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閉鎖環境の中にいる生き物は、いずれ自分が排泄したアンモニアの毒にやられて死ぬことになっている。そういうものなのだ。」〜小田嶋隆『その「正義」があぶない』〜
2012-05-01 00:22:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
『現代思想』の大阪特集号読んでる。じっさいに買ったのは9.11特集以来か。あんときのジジェクに教えてもらったのは、ビルに飛行機が突っ込んその時、人がなすべきは国際情勢やその哲学的意義の分析などではなく、まず人が死んだという未曽有の事実それ自体に直面すること。あれから10年。。。
2012-05-02 20:33:04![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
今回の大阪特集で一番読ませるのは、ムフの「『民主主義の終わり』と右翼ポピュリズムの挑戦」かな。冷戦の終結以降、リベラリズムと民主主義の「究極的な和解の不可能性」を安易に乗り越えたつもりになった各国の政治状況(政治の終わり)が右翼ポピュリズムを生む間隙を作り出す、という。
2012-05-03 10:40:17![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
共産系の政党の多くは社会民主化し、保革のイデオロギー対立は終焉した。社会紛争を解決する仕事は政治の領域から司法の領域へと移行。政治はわれらの生活の諸問題をまとめあげる能力を喪失した。敵対的な言説は政治的対抗者ではなく道徳的な敵として表象される(<道徳領域の政治学>)
2012-05-03 10:40:31![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
上記のような政治(合意に基づく政治)は基本的に中産階級を支持者として想定している。労働者、大衆は不満を政治に反映することができない。ここにポピュリスト登場の条件が整う。かれらの情熱が大衆に帰属意識を提供する。
2012-05-03 10:40:49![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ムフにとって政治空間とは、対立する利害を<調整>する場ではなく、異質なプロジェクト同士が競い合う<闘技>の場。「第三の道」的な折衷案ではこの敵対性(人権の撹乱的潜在性)を覆い隠してしまう。右翼ポピュリズムの成長は、奪われた敵対性を取り戻すための政治の復讐であるとも考えられる。
2012-05-03 10:41:12![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
こうゆうのを読むと、與那覇先生のブロン仮説はやはり妥当なんだなと思ってしまう。安易にアウフヘーベっちゃいけないのだ。自由と平等の問題は。
2012-05-03 10:41:22