芦田先生 @jai_an ハイパーテキストから小学校留年制まで(後半は @8pf 氏との電子書籍に関わる語らいに続く)

芦田先生 @jai_an@8pf 氏の電子書籍に関する語らいが興味深かったので、遡ったら「ハイパーテキストから小学校留年制まで」みたいなツイートがあったので、いつもながら興味深い話が、あれこれ雑多に混じってしまいました。すみません。でも、トギャッターの孫引き機能を使ったら、もう1つ「 @8pf 氏との電子書籍に関わる語らい」ができたのだけど、引用元のこちらを編集すると、あちらも消えてしまうので、後半はそのまま。お許しあれ。
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芦田宏直 @jai_an

御意。RT @8pf: この種の親の欲目=家族性を盾にして社会や学校を乗り切ろうという人々は、往々にしておかしな事件を起こしていますね。 RT @jai_an: 親の希望、期待、協力を前提とする教育は、もはや何もしないと言っているのと同じ。

2012-02-24 01:16:15
芦田宏直 @jai_an

テッド・ネルソンのハイパーテキスト論(1960年代)は、学ぶ順序の自由、つまり「学校」教育体系の相対化を目指したものだったが、その大衆化は、90年代中盤以降のハイパーリンク型インターネット情報を待ってのことだった。

2012-02-26 02:49:29
芦田宏直 @jai_an

必修科目の相対的な縮小は、インターネット時代において加速することとなった。くしくも大学「大綱化」路線は、少子化現象のみならず技術的な潮流に呼応していたのである。

2012-02-26 02:49:47
芦田宏直 @jai_an

そもそもテッド・ネルソンのハイパー(ハイパーリンク)概念は、強力な学ぶ主体=意欲ある学習主体を前提にしていた。学習目標を自分自身に課しながらハイパーリンクを丁寧に辿(たど)り続けるには、根気が要るに違いない。

2012-02-26 02:50:17
芦田宏直 @jai_an

学ぶ順序を相対化した分、学ぶ主体(を前提すること)はむしろ強化された。学校教育体系は保守的な分、学ぶ主体は受動的であり、そのことによって主体性の形成に力点が置かれていたが、ハイパーリンク型(学校教育で言えば「選択」制カリキュラム)は学ぶ主体=積極的な学ぶ主体を半強制していた。

2012-02-26 02:50:47
芦田宏直 @jai_an

若い中学生や高校生はそういった選択的な「学校」体系の相対化を前にして、いわば強制的な主体主義=自主性を強いられるようになったのである。

2012-02-26 02:51:03
芦田宏直 @jai_an

現在のハイパーメリトクラシー主義(コミュニケーション能力論、問題発見・解決力、社会人基礎力、人間力など)が改善の見えない教育現場と親和性が高いのは、教育の出来不出来を生徒、学生の個人的な素因に解消できるからだ。

2012-02-26 02:52:28
芦田宏直 @jai_an

自分で「選んだ」科目や進路の出来不出来は自分(生徒・学生本人)にあるというように。教員の教育力は永遠に棚上げにされる傾向になる。

2012-02-26 02:52:42
芦田宏直 @jai_an

しかし、そんな重い選択の責任を取れる自己など生徒や学生に存在するわけがない。「学校」教育の受講者(生徒、学生)がいわゆる〈顧客〉ではないのは、彼らが消費者的な主体性以前の学習者だからだ。これから自己を形成する若い世代に、「自己」など存在しない。

2012-02-26 02:52:58
芦田宏直 @jai_an

しかしこのような空虚な「自己」主義を不断に強化する装置が携帯電話やITオンライン環境だった。

2012-02-26 02:53:21
芦田宏直 @jai_an

現在の30歳以下の(かつての)若者たちは、通信手段の個別化、24時間化を通じて、その反作用のようにして「自己」を獲得していった世代なのである。私はそれをとりあえず「オンライン自己」(の世代)と呼んでおきたい。

2012-02-26 02:54:06
芦田宏直 @jai_an

Input(ストック)よりは、output(フロー)中心の「自己」が肥大化している。つまり他者が自分をどう思っているのかばかりが前面化する。「自己」はその反作用でしかない。

