アブストメモ(2011年12月)
苦味はサバイバルと関係するよという研究。苦味を感じていると、サバイバル関連の語彙に対する反応が速く、サバイバル関係のシナリオでの偶発記憶成績が高く、時間割引率が大きくなる。/ Bitter struggle for survival http://t.co/vfSrA6rd
2011-12-19 00:11:08結婚生活や子育てにおける満足度を高く保つには、互いの問題解決行動やサポート行動だけでは不十分で、結婚初期に中程度のストレスイベントを乗り越えた経験も必要だよという研究。/ Stress Resilience in Early… http://t.co/XHcj4G09
2011-12-19 01:07:30小学校時代は,ソシオメトリックな人気(実際に他者から好かれてるかどうか)も認知された人気(他の同級生から人気者と思われてるかどうか)も攻撃行動と負の相関がある。ミドルスクールに入る頃から,前者は負の相関のままなのに,後者は攻撃行動と正の相関を持ち始める,らしい。
2011-12-20 17:15:56つまりミドルスクールで何が起こってるかというと,他の同級生から人気者だと思われている人は攻撃的(おそらく下位ステータスの人を対象にしている)なんだけど,そういう攻撃的な人は“実際には”他者からあまり好かれていない,でもみんな「『人気者だ』と思っている」ということだね。
2011-12-20 17:18:42たぶん,途中で「人気者」の中身が変わるってことなんだろうな。小学校時代は本当に周りから好かれている人が「人気者」と認知されてるけど,ミドルスクールからは洗練されていて周囲に対して支配的にふるまえる人が「人気者」と認知される。この差は(進化的に)何を意味するんだろう?確かに面白い。
2011-12-20 17:22:06思春期の恋愛関係。年齢に伴って,恋人とつきあう期間は長く (Carver et al., 2003),恋人間の独立性と親密さはともに高くなる (Furman & Buhrmester, 1992; Laursen & Williams, 1997)。
2011-12-20 18:42:53人間関係において独立性と親密さが背反ではない,しかも両者年齢に伴って高くなる,ってのは面白いな。そして実感に合ってる。
2011-12-20 18:45:18そうか,さっきの話,相互独立と相互協調に当てはまれば面白くなるんだ。相互の独立性は親密さの低下を意味しない。これは @Yuji_tweet くんの専門だった。なるほど。 #疲れて適当なことを言っています
2011-12-20 19:21:49女子にとって,思春期初期に異性と恋愛関係(おそらく性関係を含む)を持つのは鬱症状と関連するが,プラトニックな恋愛では関連が見られない (Compian et al., 2004)。因果関係は謎。
2011-12-20 19:33:33思春期には,恋人の有無だけでなく,恋人が人気者かどうかが本人のステータスを変動させる (Brown, 1999; Pawlby et al., 1997)。うわぁ,確かにそうかもしれんけど,シビアな結論をあっさりと…。
2011-12-20 19:38:40苛られていても友達がいればネガティヴな影響が小さく済む (Hodges et al., 1997)。友人から受け入れられていれば,早すぎる恋愛関係(おそらく性関係を含む)のネガティヴな側面を抑制することができる (Brendgen et al., 2002)。友達はバッファだ。
2011-12-20 20:15:58あ,しまった。今日のツイートのほとんどは Furman, McDunn, & Young 2008 The role of peer and romantic relationships in adolescent affective development からの引用です。
2011-12-20 20:17:43次の章へ。ちなみに今日読んでるのは本の一部。元の本は Allen and Sheeber 2008 Adolescent Emotional Development and the Emergence of Depressive Disorders です。(今更びくびく)
2011-12-20 21:05:30思春期には,友人たちと「つながっていること」,友人から「受け容れられていること」が大事で,友人関係は社会的,感情的発達を促す。これは逆に,友人からの排斥やいじめがストレッサーになりうることを示唆する。 La Greca, Davila, & Siegel 2008 p. 319
2011-12-20 21:24:09今日の章は昨日と同じ本の第17章。La Greca, Davila, & Siegel 2008 Peer relations, friendship, and romantic relationships です。
2011-12-21 10:36:27子ども時代の排斥経験は思春期の鬱症状を予測する (Coie et al. 1992; Kupersmidt & Patterson 1991)。反対に,鬱症状も数ヶ月後の被排斥を予測する (Vernberg 1990; Little & Garber 1995)。
2011-12-21 10:40:07友人からの排斥と鬱感情の関係を媒介するものは何か?1)性別。鬱症状→排斥は女子で顕著 (Kupersmidt & Patterson 1991; Lopez & DyBois 2005; Connolly et al. 1992; Baker et al. 1996)。
2011-12-21 10:43:522)考え方。社会的ステータスを重視しない子の場合には,排斥→鬱症状が生じにくい (Prinstein & Aikins 2004)。3)状況。実際に大変な状況を経験している子なら,鬱でも思いやりをもって接してもらえ,排斥されにくい (Little & Garber 1995)。
2011-12-21 10:48:424)自己認知。実際の苛め経験と,排斥"認知"は両方鬱症状を予測する (Lopez & Dubois 2005)。友人が評価した子ども時代の受容度は7年後の鬱症状を予測しないが,本人の受容度”認知”は予測する (Kistner et al. 1999)。
2011-12-21 10:54:34健常対照群の子と比べ,躁鬱病の子では友人がいない可能性が高いが,ADHDの子では差はない (Geller et al 2000)。ADHDとは異なる,躁鬱病特異的な社会的スキルの欠如が友人関係の問題を引き起こしている可能性がある。この分野はまだ研究が少ない。
2011-12-21 12:56:39友人の鬱情動は,11ヶ月後の本人の鬱情動の増加を予測する (Stevens & Prinstein 2005)。これは鬱の伝染 contagion と呼ばれている。
2011-12-21 14:17:05思春期初期の女子では,規範的な恋愛行動(いちゃつく,キス)程度でさえ鬱症状と関連する (Steinberg & Davila 2008)。一方,大人では逆に,恋愛(おそらく性関係を含む)はそうした症状の少なさと関連する (Umberson & Williams 1999)。
2011-12-21 14:30:23早期に恋愛を始めた子は同年代友人との社会的インタラクションを減らす,または失うのかもしれない (Zimmer-Gembeck 1999)。実際,同性友人から受け容れられていない思春期初期の子において,恋愛と低自尊心が最も強く関連する (Brendgen et al. 2002)。
2011-12-21 14:40:33特定の研究はないけど,家族や友人から十分なサポートを得ていない子ほど,早い年齢から恋愛関係を求めるのかもしれない。 La Greca et al. 2008 p.327
2011-12-21 14:44:36のめり込み型の人間関係を持つタイプは,恋愛が鬱と結びつきやすい (Davia et al. 2004)。のめり込み型は愛情に飢えており,拒否に怯えている (Collins & Read 1990)。
2011-12-21 14:50:14