原田英男さん@hideoharadaの【非定型BSEについて】

「非定型BSE」とはなんじゃらほい、という方もいるので、この機会に整理。by 原田英男
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原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】①6年ぶりの米国でのBSE確認報道で、「非定型BSE」とはなんじゃらほい、という方もいるので、この機会に整理。日本でBSEが確認された2001年には「非定型」BSEはなかったけど、2003年にイタリアで異常プリオンの蛋白質のパターンが異なるものを確認。

2012-04-28 16:56:10
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】②「非定型」BSEについて、韓国農林水産食品部がHPで解説(米国産牛のBSE関連Q&A)してるので引用します。 ・既存のBSE(定型)と比較して脳での発生部位及び異常プリオンの大きさが異なるBSEをいう。 ・主要発生部位;定型→脳幹、非定型→小脳

2012-04-28 16:56:15
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】③プリオン分子量;定型→中間、非定型→大きいか小さい。 ・牛での発生原因はまだ不明だが、大変、まれで、老化過程で発生すると推定される。自然発生もしくは突然変異の可能性。 ・主に高齢牛(平均144ヶ月令)で発生するが臨床症状は微弱。

2012-04-28 16:56:22
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】④現在まで15カ国で65件発生し、総発生件数約19万件の0.0003%と発生頻度はたいへん低い。日本での23ヶ月齢での発生以外は全て高齢牛。人への感染は未だ確証が ない。 ・定型、非定型に関係なく特定危険部位(SRM)の除去が安全対策として重要。

2012-04-28 16:56:28
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑤韓国HPを若干補足。「分子量の違い」から非定型はさらに2つのタイプ、定型より分子量の大きいH型と、分子量の小さいL型があります。H型のみ確認国;米国、英国、アイルランド、L型のみ;イタリア、日本、デンマーク、両方確認はフランス、ドイツ、オランダ等

2012-04-28 16:56:35
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑥この分子量の差はウェスタンブロット電気泳動法のパターンの違いで確認。異常プリオンの脳内での分布は定型が脳幹部、H型は不明、L型は事例により、前脳、臭球、延髄など(韓国HPでは小脳としてるけど)。いずれにしても現在の特定危険部位の定義で非定型も対応可能。

2012-04-28 16:56:42
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑦なお、人への感染、という点では、定型BSEと変異型クロイツフェルト・ヤコブ病とは同じプリオン蛋白質の分布パターンがみられるが、非定型BSEと同様の分布パターンを持つ変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は確認されていないとのこと。

2012-04-28 16:56:52
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑧わが国では36件中、2003年8例目(23ヶ月令・ホル去勢)と2006年24例目(169ヶ月齢・黒毛和種)の2件が非定型(L型)。我が国では、実質的に全頭検査(国の義務付けは21ヶ月令以上)、月齢に関係なく特定危険部位の除去により安全を担保。

2012-04-28 16:57:01
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑨今回の米国での非定型BSE確認牛は、10歳7ヶ月齢の雌の乳牛で、歩行不能により30ヶ月齢以上の高リスク牛を対象としたサーベイランスで確認され(安楽殺後の検査)たものであり、と畜場に出荷された牛ではないため、食肉として流通していない。

2012-04-28 16:57:12
原田 英男 @hideoharada

【非定型BSEについて】⑩現在、BSE対策の見直し作業を行っている食品安全委員会では、4月24日のプリオン専門調査会で、次回調査会で、非定型BSEについても知見の確認を行うこととされたようなので、今回の米国での事例も含めて情報整理・提供されることを期待します。(以上)

2012-04-28 16:57:40
笹山登生 @keyaki1117

H型は大脳、大脳基底核、視床に分布とのことです。ご参照 http://t.co/jdJQPinx  @hideoharada 異常プリオンの脳内での分布は定型が脳幹部、H型は不明、L型は事例により、前脳、臭球、延髄など(韓国HPでは小脳としてるけど)。

2012-04-28 21:20:48
原田 英男 @hideoharada

感謝!RT @keyaki1117 H型は大脳、大脳基底核、視床に分布とのことです。ご参照 http://t.co/ntXxDUj4  @hideoharada 異常プリオンの脳内での分布は定型が脳幹部、H型は不明、L型は事例により、前脳、臭球、延髄など

2012-04-28 21:41:09
soranoiro @soranoza

非定型は弧発性というのは、研究者の中で、コンセンサスがとれているものでしょか?そうだとすれば、発生数は検査数に比例するのかな?圧倒的に事例が少ないのでなんとも言えないかもしれませんが。RT @hideoharada 【非定型BSEについて】

2012-04-29 04:11:55
原田 英男 @hideoharada

概ねコンセンサスはあると思います。今までもBSE検査でしか見つかっていないので検査が重要ですが、OIEのサーベイランス基準では不十分との指摘も。RT @soranoza 非定型は弧発性というのは、研究者の中で、コンセンサスがとれているものでしょか?… 【非定型BSE】

2012-04-29 05:21:52