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錦織博 @nishiki_hiroshi
大抵のパートは段々上手くなって、チーフや管理者になっていくのだけど、演出って、初めから管理の仕事なので、ステップアップという概念が無いんですね。良く誤解されるけど、監督の助手が演出ということじゃないので、仕事上は教わりながら覚えるという事は不可能なのです。
ひいで @hiidejp
@nishiki_hiroshi アニメのお仕事はOJTが基本だと思っていました。それ以前に、恥ずかしながら演出というのは何をするのか解っていません。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@hiidejp 演出はいち話数の管理者というか、チェックの親玉なので、未熟な人を使って、それを誰かが再チェックするという余裕はなかなか無いのです。昔は自分でダメな上がりを観て覚えろ、という教え方もありましたけど、今のファンは許してくれないですから。
錦織博 @nishiki_hiroshi
教養や蓄積は必要ですし、志望者の多くは既に実践していると思います。でも、大抵の人は現場に入った瞬間に壁にぶつかります。それは実作業がなにも出来ないということによる絶望感です。今は出来ない、未熟だけど、現場に出たら何とかなる。という考えはこの瞬間に打ち砕かれます。
錦織博 @nishiki_hiroshi
実作業についての情報はたくさんあるので知識は身につけられるのですが、知識から実践にいたる間やクッションが、今のアニメ業界には存在しないのです。仕事としては制作や別のセクションに就くことでアニメ制作の実務経験や知識は得られます。けれど、演出にはなかなかなることはできません。
錦織博 @nishiki_hiroshi
そもそも演出は管理とチェックの部署なので、多少の知識や技術がある程度ではひとつの話数内のスタッフをまとめることはできません。現状でも、スタッフへの事務事項の伝達に留まっている演出さんは多いと思います。本当に必要なのは、カットや全体を成立させるための技術そのものです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
演出業は打ち合わせが多いのもあって、コミュニケーションが中心の仕事だと思われがちですが、それは業務の一つであって、僕は演出はほぼ8~9割技術職だと思っています。監督の意図を汲み、さらに自分の感覚を盛り込む。そのための方法はすべて技術論なのです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
絵コンテから始まり、打ち合わせ、タイムシートのチェックや、原画、美術、色彩、撮影、CGのチェック、編集や音響のための仕込み作業などなど。一つ一つの技術作業を総合的にまとめ上げ、感性を表現した作品にする。基本的にはこれが演出の仕事です。
錦織博 @nishiki_hiroshi
作品全体を俯瞰しつつ要素を細分化し、素材一個もおざなりにせず仕上げていく作業。演出の仕事は意外と工程管理ではなく、職人の仕事に近いのです。ですから部品を磨く技術も、組み上げる技術も必要です。そのために実務に就く前から技術が必要となるのです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
多くの仕事はOJTといって、実務をやりながら仕事を覚えさせるという工程があります。失敗や、未熟な点は上司や周りがカバーすることで成り立っているのですが、演出はチェックのための工程なので、基本的に教えたりフォローすることが出来ません。多重チェックはコストやスケジュールを圧迫します。
錦織博 @nishiki_hiroshi
構造的に、即戦力がアニメの演出に求められています。そのために新人の参入、養成が難しくなっているのです。それが、技術を事前に身につけなければ演出になれないと僕がいう理由です。具体的なそれに対する処方箋ということでは、ここで何度か書きましたが、やはり実作しかないと思います。
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメの演出を目指す人には、まず実作を勧めています。たとえ1分、30秒でも良いのでアニメーションをつくってみて下さい。PCでもビデオでもなんでも良いと思います。それまでに観たこと、勉強したこと、感じたことを作品にするのです。ただし習作や練習ではなく、ひとつの作品を作ることです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
