NHK・週刊ニュース深読み「えっ!クレヨンしんちゃんが・・・商標は誰のもの?」書き起こし #nhk
- toshihiro36
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徳永:ルール上、先に申請した者が権利を取れるようになっているんです。たしかに中国ではこっちがさきに(商標権を)取っていると主張したんです。さあ裁判が始まりましたが、実は最初は日本の出版社にとっては不利な展開だったんです。
2012-04-29 08:44:56徳永:裁判所はまずこう言ったんです。「たしかに中国企業のやっていることは、中国の正規の手続きで問題はないですよ」と言われちゃった。もうひとつ中国企業はこんなことも言ったんです。「いまさら何をおっしゃるんですか」と。
2012-04-29 08:50:55徳永:実は中国のルールではこの二つ(異議:3カ月 取り消し:5年)合わせて5年3カ月の間「ちょっと待った」と言うことができるんです。場合によっては取り下げさせることができる期間が設けられているんです。
2012-04-29 08:55:33徳永:でも申請したのが1997年、日本の出版社が進出しようとしたのが2004年。もう5年以上経ってる。「この期間にあなたたち言う機会があったでしょう。あなたたちは言ってこなかったんだからダメですよ」ということなんですって。
2012-04-29 08:59:20徳永:二つの権利がぶつかり合ったのが裁判の現実。日本の出版社も粘ったんです。8年かかりました。そして出た判決が先週のニュースになったんです。出た判決は「著作権の侵害を認めます」。つまり中国企業は著作権を侵害しているから、商標権を主張するのは無効ですという結論になったと。
2012-04-29 09:04:33徳永:そして損賠賠償を日本の出版社に払いなさいと。つまりこっち(日本の出版社)の主張が通ったというのがニュースになったわけです。
2012-04-29 09:06:54徳永:そうなんですね。で、画期的と街の方がおっしゃってたのが…中国の裁判所が日本の著作権を認めたということは画期的だという評価もあるんです。でも、それを喜んでいいのかという意見もあります。その理由は実は、中国には「しんちゃん」の名前をかたった商標登録が50種類以上あるんです。
2012-04-29 09:16:09徳永:「蠟筆小新」を使っている商標登録済みの商品は、シリコン・アルコール・シャンプー・化粧品・漂白剤…果ては補聴器まであるという。こういうことなんですよ。
2012-04-29 09:20:24徳永:難しいと言われています。なぜなら、今回勝ったのは著作権の侵害です。このロゴとイラストを勝手に使っていたのがアウトだったんですね。でも「蠟筆小新」という言葉を使っただけの商標登録は、著作権の侵害になるかどうかは裁判で争わなくちゃいけない。
2012-04-29 09:29:01徳永:ああ、言うと思った。比べてみますか。眉毛が違う。場合によってはこれ(中国のもの)をオリジナルだと主張することもできなくはない。
2012-04-29 09:37:26徳永:実は今回の裁判で著作権侵害となったのは、具体的に「クレヨンしんちゃん」の本のあのページのあのイラストをコピーしているとわかったからなんです。それで著作権侵害とはじめて言えた。名前だけ使っているのはそれで戦えるかというと、厳しいと言われてるんです。
2012-04-29 09:47:03森永正裕:まず法律的にいいますと、著作権というのは誰かがものを書きました・絵を描きました・音楽を作りました、その時点で権利が発生します。商標権は自分がブランドの名前などを作って、国に商標の権利をくださいと申請して認められないといけないというのが権利の発生の仕組みですね。
2012-04-29 11:20:25文珍:日本でやると、「それは常識的にダメやろ」というのがありますわな。ところが中国の常識というのと…世界の常識なのかもしれませんけど、どういうところが線引きなのか。そのへんを知りたいんですけどね。
2012-04-29 11:45:37