2012年3月5日

リブート、レイヴン #8

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
6
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

第2部「キョート殺伐都市」より 「リブート、レイヴン」#8

2012-03-04 14:41:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

何故か爆発四散した息子を、サイコウはぽかんと見つめていた。社長机にもたれ、両膝からを血を流しながら。これはもしやオバケ……数年前のあの夜に生まれた、ファントムなのではあるまいか。…どちらでもいい。変わり果てようとソイチはソイチだ。「わしらはジゴクでまた遭うだろう」そう祈った。 1

2012-03-04 14:47:06
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ブガーブガー!社長室に鳴り響くエマージェンシーブザー!非常ボンボリが赤く回転する!「ドーモ!社長ッ、ご無事ですか!エントランスから死体の道が!まるでツキジです!」スピーカーから聞こえる正規セキュリティの声。サイコウは机のボタンを押し、手短かに答える「撃たれた。救護班を送れ」 2

2012-03-04 14:52:24
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「じ、状況を詳し……」サイコウは通信を切る。荒い息を吐きながら、社長椅子に座り、伏せた5枚の写真立てを起こす。その中には、まだ幼いソイチの写真もあった。痛みを紛らわせるためにズバリ煙草を吹かすガンドーに対して、サイコウは話しかける。「セキュリティが来るまで2、3分はある」  3

2012-03-04 14:58:50
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ああ」ガンドーは煙を吹きながら返す。「過去の清算をしよう」サイコウは引き出しからボイスエフェクターを取り出す。「あんたが依頼人だな」とガンドーは答え、スカーフを外した。「新たな依頼を受けてくれるか?真犯人への復讐を」「そうだな……」ガンドーは思案した「俺一人の力じゃ難しい」 4

2012-03-04 15:05:43
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「断るか?」「いや、あんたにも手伝って欲しい。もう安全圏には居られないかもしれないが……その覚悟があるならだ」ガンドーは故障したドロイドを物珍しそうに拾い上げる。「いいだろう」サイコウは答えた。身を乗り出し探偵と握手を交わす。「よし、俺たちのコードネームはディープスロートだ」 5

2012-03-04 15:14:41
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

アンダーガイオンのひなびた裏通りにあるキンギョ屋。ガンジーめいた風貌の老人が、小汚いランニングを羽織って番頭台に座る。薄暗い店内にはいくつか水槽が置かれているが、キンギョの数はまばらで、値札もついていない。観光客が寄ってきても、老人は痴呆じみた顔で路地を見つめるだけだ。 7

2012-03-04 15:22:33
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

今日も閉店の時間か。老人はハシゴで台から下り、ボタンを押す。錆び付いたシャッターが下りる……だが、一人の男が靴先をねじこみ、閉じかけのシャッターを止めて持ち上げた!姿を現したのは、サイバーレインコートに虚無僧笠を被った怪しげな男!「アイエエエエ?」老人は驚きの声を上げる! 8

2012-03-04 15:29:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「すまん、爺さん、俺だ」額に痛々しい包帯を巻いたガンドーが虚無僧笠を脱ぎ、キンギョ屋の主に非礼を詫びる。「ああ、なんだい」老人は乾いた笑いをあげ、ガンドーを中に迎えてシャッターを再び下ろす「そろそろ死ぬかと思ったよ。で、弾丸はどうだったい?」「1回不発したぜ」ガンドーは笑う。 9

2012-03-04 15:33:10
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「そりゃ、しょうがねえさ。あんな注文、初めてだ」とキンギョ屋「まあでも、巧く行ったんだろ?生きてるって事は」「ああ、御蔭様でな。それでだ、爺さん、折り入って頼みがある」「またかい」「こいつをすぐに直せねえか?ジャイロがイカれてる」ガンドーは小型ドロイドを胸元から取り出した。 10

2012-03-04 15:38:13
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「オムラか?」キンギョ屋は丸眼鏡で損傷部を調べながら、二度三度うなづいた「まあ、やってみようじゃねえか」そして老人は、キンギョ鉢におもむろに手を突っ込むと、中にある五重塔を回す!ガゴンと音がし、店の奥のシャッターが開く!UNIXとジャンク電子部品で満たされた工房が姿を現す! 11

2012-03-04 15:44:45
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

--------------- 12

2012-03-04 15:46:01
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

ネオサイタマ。バー『絵馴染』。 13

2012-03-04 16:10:30
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「キョートに戻る」ニンジャスレイヤーはチャドー呼吸を止めた。「何もかも、かの地に残したままだ。何ひとつ解決していない」……そして彼は、ザイバツ・ニンジャのダークドメインが彼に言い放った言葉を思い起こしていた。タカギ・ガンドーの死……その真偽と経緯も確かめねばならぬ。 14

2012-03-04 16:16:38
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

それに対し、ナンシー、ヤモト、デッドムーン、ネザークイーンらが言葉を繋ぐ。四人のうち、二人はニンジャ。何ともショッギョ・ムッジョだ、とフジキドは思う。IRC通話機が鳴る。「アータをご指名よ、ニンジャスレイヤー=サン」ネザークイーンが言う。「何……?」フジキドは受話器を取る。 15

2012-03-04 16:27:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「……ドーモ」『ドーモ』磁気嵐の影響と思しき、ノイズまみれの音声。加えてそれは、大宇宙から響いてくるようなスペイシー・ボイスだ。『……ニンジャスレイヤー=サン、時間が無い……時間が無い……イッキ・ウチコワシ本部をザイバツが襲撃しようとしている。狙いはドラゴン・ユカノ。急げ』 16

2012-03-04 16:32:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「ユカノ=サンだと?オヌシは一体!」フジキドは低く険しい口調で問うたが、すでに通信は切断されていた。 17

2012-03-04 16:39:40
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

……遥か遠きキョートの地では、数年前に使用した秘密通信室に座り、『宇宙』装着済みマイクを前にしたコケシ・サイコウが独り、回線切断ボタンを押していた。「心臓に悪いな…」冷汗が滲む。サツバツ!壁に掛けられた赤色LEDの数字は、あと5秒でザイバツに探知されていたことを示している! 18

2012-03-04 16:41:51
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【休憩時間】【夜に再開】【安さ牛丼】

2012-03-04 16:55:25
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

シャドー・コンの崩壊より間もなくして。夜。アッパーガイオン。 20

2012-03-04 22:21:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

五重塔の上に、一人の男。中央のポールに手をかけて屋根に爪先立ちで座り、もう片手には狩ったばかりのニンジャの生首。彼こそはニンジャスレイヤー。キョートの陰鬱で冷たい夜風が吹き付け、マフラーめいた首布を後方へと吹き流す。そのサツバツとした視線は、彼方のキョート城へと突き刺さる。 21

2012-03-04 22:28:42
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

生傷の耐えない男だ。復讐に次ぐ復讐が、彼を駆り立てる。シャドー・コンで負ったダメージも、まだろくに癒えていない。だが、妻子の仇ダークニンジャ、さらわれたドラゴン・ゲンドーソーの忘れ形見ユカノ、そして生死不明のタカギ・ガンドー……これらの要素が、激しい焦燥と憤怒を生むのだ。 22

2012-03-04 22:39:48
残りを読む(24)

コメント