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王様の訳書近刊!

ロベール・カステル著/前川真行訳『社会問題の変容』(ナカニシヤ出版)の訳者自身による「宣伝の概念を転換する画期的所業」(ushiro)。
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ushiro teruhito @usrtrt

でも、いい本なんだよ☆

2012-02-12 13:18:14
ねずみ王様 @yeuxqui

@ustht 負債については後書きにあるはず。

2012-02-12 13:18:20
ねずみ王様 @yeuxqui

いい本であるだけに、たいへん申し訳ないのないことにならなければよいという風に思っております。

2012-02-12 13:19:14
ushiro teruhito @usrtrt

謎とサスペンスに満ちたロベール・カステル著「社会問題の変容」絶賛予約受付中

2012-02-12 13:20:10
nabeso @nabeso

社会問題はスリル・ショック・サスペンス RT @ustht: 謎とサスペンスに満ちたロベール・カステル著「社会問題の変容」絶賛予約受付中

2012-02-12 13:52:31
ねずみ王様 @yeuxqui

あとドアノーは80年代、DATAR(国土整備地方振興庁)に依頼されて、郊外団地群をカラー写真に収めている。短いものだが、彼自身の文章を日本語で読むことができる。 http://t.co/8Rf1UIgt

2012-02-12 15:45:59
ねずみ王様 @yeuxqui

それはDARARが80年代のフランスの風景を記録に収めるというプロジェクトの一貫なんだけど、けっきょく24人の写真家がそれぞれのフランスを写真に残している。いまを歴史的に見るということは、こうした写真と文章の連携によっていっそう効果的なものになるような気もするんだ。

2012-02-12 15:58:54
ねずみ王様 @yeuxqui

ドアノーが撮った写真はいわゆる「風俗」なのだけれど、今和次郎なんかもそうだったけど、非常に長いスパンでの変化を歴史として理解したいという試みがあって、絵や写真を利用するというのはそうしたもののうちのひとつでもある。じつは数量史というのもそういう関心で行われる場合がある。

2012-02-12 16:01:06
ねずみ王様 @yeuxqui

最初にカステルが、エピグラフを引いているけれど、そのなかにフェルナン・ブローデルの文章があるのは偶然じゃあない。アナール学派というのは、ちょっと誤解されているところがあるのだけれど、じつは人口移動や、交易量なんかをたんねんに追いかける数量(経済)史というのも大きな柱のひとつだ。

2012-02-12 16:02:53
ねずみ王様 @yeuxqui

政治史偏重からの脱却というスローガンと、日本でのイメージの細々した風俗史というのは、そういうところでつながっている。つまりタイムスケールの異なる変動に注目するということ。政治の変化はすぐに可視的になるけど、人口や貨幣や風俗は、変化の時間単位やその範囲が異なる。

2012-02-12 16:06:08
ねずみ王様 @yeuxqui

カステルの本は別の側面から見ると、賃金労働ー他人に金をもらい命令されて(=雇用されて)働くという生存のあり方(=生活)を、こうした長いタイムスパンでの変化のなかにおさめて、そこから現在(カステルにとっては80〜90年代)を理解しようという試みでもある。

2012-02-12 16:08:00
ねずみ王様 @yeuxqui

昔風にいうと下部構造に注目しているという風にもいえる。(もちろんそれはドアノーの写真に写ってしまっているようなものを含めての下部構造というぐらいに取ってもらわないといけないけど。)たぶんそういうことを90年代半ばの段階で行った書物です。 http://t.co/ghFKUwQI

2012-02-12 16:12:09
ねずみ王様 @yeuxqui

昔レッシグが書いていたが、コモンズの性格で重要なことは、その利用・享受が無差別に行われるという点にある。あるイベントが発生すれば、それによって自動的に利用資格が満たされるという点。保険の場合は加入と掛け金の支払いは必要であるが、それさえ満たせばあとは後は何も問われないというのは

2012-02-13 10:01:32
ねずみ王様 @yeuxqui

私は非常に重要なことであると思う。つまり事故災害や加齢(による労働困難)というイベントの発生とともに自動的に受給資格が満たされることは保険というシステムの重要な要素であるように思われる。これは多かれ少なかれ、インフラ一般に観察される性格でもあって、だからこそその弊害が観察される

2012-02-13 10:04:19
ねずみ王様 @yeuxqui

とともに(フリーライダー問題)、それがゆえに公的機関の介入が正当化されるような問題ではないのかとも思う。この利用の無差別性はベーシック・インカム(BI)論者がよく強調する点であるが、それはかならずしもBIに限ったことではないと思う(もちろんもっとも先鋭的であることは認める)。

2012-02-13 10:07:19
ねずみ王様 @yeuxqui

受給資格の厳密な査定(劣等処遇の原則)は生活保護など、社会保険などの連帯原理とは別に、いわゆる扶助(セーフティ・ネット)にほとんど有史以来、ずっとつきまとってきた性格であって、わたしはこのふたつを混ぜることには慎重であったほうがよいと考えている。

2012-02-13 10:12:00
ねずみ王様 @yeuxqui

もちろんそれは社会保険のシステムがもっぱら賃金=雇用労働者、つまり他者の命令によって労働するという境遇に人びとを念頭に成立したものであることは注意を要することだが、だからこそ、それには十分な雇用創出のためのマクロ経済政策と、再分配と公共サービスの原資のための、累進的税制がセット

2012-02-13 10:14:52
ねずみ王様 @yeuxqui

セットになっているともいえる。

2012-02-13 10:16:17
ねずみ王様 @yeuxqui

このことを強調すると、資産の多寡を受給の条件に含めて考えるならば(たとえば資産保有者の年金受給資格停止)、じつはそのことにとどまらない問題が出てくる。その線をどこで引くかというのが十九世紀以来の大問題であったということで、低く設定すれば、ほとんど生活保護に近づくことになるし、

2012-02-13 10:19:32
ねずみ王様 @yeuxqui

もうひとつは、自営業など、他者の命令の下で労働しない、非賃金労働者をどうするのかという問題もあわせて考えねばならないことになる。いずれにせよ社会保険の適用範囲を広げてゆくのか、生活保護のような扶助の範囲を広げてカバーするのかという論点があることは意識しておいたほうがよくはないか。

2012-02-13 10:23:22
ねずみ王様 @yeuxqui

もちろん、もちろん自由主義的にはこちらのセーフティ・ネット・オンリーのほうが望ましいということになるので、これはどちらが、原理的によいというものではなく、政治的な選択になるのではないかと思う。わたしは分厚い中産階級の存在を望ましいと考えているオールド・ファッションな人間である。

2012-02-13 10:24:48
ねずみ王様 @yeuxqui

クルーグマンがこの「お金と道徳」で語っていることも、まったく無縁ではない。ごく素朴にいって、19世紀フランスは社会保障の代わりに道徳で制御しようとした社会だと言ってもいい。19世紀の貧困問題の当時における「新しさ」は、量的な問題以上に、それが道徳の低下を持たしている(家族の破壊)

2012-02-13 10:29:34
ねずみ王様 @yeuxqui

と考えられていた。つまり問題はこうなる。社会の安定に必要なコストを伝統的家族秩序という市場「外」的な要因に託していたが、人口移動などで、ひとたびそれが不安定化した場合、伝統的家族秩序のようなもの(家父長制)を人為的に(教育で)再構成できるのかどうか、しかも安上がりに、ということ。

2012-02-13 10:32:01
ねずみ王様 @yeuxqui

@mnaoto ところで連続ツイートで忙しかったので申し遅れましたが、ありがとうございます。

2012-02-14 17:34:35
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