2012-02-26 02:54:32
芦田宏直 @jai_an

外面の強度が内面の強度と同じものとなる。

2012-02-26 02:55:15
芦田宏直 @jai_an

他者が自分をどう思っているのかなどという悩みは、その他者が少数者でしかない場合にのみ可能なこと。携帯電話の着信表示やハイパーリンクの選択的な情報化は、自己拡大の契機と言うよりは、既知なものへの心理的な安定を獲得するためのものでしかない。

2012-02-26 02:55:37
芦田宏直 @jai_an

既に知っているものの知識拡大とは奇妙なことだが、自分に肯定的な要素を持ったものだけを過剰に獲得しようとする傾向のことである。逆に言えば否定的な要素は過剰に排除する。非通知の着信には一切反応しないように。

2012-02-26 02:55:55
芦田宏直 @jai_an

電気冷蔵庫が「つきっぱなし」の家電の最初だったが、今ではそれが「サーバー」になっている(私は、IT時代というのは依然として電気の時代の比喩でしかないと思っている)。そうやって個人もますます先鋭化し、「つきっぱなし」の個人が前面化している。

2012-02-26 02:57:05
芦田宏直 @jai_an

個人がフローになっている。対面機能主義(functionalism)=行動主義(behaviorism)、つまり「オンライン自己」論が、現代の自己啓発論、コミュニケーション論の諸前提を形作っている。

2012-02-26 02:57:24
芦田宏直 @jai_an

学びたがる奴にもイヤな奴は多い。 RT @may_roma: 主体性のない人が多いから教えて君が減らないのね… RT @jai_an: そもそもテッド・ネルソンのハイパー(ハイパーリンク)概念は、強力な学ぶ主体=意欲ある学習主体を前提にしていた。学習目標を自分自身に…

2012-02-26 03:03:25
芦田宏直 @jai_an

サンキュー。 RT @ake_____: @jai_an 芦田先生のテッド・ネルソン→オンライン自己/ハイパーメリトクラシーな流れが興味深かったのでまとめました。 http://t.co/l36edeYt

2012-02-26 11:36:13
芦田宏直 @jai_an

小学校留年制導入の最大の意義は、第一に、各学校、各担任教員の留年率が見えてくること、第二に、留年判定する判定指標が公開され始めるということだ。それ以外には5年間くらいは意味がない。

2012-02-26 11:44:42
芦田宏直 @jai_an

もちろん。大学受験から遠い(だから曖昧になっていた)小学校評価は留年制導入からしか始まらない。 RT @earthcomit: 目的は生徒ではなく教師の質の改善  RT @jai_an: 小学校留年制導入の最大の意義は、第一に、各学校、各担任教員の留年率が見えてくること、第二に…

2012-02-26 11:50:03
芦田宏直 @jai_an

iTunesでの電子書籍ファイルもこれだっけ?  RT @petitbootang: http://t.co/AgVQnGwQ は無料で使用できる上に、かなりまともなepubファイル…電子書籍はストック書籍ではないと怒られるなぁ。 http://t.co/HMF4euLl

2012-02-27 00:01:07
芦田宏直 @jai_an

『書物の時間』やってくれない? 原稿、ワードで全部渡すから。 RT @aoinatsunosora: @jai_an 先生こっち簡単そうです。http://t.co/2wOasgoz

2012-02-27 00:22:08
芦田宏直 @jai_an

いいですよ。 RT @aoinatsunosora: 目標GWあたりで良いならぜひ。 RT @jai_an: 『書物の時間』やってくれない? 原稿、ワードで全部渡すから。 RT @aoinatsunosora: @jai_an 先生 http://t.co/2wOasgoz

2012-02-27 00:25:51
芦田宏直 @jai_an

手伝う人も募集します。 RT @aoinatsunosora: 目標GWあたりで良いならぜひ。 RT @jai_an: 『書物の時間』やってくれない? 原稿、ワードで全部渡すから。 RT @aoinatsunosora:  http://t.co/2wOasgoz

2012-02-27 00:26:52
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