シナリオや絵コンテに留まらず、上手い下手も気にせず、とにかく成立した作品を目指します。応募する先があればさらに良いと思います。実際につくることで、全ての工程と思考を体験することが出来ますし、プロセスの中に多くの発見があります。そして最も大事なことは、技術の種をつかむことです。
錦織博 @nishiki_hiroshi
カットがこう繋がったら気持ち良い、このサイズだと解りやすい、など具体的な「上手くいく方法」を一つでも発見することが大事です。それが技術そのものであり、その膨大な積み重ねが映画をつくりあげているのです。たまたま上がったカットをたまたま繋いでも、自分の意図する映画はつくれません。
錦織博 @nishiki_hiroshi
技術の種を少しでも多く見つけて蓄積することが、作品を思い通りにつくる最短の方法です。機会として専門学校などに入ることも有効ですが、受け身で学ぼうとするのではなく、実際に作れる環境や手段を選んで積極的に実作に挑戦して欲しいと思います。
錦織博 @nishiki_hiroshi
アニメ監督を志望する人に話を聞いたり、卒業制作などの作品を観ると、情熱やセンスの有る人はたくさんいると感じています。業界に入って挫折したり、入ってから諦めたりするところもたくさん見ましたが、チャンスを見つけて頑張ってほしいと思います。 またまた長文ツイート失礼しました。
佐倉 大 (北久保弘之) @LawofGreen
@nishiki_hiroshi 錦織さん、アニメの演出家に求められる「即戦力性」って、演出畑のノウハウよりも「アニメの制作現場を把握する事」だと思うんですけど。制作さんやアニメーターさんから演出家に転職する確率の方が、ハナっから演出家を目指す人より高いじゃないですか。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@LawofGreen  製作や作画から移っても、作れずに切られたり挫折するひとが多いので、仕事のスキルを階段を一段ずつ登るようにとらえているのかなと思っています。かつては自分がやる機会を虎視眈々と狙っている人が多かったし、だからこそたとえ若く経験が無くても作れたんだと思います。
錦織博 @nishiki_hiroshi
先端技術を担う町工場の職人さんの考え方とか凄く参考になるのだけど、「技術を伝える」って、とくにアニメ演出については現状の仕組みだと当てはめ辛いですね。先程のツイートはあくまでも僕なりの考えだけど、ほかの意見があれば是非聴かせてください。
佐倉 大 (北久保弘之) @LawofGreen
@nishiki_hiroshi そのスキルアップって、演出力の向上も大事なんですけど、例えば舞台演出や実写演出に比べると、アニメの演出に最初に求められる事って「純粋な演出力」じゃ無くて「制作体制の中で一本創り切る」事だと思うんですよ。そのスキルアップは現場経験を積むしかないと。
RABBIT!! @r_a_b_b_i_t
演出はアニメーターじゃないんだ・・・ QT @LawofGreen: @nishiki_hiroshi 錦織さん、アニメの演出家に求められる「即戦力性」って、演出畑のノウハウよりも「アニメの制作現場を把握する事」だと思うんですけど。制作さんやアニメーターさんから演出家に転職する確
佐倉 大 (北久保弘之) @LawofGreen
@r_a_b_b_i_t 両立出来ない事もないですけど、理想を言えばアニメーターと演出家は兼任しない方が良いと思います。演出家がアニメーターをやるのは、実写でいうと「演技指導する人が演技する」みたいな自家中毒を起こし易いんですよ。
佐倉 大 (北久保弘之) @LawofGreen
@nishiki_hiroshi 錦織さん、アニメの演出家に求められる「即戦力性」って、演出畑のノウハウよりも「アニメの制作現場を把握する事」だと思うんですけど。制作さんやアニメーターさんから演出家に転職する確率の方が、ハナっから演出家を目指す人より高いじゃないですか。
錦織博 @nishiki_hiroshi
@LawofGreen  北久保さんのおっしゃる前提そのものは、全くその通りだと思います。ただ、やはり最低限の知識と技術があった上での現場経験だと思いますし、昔のようにダメ元で任されなくなっているので、最初の一歩自体が難しいですよね。結局は本人の情熱かもしれませんが。
佐倉 大 (北久保弘之) @LawofGreen
@nishiki_hiroshi 自分で絡んどいてアレですけど、最近は「制作さんから始めて演出家になる人よりも、PDさんになる人の方が多い」ような気もしますね。でも、まだ制作さんやアニメーターさんから演出家になる人も居るので、現場の段取りを憶えながら演出力を磨いて欲しいですね。
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