NHKスペシャル「MEGAQUAKEⅡ 第2回 津波はどこまで巨大化するのか」 書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

4月8日夜に放送されたものを文字起こししています。 (番組内容)なぜ想定を大きく超えた巨大な津波が東日本大震災で発生したのか?津波増幅のメカニズムを解明。
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とし @toshihiro36

<ナレーション> 地震発生から1分45秒、プレートのずれは福島県沖へ。ここでも津波が発生したとみられています。 今村さんの分析です。緑色が福島県沖の津波、青が宮城県沖の津波です。南側から回り込むように福島県沿岸に迫ります。丸で囲んだ所が原発と防波堤です。

2012-04-08 23:28:11
とし @toshihiro36

<ナレーション> まず押し寄せるのは、福島県沖の津波。防波堤を乗り越えます。波が引く前に次の波が押し寄せます。宮城県沖の津波です。防波堤の中の水位が上昇、そこに宮城県の沖合いで発生したさらに大きな津波が襲います。3つの波が押し寄せ、防波堤は完全に水没しました。

2012-04-08 23:34:58
とし @toshihiro36

<ナレーション> 波しぶきは高さ50mの原子炉建屋のはるか上まで上がりました。いくつもの波が重なって威力を増していく津波。これまでの研究では予想されていなかった事態でした。次第に見えてきた津波巨大化のメカニズム。しかし、それだけでは説明ができない地域がありました。

2012-04-08 23:40:54
とし @toshihiro36

今村: 崖のところで18m。4階で確実に来たのは15m29。ほぼ同じような形で水がここまで来たと。

2012-04-08 23:46:58
とし @toshihiro36

<ナレーション> 岩手県北部、15mを超える大きな津波が集中しています。ところが、その沖合いには大きくずれ動いた場所は見つかっていません。なぜ岩手県北部に高い津波が押し寄せたのか。今村さんはこれまでに得られたデータをもとにシュミレーションしてみました。

2012-04-08 23:51:49
とし @toshihiro36

<ナレーション> 津波は岩手県北部では高くなりません。宮古市では4m、実際の高さを大きく下回りました。

2012-04-08 23:53:54
とし @toshihiro36

今村: 震源付近、宮城県また三陸南部で大きいのは理解できたんですけれども、(岩手県)宮古から北側で非常に大きな津波の高さが痕跡としてはっきり出ていました。これですと通常の地震・断層モデルでは説明できないわけですね。

2012-04-08 23:58:52
とし @toshihiro36

<ナレーション> そこで今村さんは、岩手県北部の沖合いでも津波が発生したのではないかと考えました。そのシュミレーションです。2つの津波が複雑に重なり合います。岩手県北部には10mを超える高い津波が到達。実際の高さにほぼ一致しました。

2012-04-09 00:03:24
とし @toshihiro36

<ナレーション> まだ捉えられてない海底の動きが津波を巨大化させていたのではないか。解明しなければならない、新たな課題です。

2012-04-09 00:05:44
とし @toshihiro36

今村: 三陸の北側(岩手県)宮古市の沖合い側で、何か特別な津波が発生した可能性があると。連動性のモデルとか、いろんなモデルがあると思うんですけれども、それを再構築すると。

2012-04-09 00:11:13
とし @toshihiro36

<ナレーション> 近い将来、日本を襲う津波はどこまで巨大化するのか。 震災後の新たな発見が、巨大津波の想定の見直しを迫っています。東海から九州の沿岸に延びる南海トラフ。いくつもの地震が連動し、最大M9の巨大地震が起きるとされています。

2012-04-09 00:15:05
とし @toshihiro36

<ナレーション> 南海トラフの津波を地層から研究している、岡村眞教授です。震災後の調査で、かつてない巨大な津波の痕跡を発見しました。高知県土佐市で見つかった、2千年前の巨大津波。津波で運ばれた砂は、厚さ60cmを超えていました。

2012-04-09 00:19:55
とし @toshihiro36

岡村: 今回の東北だって最大の砂の厚さ・津波堆積物は、今のところ20cmくらいですからね。それに比べると、ものすごく厚い。 海底をそのまま引っ掻いてくるような津波だったと思われる。それが1回来て、また次の2波目、3波目が来てる。全体としては、それぞれものすごく大きい波が来てる。

2012-04-09 00:26:10
とし @toshihiro36

<ナレーション> 2千年前の津波が見つかった地層。ここには1707年の宝永地震の痕跡もありました。宝永地震は南海トラフ最大の地震とされてきました。しかし、2千年前の砂の層はその2倍近く。より巨大な津波が襲っていた可能性があります。

2012-04-09 00:33:03
とし @toshihiro36

岡村: 2千年前にあったわけだから、例えばそれが次に来るとしても、全く予測できなかったという言い訳は通じないということですよね。それが大事なことなんじゃないかと思うんですがね。

2012-04-09 00:37:16
とし @toshihiro36

<ナレーション> 2千年前の津波の痕跡は、大分県でも見つかりました。ただ、その厚さは宝永地震の5分の1程度。一方で、別の大きな津波の痕跡が2つ。このうち7世紀の津波は、宝永地震より大きかったとみられます。

2012-04-09 00:43:33
とし @toshihiro36

<ナレーション> 南海トラフの津波はこれまで考えられてきた以上に、複雑に大きさを変えながら各地を襲っていたことがわかりました。

2012-04-09 00:45:40
とし @toshihiro36

岡村: (南海トラフの津波は)九州側へ大きくなったり、四国・紀伊半島で大きくなったり、あるいはもしかすると東海へ大きくなっているものがあるのかもしれない。 どれとどれが連動して、どれが組み合わさって動いてくるのかということは全くわかってないんですよ。

2012-04-09 00:49:50
とし @toshihiro36

<ナレーション> その実像に迫るほど、脅威が増す南海トラフの巨大津波。次はどんな津波が襲うのか。震災後の新たな知見から、想定の大幅な見直しが進められています。全国の津波対策の見直しに中心的な役割を果たしている、河田恵昭教授です。

2012-04-09 00:55:01
とし @toshihiro36

<ナレーション> 津波発生のパターンをさまざまに変えて、考えうる最悪のシナリオを洗い出そうとしています。

2012-04-09 00:56:49
とし @toshihiro36

河田: 想定外は二度と起こしてはいけないと思っています。東日本大震災で起こった現象を踏まえて、どうなるんだということを最大限にるようできるデータを使って計算しないといけないわけじゃないですか。

2012-04-09 01:01:18
とし @toshihiro36

<ナレーション> 河田さんは、南海トラフでも東北と同じメカニズムで巨大な津波が発生すると考えました。これまでは赤で示した陸側の部分だけがずれ動き、津波を起こすとされてきました。さらに黄色で示した沖合いの部分も大きくずれ動くと、津波が巨大化します。

2012-04-09 01:08:09
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