「生物濃縮」の定義について

チーム中川の「セシウムはほぼ生物濃縮しません」発言と補遺から派生した、「生物濃縮」という語の定義についての議論。 五味馨氏は「生物濃縮が1000倍以上というのは慣例として妥当では」という旨の発言したところ、奥山雄大氏から「私の感覚からは大きくずれている」という旨の指摘がありました。 このズレは目指すところの違い、環境から人間への影響を考察するのか、環境自体を科学的に考察するのかの違いではないか、と五味氏がまとめています。 続きを読む
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五味馨 @keigomi29

といっても実際に問題なのは漁獲された水産物の汚染水準と、それによって起こりうる被曝量・健康リスクですから、大事なのは測定と流通管理であって、「(生物)濃縮するかどうか」は間接的な意味しかないのですが、まぁいいか。

2012-02-15 11:55:15
五味馨 @keigomi29

リスク比較をすべきでないという主張に関して選択可能性の問題を聞きました。しかし、東日本の食材を避けるとか、大阪に引っ越すとか、実際に選択している人がいます。現在の汚染への対策としては、比較を禁じることは各個人や集団の合理的なリスクへの対処行動を妨げます。

2012-02-15 12:19:12
五味馨 @keigomi29

生物濃縮、さらにややこいのが英語では bioaccumulation, bioconcentration, biomagnification と三つ類語があって、どれも意味が違うことです。

2012-02-15 12:26:41
五味馨 @keigomi29

日本語の「生物濃縮」は bioaccumulation と biomagnification を合わせた意味です。

2012-02-15 12:26:45
五味馨 @keigomi29

 bioaccumulation, bioconcentration, biomagnification については英語版wikipediaをどうぞ。http://t.co/xLHESeQk

2012-02-15 12:28:42
勝川 俊雄🐬 @katukawa

@yokuyama @keigomi29 議論に参加いただき、ありがとうございます。ご指摘いただいたように、「生物濃縮」という単語は、一般の認知度が高い割に、下限の定義が曖昧で難しい。だから、一般向けのリスクコミュニケーションでは、極力使うべきではないというのが、私の結論です。

2012-02-15 18:31:53