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商店会活性化と再開発と(再開発はなぜ失敗したか)

大曽根商店街(オズモール)と大須商店街の比較。 再開発を選んだオズモールが失敗し、選ばなかった大須商店街が活性化した事例についての@voidandformさんのつぶやきまとめ。
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横関浩 @voidandform
名古屋にはさびれた商店街の活性化について必ず引き合いに出される二つの商店街がある。大曽根商店街(オズモール)と大須商店街の二つ。もちろん規模が大須の方がはるかに大きく長さで言えば5倍程度ある。
横関浩 @voidandform
また、名古屋の中心街に大須の方が近い、地下鉄など交通の便が良いなど、大須の方が地理的に有利な点は多い。そのため潜在的な集客力が圧倒的に違う事は、この二つを考える際に頭に入れておく必要がある。
横関浩 @voidandform
両方とも活性化のために再開発計画が作られ、大須は様々な理由で実施されず、大曽根(以下オズモール)は実施された。さて、現状はどうなっているかと言うと、
横関浩 @voidandform
再開発がされなかった大須は、奇跡の復活と言われるほどの活性化が起き、オズモールはかけた費用ほどの集客効果が現れなかった。もちろん、オズモールは全ての建物が建て替えられたため、防災上は非常に優れたものになっている点では、大きな効果があったとは言えるが。
横関浩 @voidandform
オズモールの再開発計画は、古い商店街を立て替えるものだ。通りの入り口には大きな彫像のゲートが造られ、通りには小川のせせらぎを感じるような水を流されている。また、商店街の特色を生み出すために、通り沿いの建物には必ず三角屋根を載せると言う景観規制が実施された。
横関浩 @voidandform
中華街のようなゲートと言うアイコンの設置、小川のせせらぎと言う憩いの場の創出、三角屋根の建物群と言う空間演出。どれも分かりやすく絵に描きやすい王道的なピースだ。しかしそれらのピースが集まって出来た商店街は、表層的な印象を強く与えるものとなっている。
横関浩 @voidandform
また、これらの3大要素は突然現れた感がある。旧商店街とどういう繋がりがあるのか、それを見ただけでは分からず、時間としての厚みを感じない。もちろん歴史的な繋がりが必要と言うわけではないが、何か理由がないと持たない感じではある。
横関浩 @voidandform
この背景には、オズモールがもともと持つべき地域性を、計画段階に、一般の人に説明する上で、誰もが共有出来るステレオタイプのイメージで駆逐したと言うのが、もっとも分かりやすい流れだ。
横関浩 @voidandform
再開発は一設計者が全てをしきれるほど単純ではなく、様々な利権、もくろみ、経済、人間関、法規などが絡み合い、往々にしてデザインなどと言うのは、トッピングみたいなものとなってしまう。
横関浩 @voidandform
では、集客力がなぜ増さなかったのか?私が思うに、以下の点が大きかったように思う。1,商店街において表層的なデザインは、それほどお客を集めない。(三角屋根になったと言って人が集まったりはしない。)2,お客のためを考え作られた空間は、それほどお客を集めない。
横関浩 @voidandform
結局のところ、1,コンテンツ 2,アクセス 3,潜在的客人口 が商店街の基本的な「性能」であり、この性能をフルに活かす「技術」は、そこに店を構える店主たちしか持つ事が出来ない。
横関浩 @voidandform
そのため、再開発におけるデザインと言うのは、この性能と技術に対して最も大きくエネルギー投下するのが正しい。
横関浩 @voidandform
「性能と技術」その延長線に、様々なデザインが存在すればリアリティが増すことになる。そして、ここまでの考えを元に、商店街のデザイン評価基準を作る事が出来る。
横関浩 @voidandform
話が右往左往して申し訳ないが、頭に浮かんだ事をどんどん書き留めているのでご容赦を。
横関浩 @voidandform
商店街のデザイン構造を図で考えると、一番底辺に「技術」である店主達があり、その上に「性能」である1,コンテンツ 2,アクセス 3,潜在的客人口がひとくくりに乗っかる。これらをデザインの枠が囲み、その上に対象客の群が乗っかっている。
横関浩 @voidandform
商店街の再開発において店主(店子)がいかに重要かはこの構造があるためだが、商店街のデザインはなかなかそうはなっていない。オズモールの当初の失敗はそこが上手くリンクしていなかったからではないかと思う。ただし、商店街は生き物なので、オズモールが未来永劫失敗と言うわけではない。
横関浩 @voidandform
では、最も重要な店主のためのデザインとは何か?簡単に言えば、時間が経過しても、そこで店を出したいと言う思いが生まれるための状況作りの事。オズモールはそもそも店主=地主と言うパターンが多いため、この部分が希薄になった可能性もある。
横関浩 @voidandform
お客が来たいと思うためのデザイン・状況作りよりも、店主が店を出したいと思うデザイン・状況作りの方を優先する事を忘れてはいけない。
横関浩 @voidandform
そこがうまくいけば、自然と店主達が自ら頑張って、商店街を活性化させていくことになる。逆に店主達がその意欲を無くした時が寂れていく速度を加速させる。
横関浩 @voidandform
次に大須の例だが、こちらは面白い経緯を辿ったパターンだ。大須は一時かなり廃れていた。シャッターが閉まっている店が多く、人通りもそれほど多くない。再開発の話しがいくつも出たようだが結局実現されなかった。
横関浩 @voidandform
廃虚のような場所も出始め、住む人の高齢化が進み、徐々に維持が難しいくなりそうな物件も増え始めていたが、ある時を起点に町が変貌を始める。それは店の持ち主が様々な理由で店を閉じ、そこを安く若者に貸し始めたのがきっかけ。
横関浩 @voidandform
きっと背に腹は変えられなかったか、小遣い稼ぎのつもりだったか、投資だったかはよく分からないが、古着やストリート系のファッションの流行に乗り、その手の店が増えて行く事になる。
横関浩 @voidandform
若い人たちは、お金がないため、お店も基本が手作り。これが大須商店街のある意味古さと妙な共振を起こすことになる。何かこう、店主と客を取り巻くスケール感や質感が共通していると言うか。そこでは旧と新が不思議な一体感となって存在している。
横関浩 @voidandform
その雰囲気、コストの安さは店主にとってもお客にとっても全く一致しているため、人も集まり始めその後爆発的な大須の活性化が始まる。そのうち家賃も上がり、大須でお店を開くのがステータスにさえなってしまった。
横関浩 @voidandform
この自然発生的な活性化例は、再開発に関わる設計者に痛烈なインパクトを与える事になる。
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コメント

lhankor_mhy @lhankor_mhy 2010-01-07 17:12:46
周辺のつぶやきを追いきれていませんので、「誰でも編集可」にしています。面白い関連つぶやきがあれば、追加よろしくお願いします。
杉浦清 @kysg 2010-01-09 12:36:45
つきなみな表現ですが、ハード(表層レイヤー)に頼っての活性化は妄想。
杉浦清 @kysg 2010-01-09 13:24:22
「人肌」を感じる商店街の活性化に必要なのは、ここで述べられているように現状把握、分析を周到に行うことだと思う。
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