「後期クイーン的問題を正面突破せよ」に刺激され、少しつぶやいてみる。

「後期クイーン的問題を正面突破せよ」(http://togetter.com/li/247954)には色々考えさせられた。刺激を受けて「後期クイーン的問題」を自分なりに、なるべく簡潔に解析してみました(正面突破はできませんでしたが…)。 皆様の思考の「ヒント」ぐらいにはなりますでしょうか?
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じねん @jinensai

(こく1)「後期クイーン的問題を正面突破せよ」(http://t.co/FJ08lxAR)に刺激され、少しつぶやいてみる。

2012-01-28 01:20:17
じねん @jinensai

(こく2)「後期クイーン的問題」については以下の2点を参照。(Wikipediaから)1.「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できないこと」2.「作中で探偵が神であるかの様に振るまい、登場人物の運命を決定することについての是非」

2012-01-28 01:20:38
じねん @jinensai

(こく3)論旨を簡潔にするため、先日まとめた『「本格ミステリ」を論ずる前に「ミステリ」を論じよう』(http://t.co/UHDIZOup)を敷衍させて頂く(一読願えれば幸い)。要は「作り手」と「受け手」の関係性から述べさせて頂きたいのだ。

2012-01-28 01:20:54
じねん @jinensai

(こく4)「読み終えても「終わらない」探偵小説の無底性」という笠井氏の指摘は頷ける。私はミステリを『作り手と受け手による主客のやりとりのまにまに生ずる「所作」の空間そのもの』と捉えている。「結末」で物語が終わるわけではない。「棋譜」を元に「感想戦」も一興だろう。

2012-01-28 01:21:13
じねん @jinensai

(こく5)むしろ読書というリアルタイムな「思考する場」での「作り手」と「受け手」のやり取り自体がミステリの「本質」ではないのだろうか(これは「本質幻想」ではないよね?氷川さん)。

2012-01-28 01:21:31
じねん @jinensai

(こく6)「後期クイーン的問題」を正面突破することにはならないのだが(むしろ搦め手突破)、やはり問題となるのは「ミステリ」とは何かという根本視点の欠如。一足飛びに「本格ミステリ」とは何かを論じるから土台が液状化してしまいがちになる。

2012-01-28 01:21:51
じねん @jinensai

(こく7)私はミステリを『不明・不詳なモノ・コトが明らかになっていく「動的過程」を手段ではなく目的とする物語』とも考えているわけだが、これは即ち解明されてゆく過程自体が「目的」であり、結末を導き出すための「手段」ではないということを示す。

2012-01-28 01:22:09
じねん @jinensai

(こく8)では「結末」は重要ではないのかという問いには(4)でも触れた笠井氏の指摘で応えられると思う。

2012-01-28 01:22:23
じねん @jinensai

(こく9)従って「後期クイーン的問題」の1.「作中で探偵が最終的に提示した解決が、本当に真の解決かどうか作中では証明できないこと」については「証明できない」ことは「瑕疵」ではないと、むしろ断言したい。その解決を導く「過程」こそ真に評価されるべきことなのだ。

2012-01-28 01:22:39
じねん @jinensai

(こく10)2.「作中で探偵が神であるかの様に振るまい、登場人物の運命を決定することについての是非」については、作者が茶室で出してきた「結末」という茶碗に満たされた一服の茶を読者である「あなた」は如何に受け取るかという「所作」をむしろ問われている。

2012-01-28 01:22:57
じねん @jinensai

(こく11)『(略)「本格」を野球に例えたツイート(備忘的まとめ)(http://t.co/7BqVVIDG)』でもつぶやきましたが、「本格」の場合、読者が打席に立てるのが醍醐味だが、スタンドから名探偵(やレギュラー)の活躍を応援するのもアリだと考えている。

2012-01-28 01:23:16
じねん @jinensai

(こく12)つまり「2.」は、実は作者(作り手)の問題ではなく、読者(受け手)がどのように振る舞うのかという問題ではないのか? 一本調子に打席に立つばかりでも、スタンドでビール飲みながら観戦(時には野次を飛ばしながら)するばかりでもなく、柔軟なアジャストこそ肝要。

2012-01-28 01:23:34
じねん @jinensai

(こく13)ぶっちゃけ「1.」は「それは事実そうだが、それで評価を左右するのは早計」2.は「その問題は、一旦作り手から離れて受け手で考えてみよう」というのが、私の(今現在の)提案です。

2012-01-28 01:23:54