノイズでしかないわけで、そりゃ排除するんじゃないのかなあとしか。
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月3日
オタ向け4コマ漫画としてはあずまんが大王がメジャーだろうけど、アレ萌えとかそっちを追求した物という気がしないんだよなあ。それでもやはり恋愛要素は排除されてるわけで。刑事物で裁判を描かない、法廷物で容疑者を捕まえる過程を描かないのと同じじゃあるまいか。
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月3日
逆に恋愛だとかドロドロしたものが見たけりゃ恋愛小説なり漫画なり読むしねえ。正直映画版けいおんに対して「ベタベタしすぎで気持ち悪いなあ」程度は思ったんでこれは信者による意見というわけではない、と思う。
モスクワ @wawawama 2012年2月3日
自然ってなんだ?リアリティーとはなんだろう?人間の本質・真実とはなんだろう?そこに人間が描かれているかどうか、がすなわち作品の評価となるのだろうか?違うんじゃないかな
紙魚 @silver_fishes 2012年2月3日
女性向けで男どもが仲もよさそうにいろいろやってる、というような作品だと恋愛要素はどうなるんだろう。登場キャラの彼女が話に割りこんできて、とかやってるんだろうか。
紙魚 @silver_fishes 2012年2月3日
“自然なドラマづくりを犠牲”といわれても、そんなに自然がいいならチューニングされたフィクション世界なんか見てどうする、という話だし。普通のユーザーにとっては「自然さがないことで面白さが損なわれる場合」以外では自然さなんか知ったこっちゃない(だからフィクションという嘘話を好む)んだけども。
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月4日
無論その評論への反応は「この物語は日常を描いている」「日常じゃないだろ『作られた』日常だろ」という話なのでそれは大変理解できるし、いわゆる「処女厨」への忌避感も大変よくわかるんですけどね。(特に声優叩く手合いやら本を破ってアップするようなのは)ただ恋愛要素の排除の理由をそれのみに求める事や、作品に必要な要素のみを抽出して作るのを明確な「欠点」として捉えるのがどうかと思っただけで。
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月4日
んでブログの方の「閉塞感」という言葉の辺り。創作物愛好の傾向としての処女厨に「作品のバリエーションを狭める事はあれど広げる方向には作用しない」という想いがあるのだろうなあと思うのですが、これも大変よく分かります。ただ、そちら流れるという事は他の購買力が少ないという事もあるはずで実際アニメ市場が拡大したと云うような話は聞かず、そっちで延命しているという事情もあると思うんですよね。
妖怪腐れ外道 @kusare_gedou 2012年2月4日
ですからまあ、萌え系のユーザーや作り手に責任を求められるかというと、それは違うと思うんです。俺もアニオタ保守本流の人あたりと好みは近いっぽいんですけどね('A`)
あかさたな @emesh 2012年11月16日
かなり古いまとめだけど一つだけ。オタクは後出しじゃんけんを極度に嫌うけど、処女かどうかは意外と気にしない。後出しで非処女とか言うから嫌われるってだけ。もしハーレムと思わせて「実は百合でした」とかやったらかなり大荒れすると思う。
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