NNNドキュメント’12 「行くも地獄戻るも地獄~倉澤治雄が見た原発ゴミ~」 書き起こし・ほぼ完全版

3月11日深夜に放送されたものを文字起こししています。
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とし @toshihiro36

住民: いやあ、あれ(処分場)来るでしょう、おそらく。僕は来ると思うよ。あれだけ何百億というお金をかけてやるんだからね。坑道ができて試験的にやって、埋めて戻せなんてバカなことしないと思うよ。

2012-03-12 20:50:13
とし @toshihiro36

別の住民: 反対ということは変わらないんですけど、現実問題として今の町の状態とか過疎化の問題とか…そんなことも考えていったら…それだから誘致というのは、自身それは許されないことだと思うんですけれども、それは変わらず。

2012-03-12 20:55:00
とし @toshihiro36

<ナレーション> 処分場の誘致を検討した自治体はこれまで13にのぼるが、その内実際に応募したのは高知県の東洋町だけだ。5年前、当時の町長が交付金目当てに手を挙げた。住民たちは激しく反発。誘致した町長は選挙で落選し、応募は白紙撤回された。

2012-03-12 20:59:40
とし @toshihiro36

<ナレーション> 処分場を金で釣る国のやり方に、高知県知事も怒りをあらわにした。処分場の候補地を決める事業者に乗りこんで抗議した。

2012-03-12 21:02:24
とし @toshihiro36

橋本大二郎知事(当時): これから高知県でもさまざまなことが起きてくるわけです。そういうことを放っておいて、そんなこと承知で、それでもやっていくという意識が私は理解できないです。日本の原子力政策の、ねえ。どうしてきちっとした民主主義のルールを守らないんですか、原子力政策は。

2012-03-12 21:08:04
とし @toshihiro36

<ナレーション> 国から最終処分場選びを請け負っているのがNUMO(原子力発電環境整備機構)。天下り官僚もいる職員わずか80人の機関だ。設立されてすでに12年経っているが、今までこれという成果を示せていない。

2012-03-12 21:13:05
とし @toshihiro36

安部・広報グループ課長: 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律という法律で事業が決まっておりますので、このままご理解いただく活動を続けていくというスタイルになります。

2012-03-12 21:17:05
とし @toshihiro36

リポーター: ただ現実にはほぼ10年経って、まだ処分地の候補が…応募がない状況ですよね。これをこのまま手をこまねいていくというのは、なかなか難しいんじゃないかと思うんですけども。組織としても。いかがでしょうか?

2012-03-12 21:20:58
とし @toshihiro36

安部: 手をこまねくっていうことではなくて、私どもは活動を続けておりますので、それを継続していくしかないというところですね。

2012-03-12 21:24:09
とし @toshihiro36

<ナレーション> 国の原子力委員会は原発事故を受けて、これまでの政策を根本的に見直す作業に入っている。使用済み燃料をどう扱うのか。最終処分地をどうやって選定するのか。再処理を続けるのかなども議論の対象だ。

2012-03-12 21:28:22
とし @toshihiro36

<ナレーション> 高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵を受け入れている青森県に、そのまま最終処分を受け入れてもらってはどうかという声も上がった。

2012-03-12 21:30:22
とし @toshihiro36

青森・三村知事: 全くあり得ません。青森県を最終処分場にしないということで、1冊2冊(協定書を)いただいて、あくまで一時的に(放射性廃棄物を)お預かりしているもので、その後ガラス固化して最終処分場にお持ちいただくということです。

2012-03-12 21:34:38
とし @toshihiro36

三村知事: これを国と事業者の方からここではっきりさせていただけなければ、帰れないですよ。おかしいでしょう。青森に置いておけばなんとかなるというのが前提にあるのであれば、とても話し合いの席じゃないですよ。

2012-03-12 21:38:17
とし @toshihiro36

三村知事: 最終処分場としてお引き受けするということは全くあり得ないということを何度もお話ししているんですよ。これだけは確認していただきたい。政府からも事業者からも。

2012-03-12 21:41:31
とし @toshihiro36

<ナレーション> 原発が始まった40年以上前から、同じ堂々めぐりを繰り返してきた。政府の方針を決める責任者に聞いても、打開策は見えてこない。

2012-03-12 21:44:31
とし @toshihiro36

原子力委・近藤委員長: 受け入れる側にどれだけメリットがあるか。都市のゴミ処理場であれば、さまざまな公共施設を用意して利益の公平性を図ることで実現してきたわけですから。そこにある原理原則というものは、この問題についても適用の可能性があると思うし。

2012-03-12 21:49:05
とし @toshihiro36

近藤委員長:大事なことは、これから議論する。もう一度見直す議論をするということがテーマになっているということです。

2012-03-12 21:51:02
とし @toshihiro36

倉澤: 原子力発電が日本で始まってから40年余り、人類の歴史から見るとわずかな時間でしかありません。しかしその間に大量の放射性廃棄物を貯め込んでしまいました。仮に今すぐ原発を止めたとしても、高レベル放射性廃棄物の処分から逃れることはできません。

2012-03-12 21:54:19
とし @toshihiro36

倉澤: しかも10万年以上という途方もない時間に責任を負わなければなりません。増え続ける原発のゴミ。原子力エネルギーの恩恵を受けてきた私たちは、もう引き返すことのできない地点まで来ています。

2012-03-12 21:57:37
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